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バレンシアガが公開した心地よいだけの映像と観光地合成ルック、その意図は?

バレンシアガ 2021年ウィンターコレクション Image by Courtesy of Balenciaga
バレンシアガ 2021年ウィンターコレクション
Image by: Courtesy of Balenciaga

 「バレンシアガ(BALENCIAGA)」2021年ウィンターコレクションとして公開された映像には、新作アイテムが一点も映っていない。「Feel Good Video」というタイトルで、最後に流れたのは「ALL WILL BE WELL.(すべてがうまくいく)」というメッセージ。コレクション形式はこの一年でずいぶんと多様化しているが、バレンシアガが今回行き着いたアプローチは「心地よさ」だったようだ。

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■ただ心地よい映像と観光名所ルック

 約3分の「Feel Good Video」を手掛けたのは、アーティストのKamilya KuspanovaとAnton Bialas。サウンドはHeejoon Kwak。製品や広告の要素を含まず、美しい自然の風景や心地よいシーン、心地よい音をつなぎ合わせた映像の目的についてプレスリリースでは、「日常のデジタルパレットをクレンジングし、多くの人々が心地よい気分になること」と説明している。

 同時に公開された2021年ウィンターコレクションのルックブックは、Patrick Weldeが撮影したルック画像と、世界各国の象徴的な観光名所の写真を合成。中には日本の富士山や新宿の雑踏、そしてパリを訪れた観光客のようにエッフェル塔を指でつまんでいる合成写真も。58ルック全てを見終われば、つい旅への思いを馳せてしまう。

 前回はゲームという架空の世界で新作を発表したが、今回は現実世界をモンタージュすることで、ポジティブな感情を呼び起こしたようだ。

前回のコレクション
バレンシアガ、近未来の服をゲームで発表 「NASA」や「PS5」のロゴアイテムも

■カジュアルとフォーマルの再考

 プレコレクションという位置付けで発表された2021年ウィンターコレクションは、完結したワードローブという解釈で、カジュアルウェアとフォーマルウェアの伝統を再考。全体的にリラックスしたフィット感で着やすく、多くのアイテムがユニセックス。色落ちしたバギージーンズなども提案された。

 1990年代のトラックスーツは中綿入りのコートに、レトロな花柄のパフスリーブドレスはナイロンやレザーのコートに転換するなど、定番ウェアに新しい機能を追加。ラストルックの黒のキルティングコートは、ウェディングドレスから着想を得た。

■ゲイプライドを祝うロゴ

 アートワークで目立ったのは、ブランドロゴのように「GAY」とプリントされたゲイプライドを祝うロゴ。またカレッジロゴや、「インクレディブル・ハルク」など、古着のようなニュアンスでプリントが施されている。

■5本指のレザーブーツ、スニーカーの新モデルも

 2020年に発表された5本指が特徴の「トゥ(Toe)」シューズの新作として、レザーのタイプが登場。足首にバックルがデザインされたスティレットヒールのブーツは様々なカラーで展開されている。また、スニーカーの新作として「ランナー(Runner)」を発表。

 バッグの新作は、ショルダーバッグの「Cagole」。定番バッグ「ネオ クラシック」の角を丸くしたフォルムで、スタッズとハート型のハンギングミラーが特徴だ。「Tote 2.0」「Bistro Basket」といったトートバッグの新作も登場した。

 ルックブックでは写されていないがいくつかのオーバーサイズのジャケットの背中には「Balenciaga Apparel Rentals」というステンシルスタンプが押されている。これらはタイムレスであることを主張し、レンタルウェアのように複数の着用者によって永久的に着用できることを示しているという。無地とプリント地の9割以上がサステナブル認証の素材で、着古したような加工も随所に見られた。今の時代の"Feel Good"とも言える、デムナ・ヴァザリア(Demna Gvasalia)流のリアルが描かれていた。

BALENCIAGA 2021年ウィンタープレ

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BALENCIAGA 2021年ウィンターコレクション

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