「バレンシアガ(Balenciaga)」が2024年スプリングコレクション「Capital B」の映像とルックブックを発表した。特に目を引くのは、都会の概日リズムを捉えた約5分のタイムラプスビデオ。バレンシアガの服に身を包んだモデルたちが通りを行き来するリアルな姿を捉えたユニークな構成となっている。
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メゾンの原点であるロケーション
ロケーションは、パリ8区ジョルジュ・サンク通り10番地。ここは、メゾンの創設者であるクリストバル・バレンシアガ(Cristóbal Balenciaga)が1937年にメゾンのクチュール店舗を開いた場所で、今もその精神を受け継ぎ「Balenciaga Couture Store」として運営されている。同店を背景に、犬の散歩をしたり、財布を忘れたのに気付いて取りに戻ったりする人々の姿が映し出される。晴れていたと思ったら突然の雨に見舞われたりと、日常にありがちなシーンが次々と路上で繰り広げられる。
名曲シャンソンをアレンジ
監督を務めたのは、パリを拠点に活動するビジュアルアーティストで映画監督のマウ・モルゴー(Mau Morgó)。音楽は、フランス映画「巴里の空の下セーヌは流れる」の挿入歌で、エディット・ピアフ(Édith Piaf)が歌う「パリの空の下(Sous Le Ciel De Paris)」をアレンジしたもの。公私ともにデムナ(Demna)のパートナーであるBFRNDこと、ロイク・ゴメス(Loik Gomez)が手掛けた。振り付けは、数々のファッションショーや広告でムーブメントディレクションを手掛けるエリック・クリスティソン(Eric Chirstison)によるものだ。
個性が光る新作アイテム
コレクションは、2023年スプリングよりデビューした「Garde-Robe」ラインと、シーズンのプレタポルテという2つのチャプターで構成。多くのモデルが黒をベースにしたフーディとサングラスをまとい、オーバーサイズのアウターを羽織っている。イヴニングウェアは薄手のサーファージャージーやテクニカルクレープ素材が採用され、動きやすさを重視した仕立てに。また、スーパーロングなクラッチ、パンツと一体化したバイカーブーツ「Pantashoes」、腰に巻いたタオルのようなスカートなど、バレンシアガならではの捻りの効いたアイテムにも注目だ。
同コレクションのルックブックは、凱旋門やヴァンドーム広場を背景に撮影された。パリの日常を感じさせる映像とルックブックは、メゾンのコードを日常に適用するというコンセプトを反映し、現実と虚構の入り混じった不思議な魅力を放っている。
■バレンシアガ:公式サイト
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