
イタリアおよびヨーロッパにおけるヴィンテージへの既成概念を覆すべく、2021年に設立されたガーメント・ショールームがある。ボローニャを拠点にする「コッチ(Cocci)」だ。彼らは、現在のヴィンテージ市場が「薄暗い空間」「埃を被った店舗」「配慮に欠けるコミュニケーション」といった環境によって過小評価され、その本来の価値が損なわれていると捉えている。そこでコッチが目指すのは、単なるミニマリズムの提示にとどまらない。衣服そのものにフォーカスし、ラグジュアリーなアプローチを取り入れることで、ヴィンテージの美学を統合し、完成させることにある。
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そのファウンダーであり、ヴィンテージ愛好家であるGiulio Marchioniは、イタリア発のファッションブランドで、日本では主に「アルチビオ(archivio)」として知られる「WP Archivio」とのコラボレーションを実現。フィレンツェにある「WP Archivio」の店舗で行われたイベント会場で、コラボについて、そして今、若い世代で人気の古着ディテールとは何か聞いた。
──あなたのビジネスについて、詳しく教えていただけますか?
私のプロジェクトは3つのユニットに基づいています。まず私はヴィンテージバイヤーとして、ヴィンテージの買い付けと販売をしています。2つ目のユニットはレンタル事業です。多くのイタリアのハイファッションブランドが、新しいコレクションのインスピレーションを得るために私のヴィンテージガーメントをレンタルしていきます。「プラダ(PRADA)」のようなトップブランドも利用してくれます。私はジャージーのコレクターなので、主にTシャツや古いフーディーが中心ですね。
そして3つ目のユニットが生産です。ヘリテージな風合いと姿勢を持つ衣服を、自分のレーベルで生産しています。ヴィンテージガーメントのアイデアを、現代的な素材やシェイプで再構築する必要があるからです。特に若い層からの要望に応えるためです。

コラボTシャツ
Image by: FASHIONSNAP

コラボフーディー
Image by: FASHIONSNAP

コラボバッグ
Image by: FASHIONSNAP
──現在の仕事を始めるまでの経緯を教えてください。
私は今30歳で、この仕事を始めて5年ほどになります。以前は全く違う仕事をしていて、ファストファッションブランドのリージョナルマネージャーでした。今こうしてヴィンテージや質の高い衣服について話しているのは、少し不思議な感じがしますね(笑)。ヴィンテージは常に私の趣味でした。そして、その趣味を本物の仕事に変えようと決心したんです。
──今回のコラボの経緯と、展開される3つのアイテムについて教えてください。
「WP Archivio」とのコラボを決めたのは、ヘリテージに対する素晴らしい姿勢をお互いが持っていたからです。私自身、ヴィンテージバイヤーとして素敵なアーカイヴを所有しています。ヴィンテージに対する共通の姿勢を、3つのアイテムで具現化しました。
1つ目はTシャツです。雰囲気は古いスカウトキャンプ、特に1950〜60年代のアメリカのユーススカウトキャンプに着想しています。当時の「レンジャーT」と同じ特徴を持つTシャツを製作し、グラフィックもスカウトキャンプに関連したものです。2つ目が古いハンガリー軍のトラウザーをトートバッグにリワークしたアイテムで、3つ目がフーディーです。フーディーは1920〜30年代のオリジナルのスプリットやグローブポケットの構造を再現しました。ポケットとフードは二重構造になっており、このディテールによって、新しいフーディーにヴィンテージのムードを与えたかったのです。

「WP Archivio」フィレンツェ店
Image by: FASHIONSNAP
──若い世代で今人気の古着のディテールはありますか?
実は今、少し面白い状況なんです。若い層はヴィンテージや質の良いものづくりに興味を持っていますが、彼らが必要としているのは「新しいシェイプ」なんです。例えば、古いベトナムパンツは好きだけれど、もっとワイドなフィットのものが欲しい、といった具合で。「古着は好きだが、古着のサイズ感はイヤ」という状況なんです。
だからこそ私は、ヴィンテージからインスピレーションを得て、モダンなフィットやシェイプを持つ製品を届けるブランドを始めたのです。イタリアの若い世代は、体にぴったりフィットするTシャツや丈の短いパンツを履く準備がまだできていないので、今の時代に合うサイズ感の製品をもっと供給することができれば、ビジネスとしての勝機は十分にあると確信しています。
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