Fashion インタビュー・対談

【インタビュー】停滞する仏ファッション界に風穴あける「カルヴェン」の若きデザイナーデュオ

 昨年3月に「カルヴェン(CARVEN)」ウィメンズコレクションのアーティスティック・ディレクターに就任した30歳の若きフランス人デザイナーデュオ、アレクシス・マーシャル(Alexis Martial)とアドリアン・カヨド(Adrien Caillaudaud)。デビューから3シーズン、創業70年以上の歴史あるブランドに若さやアクティブな要素を取り入れ、新たな風を吹き込んできた。パリのファッション界が過渡期を迎えている今、新時代デザイナーとしての期待を背負った2人が考える新しいムーブメント」とは。

 


カルヴェンの"ムード"を変えたプロセス

―クリエイティブ・ディレクター就任1年目を振り返ってどうでしたか?


カヨド:僕らにとって、とてもアドベンチャーな1年だったね。見ている人にブランドの新しさを感じて欲しかったから、そのためにファッションショーで自分たちの"ムード"を伝えるために色々試してみた。ハイウエストジーンズやミニスカート、パンツなど僕らがブランドで表現したいアクティブな女性を演出するためのキーアイテムを披露できたのはよかったと思う。

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左:アレクシス・マーシャル、右:アドリアン・カヨド
 

―これまでに3コレクションを発表しました。ブランドの方向性は定まりましたか?

マーシャル:デビューコレクションでは過去からの変化を示した。セカンドコレクションではさっき言ったようなキーシルエットを取り入れて、自分たちの世界観を表現しました。そして最新コレクションでは、もう少し進化させてブランドの雰囲気が伝わるよう作り上げた。この1年で方向性が定まり、僕らが手掛けるブランドのベースになる部分が築けてきたと思う。

―それぞれマーシャルさんはニットウエア、カヨドさんはアクセサリーデザイナーとしてのバックグラウンドがありますね。どのように仕事を分担しているのでしょう?

マーシャル:僕らは分業のように役割を決めてはいなくて、どの過程においても一緒に考えてアイデアをふくらませているんだ。

カヨド:毎日鏡のように向い合ってオフィスで話すし、まるでピンポンのようにコミュニケーションを取っている。物事を把握して共有したほうが確実で、2人で一つの声としてチームに伝えた方が明確だしね。何か意見が食い違ってもいつも解決策を見つけるから問題はないよ。

―雑誌のインタビューを拝見すると、よく「CARVEN girl」という表現を使っていますね。

カヨド

:僕らがブランドで表現したい女性のことを「CARVEN girl」と呼んでいて、"彼女"はパワフルで欲しいものがわかっている芯の強い女性。冒険心があって自由なマインドを持っている。だからコレクションはそんな女性を表現したアクティブでリアルなシルエットをデザインしているんだ。異素材をレイヤリングして躍動感を出したり、そうゆう女性をイメージしたカラーパレットを使っている。

例えば今店舗で販売している2016年春夏コレクションでは、都会に住む女性が「旅」に出かけるというもので、ボートに乗り込んでスキューバダイビングを楽しむというような設定。素材やカラーパレット、ひねりの効いたシルエットでクールで若いパリジャンらしさを表現したものになっているんだ。

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2016年春夏コレクションより
 

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