
Image by: KEIKO CHIBA at Nacasa&Partners
フレグランスの魅力とは、単に“匂い”だけじゃない。どんな思いがどのような香料やボトルに託されているのか…そんな奥深さを解き明かすフレグランス連載。
第7回は、2023年11月にオープンした「フエギア1833(FUEGUIA 1833)」の国内3店舗目となる「フエギア 1833 麻布台」にフォーカス。
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FUEGUIA 1833 Azabudai 〒105-0001東京都港区虎ノ門5-9-1 ガーデンプラザ B 2F Tel: 03-6809-1771 営業時間:11:00〜20:00
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麻布台ヒルズにはもう行かれただろうか? “Modern Urban Village”というコンセプトの通り、約8.1haもの広大な区域のなかにオフィスやレジデンス、商業施設、ホテル、ミュージアム、インターナショナルスクール、医療施設など多様な都市機能が集積した、緑豊かなコンパクトシティだ。
あまりにも広すぎて目的地にたどり着けないまま過ごしてしまいそうだが、ガーデンプラザBの2階にオープンした「フエギア 1833 麻布台」は、必ず立ち寄るべき魅力を備えている。そこで5つのキーワードに沿って、その魅力を解き明かしたい。
フエギア 1833麻布台の魅力を探る5つのキーワード

「パフュームバー」側から見た店内
Image by: KEIKO CHIBA at Nacasa&Partners
1.コンセプトは「ツリーハウス」
まず驚かされるのは、グランドハイアットともGINZA SIXともまったく異なる内観。もちろん今回の店舗も、創業者ジュリアン・ベデル(Julian Bedel)自身による設計だ。
「1粒の種から植物が芽を出し、四方八方に枝葉を伸ばして巨大化し繁茂(はんも)する」というイメージで設計されたガーデンハウスのデザインを受け、ジュリアンは現代人に必要な環境としての「森の中に生命が息づく空間」をイメージ。
家族のために建てたログハウスを巨大な温室で覆うことで地中海の気候を再現し、自閉症の息子のための居場所を作ったというスウェーデンのネイチャーハウスに着想を得て、建材には日本の杉の木を使用している。

ジュリアンセレクトの赤ワインが楽しめる「インフュージョンバー」
Image by: KEIKO CHIBA at Nacasa&Partners
2.「パフュームバー」と「インフュージョンバー」の2部構成
さらに驚かされるのは、店舗のシンボルである「パフュームバー」と同様に構成した「インフュージョンバー」を設置、そこでジュリアンが自らセレクトしたアルゼンチンワインを提供していることだ。赤ワイン好きのジュリアンが選んだ逸品は、自らがラベルデザインを手がけているもの。今後は、ワインのアテとなる香りをスタッフがセレクトし、ムエットで紹介する予定だという。

ジュリアンがこだわり抜いて製作したギターの数々
Image by: KEIKO CHIBA at Nacasa&Partners
3.デザインの基本は「ミラノのジュリアンの家」
杉の木を用いたツリーハウスなので居心地がいいのは当然なのだが、それ以上の温かみを感じさせるのは、デザインの細部にミラノにあるジュリアンの自宅のデザインを取り入れているからだろう。
天井の梁や窓の木枠、ジェネレックのスピーカーなど細かく挙げればキリがないが、なかでも象徴的なのが壁に並ぶギターだ。弦楽器製作家でもあるジュリアンが、ヴィンテージパーツを揃えて創り上げたギターの数々。フレグランスと同じ名前がつけられたギターは1本数百万円程度にはなるが、購入可能だ。

窓ガラスに描かれたアンデス山脈は外界からのマスキングの効果も
Image by: KEIKO CHIBA at Nacasa&Partners
4.想像力を掻き立てるアート空間
気持ちが和らぐもうひとつの理由、それはさりげなく存在するアート作品だろう。パフュームバーのセンターにそびえ立つのは、原材料責任者の友人であるアーティストが、原材料の木材を削ってペイントして創作。フレグランスの世界に彩りを加えたジュリアンを表現している。
さらにその部屋の窓ガラスには、アンデス山脈が描かれている。これは、現在フエギア・ボタニーの管理責任者を務める兄のニコラが描いたもので、ジュリアンからブランド立ち上げの意思を聞き、出資を決めた2010年の景色だという。

非塗装のウッド、モワレガラス、間接照明など、すべてが人を優しく包み込む。
Image by: KEIKO CHIBA at Nacasa&Partners
5.実はまだまだ未完成
「インフュージョンバー」では赤ワインのほかに、フレグランスの原材料を生産しているフエギアボタニーで栽培されたマテ茶、ハーブティーを提供すべく、準備が進められている。
また、その壁面を埋め尽くしているボトルには、原材料で使用されるエッセンシャルオイルが詰められ、いつでも自由に嗅ぐことができるようになる。
さらに現在、音声によるコンテンツも制作中だという。単なる香りの説明だけなく、原材料を採取するときの環境音や、ジュリアンがイメージするギターサウンドも重ね、香りを聴覚でも楽しむという試みだ。

ジュリアン・ベデル:フエギア1833の創業者かつ調香師。アルゼンチン・ブエノスアイレス生まれ、2010年に創業。弦楽器製作家でもある
Image by: KAZUSHI
文字通り、五感を刺激する初のショップが麻布台に完成。そのオープンに合わせて久々に来日したジュリアンだが、オープンを見届けたのち、GINZA SIXの顧客限定イベントに出席。500年続く志野流香道の聞香を体験し、二十一世家元継承者と対談している。その模様は次回、特別にレポートするのでお楽しみに。
最終更新日:
ビューティ・ジャーナリスト
大学卒業後、航空会社、化粧品会社AD/PR勤務を経て編集者に転身。VOGUE、marie claire、Harper’s BAZAARにてビューティを担当し、2023年独立。早稲田大学大学院商学研究科ビジネス専攻修了、経営管理修士(MBA)。専門職学位論文のテーマは「化粧品ビジネスにおけるラグジュアリーブランド戦略の考察—プロダクトにみるラグジュアリー構成因子—」。
■問い合わせ先
フエギア 1833:公式サイト
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