どのようなインテリアに囲まれ、どのような部屋に住んでいるのか。「衣食住」というようにインテリアは暮らしを構成する一つとして切っても切り離せない重要な要素であり、洋服と同様に自分らしさやセンスを表現するものでもあります。今回は、国内外の洗練された家具や雑貨を扱うセレクトショップ「センプレ(SEMPRE)」の合同展示会を共に企画、さらには法人営業部をサポートする久郷さんのご自宅に訪問し、センスの良い暮らしのヒントを伺いました。新旧問わず“いいもの”を探し続けている久郷さんが家具を選ぶ基準は?お気に入りの家具とは?部屋のテーマからお気に入りのアイテムまでお届けします。
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Atsushi Kyugo
1982年生まれ。 ㈱ファントムデザインを設立。ファッション、インテリアの分野でセールス+デザイン、ディレクションを行う。また、北欧の「イッタラ(iittala)」や「ヌータヤルヴィ(Nuutajärvi)」、ドイツの「イエナグラス(JENAER GLAS)」、「ヴェーエムエフ(WMF)」などのヴィンテージガラスの輸入卸売するなど活動の幅を広げている。
本当に好きなものだけに囲まれる、ミニマルな空間
大きな窓から太陽の光が燦々と降り注ぐ、暖かな空間。建築家として高い評価を得ている岸和郎氏が設計したミニマルでモダンな佇まいが特徴的な建築の一室に久郷さんのご自宅はある。間取りは約80平米のワンルーム。日本の住宅には珍しい白を基調とした床面と開放感のある空間が目を惹く。「リビングやダイニング、寝室などの仕切りが無いのがこの物件の最大の魅力。朝起きた瞬間に整った空間が目に入り、ファッションやインテリアの仕事と私生活がそのままリンクしている。境界線が無いことで良い意味で仕事と生活が一体化したような感覚があります」。


部屋のテーマは“ミニマリズム”。ミニマルな部屋と聞いて想像されるのは、所有するものを極端に減らし生活感を排除した室内だが、久郷さんが目指すものは少し異なるようだ。「僕にとってのミニマリズムとは、不必要なものを最小限にすることで必要なものに最大限フォーカスするということ。この部屋もミニマリストからすれば物が多いように感じるかもしれませんが、これが僕にとってのミニマルであり、全て必要な物なんですよね」。部屋にある物が少ないことではなく、自分にとって本当に必要なものだけを揃えた室内が久郷さんにとってのミニマルな環境のようだ。

「洋服に熱中していた20代にはラックに収まりきらないくらい集めていたのですが、今は2本のラックに収まるように心がけています。人もモノも沢山は必要なく、本当に必要なのはほんの少数で、そのことに気がついた時からミニマルな志向性にシフトしていきました」と久郷さん。ノイズになりうる不要なものを排除し、必要なもののみを揃えることで心地よい空間を作りだす。この取捨選択を繰り返すことで自分にとって本当に必要なものが見出せるのだ。


家具を選ぶうえで大切にしているのは、デザイナーの哲学に共感できるかどうか。たとえどんなに評価されている家具があったとしても、そのデザイナーの哲学や思想に共感できなければ買わないという。「洋服でも同様だと思うのですが、いくらでも安いものがあるなかで、あえてブランドのものを選ぶということは価値観や思想を買っているということだと思うんですよ。なので徹底的に調べたうえで、ブランドやデザイナーの思想を理解し、共感してから買うようにしています」。一貫した哲学によって買い揃えられたものは、トレンドや流行に左右されることなく普遍的な価値を放つ。20代に購入したものが今でも部屋に並んでいる様子を見ると、変わらない哲学を感じさせる。




お気に入りアイテム1:部屋の主役を担う、アイコニックなチェア
部屋に入ると一番最初に目に入るアイコニックなチェアは、ベルギーを拠点に活動する「ミュラー ヴァン セヴェレン(Muller van Severen)」のもの。世界的なファッションブランドの店舗などに採用されてきたプロダクトデザイナー夫婦の代表作として知られる「DUO SEAT +LAMP」だ。

久郷さん
これを置くためにこの物件を選んだと言っても過言ではないくらい、部屋のムードにぴったりハマっていて気に入っています。レザーのベージュとスチール素材のコーラルレッドのコントラストやランプのアーチなど、「北欧+コンテンポラリー」をコンセプトとした部屋で、家具としてだけではなくアートピースとしての要素も兼ね備え、部屋の中でも圧倒的な存在感を放つ主役級のアイテムです。





お気に入りアイテム2:必ず手に入れたかった、憧れのテーブルとチェア
北欧家具界の巨匠として知られる「ポール ケアホルム(Poul Klaerholm)」がデザインしたラウンジチェアPK22とローテーブルPK61。久郷さんがずっと憧れていたというアイテムの魅力とは?

久郷さん
世界一美しいと思えるローテーブルPK61と代表作のラウンジチェアPK22のセットは、人生で必ず手に入れたかったアイテムの一つ。「アイヴァン・コル・クリステンセン(E.Kold Christensen)」社製のPK22はデザイナーの哲学を具現化し素材を追求、計算された完璧なフォルムが気に入っています。僕が目指している“ミニマリズム”の指標にもなりうるようなアイテムです。




お気に入りアイテム3:ミニマルな部屋にマッチする、モダンなゴミ箱
“今までにないエレガントなゴミ箱を作る”というコンセプトを掲げ誕生した「モヘイム(MOHEIM)」のスウィングビン。床材にマッチするホワイトの色味とシンプルなデザインが特徴だ。

久郷さん
生活感が出てしまいがちなゴミ箱も、これなら魅せるインテリアの一つに。置いてあっても気にならない高いデザイン性だけではなく、スムーズに開閉できる蓋の仕様など、使い勝手や機能性についても考え抜かれた逸品だと思います。



お気に入りアイテム4:自分好みにデザインしたオリジナルのラック
久郷さん自らデザインして制作したというオリジナルのラック。部屋の主役である「ミュラー ヴァン セヴェレン」のDUO SEAT +LAMPに合わせて色を塗り直したというこだわりのアイテム。

久郷さん
気に入るラックがなかったので、自分でデザインして作ってもらいました。こだわったポイントはミニマルでありながら、分解できる枠同士が支え合って倒れない構造になっていること。そして、インロー仕様の最小限の分解で120㎝以下の棒にして航空機で運べるようにしました。L字のシンプルな設計なのですが倒れる心配もなく、重い洋服もハンギングできるので気に入っています。実はこのハンガーもオリジナル。このラックに合わせて作ってもらいました(笑)。



お気に入りアイテム5:本来の顔を映し出す、卓上ミラー
透明度の高いガラスと特殊な金属加工により、自然で純粋な色を映し出すナピュアミラーを使用した「ホリウチミラー(HORIUCHI MIRROR)」の卓上ミラー。花瓶に並んでも遜色ない高いデザイン性が魅力的。

久郷さん
髭を剃る時に使っていますが、高さや角度を自由に変えて使用できる点がおすすめポイント。通常の鏡面だとガラス面が緑がかって本来の顔色を確認することが出来ないのですが、この鏡はありのままの色を映し出してくれるので気に入っています。テーブルに置いてもサマになるスタイリッシュなデザインもお気に入りです。



お気に入りアイテム6:マルチに大活躍する、ポップなスツール
8角形のアイコニックなデザイン性だけではなく、片手で持ち運びできる軽量さとスタッキングできる機能性を兼ね備えた「アーノルドサーカススツール」。久郷さんのご自宅には15脚以上揃えているのだとか。

久郷さん
スツールとしてはもちろんサイドテーブルやゴミ箱としても活用でき、発想次第でマルチに使えるのが一番の魅力だと思います。展示会用に天板を購入したのでその脚として使っているのですが、デザイナーもこのような使い方を薦めていたようで、ここ最近で特に気に入っている組み合わせです。



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