グッチのはじまり、旅に寄り添うバッグ
ロンドンの「ザ・サヴォイ」ホテルでポーターとして働いた経験を持つグッチオ・グッチは、1921年に「グッチ(GUCCI)」を創設。フィレンツェのヴィーニャ・ヌオーヴァ通りに職人の手によるラゲージの工房兼ショップをオープンしたところから、その歴史ははじまる。「Gucci Valigeria」は、グッチの100年以上の歴史を礎から支えたトラベルコレクションで、GG パターンやウェブ ストライプなど普遍的な「グッチ」のシグネチャーデザインを組み合わせたデザインは移ろう時代の中でもあらゆる人の旅のお供として寄り添い続けている。
大聖堂「ドゥオーモ」に魅せられて
ファッションとデザインの世界的な中心地であるミラノ。そのミラノのシンボルである聖母マリアが献納されている大聖堂「ドゥオーモ」は、荘厳な景観から旅行者が集う観光地として有名だ。ドラマ「THE HEAD」で初めて海外ドラマに出演し、海外進出を果たした俳優の福士蒼汰さんもまた、ミラノという街、そしてドゥオーモという美しいゴシック建築に魅せられた一人。グッチのギャバジン製ブルゾンとデニムを組み合わせたネイビールックと、エレガンスを添えるコレクション「Gucci Valigeria」のダッフルバッグとの相性は良く、ドゥオーモの前でもひときわ異彩を放つ。
「イタリアという国に対する印象は、明るい人が多くて、食事が美味しいし、陽気ですね。そしてドゥオーモは以前から訪れたいと思っていた場所。時間が許すなら、中にも入ってみたいなと思います」。
旅をし、世界を知ることで自分自身を見つめ直す。異国での慣れない状況に身を置くことで、自分の価値観を客観的に見れ、自己認識に繋がるということはしばしばあるが、31歳となった福士さんも世界を知ったことで心境の変化があったと言う。
「どんどん少年の心に戻っていっている感覚があります。自分自身で作ってしまっていた壁を外していく感覚。海外に行って自分を知ることで、この鎧はいらなかったんだなと、ありのままの自分でいいんだと思えるようになりました」。
今回のミラノ滞在は、グッチ2025年春夏コレクションのショーにゲストとして参加するため。「Gucci Valigeria」のダッフルバッグをチェックイン前のホテルに預け、1950年代のグッチアーカイヴからインスピレーションを受けて製作されたアイコンバッグ「Gucci B」バッグと共に市街を散策。旅に出る際、地図は持ち歩かないという福士さん。それは目的地までの道のりを楽しみたいから。「ホテルでざっと地図を記憶して、そのあとはスマホを頼らず思うがままに行きたい派です」。身軽な格好で、観光地ではないリアルな街の雰囲気を楽しむのも旅の醍醐味の一つ。
アウター 50万6000円、デニム 17万6,000、ベルト 6万8200円、シューズ 19万4700円、ダッフルバッグ 30万2500円、「Gucci B」バッグ 69万8500円(参考色)
グッチのスーツに身を包み、いざショーへ
グッチのショー当日。ホテルでインビテーションを確認しつつ、身支度を整える福士さん。ラペルと同色シャツの合わせが特徴のスーツはサバト・デ・サルノ(Sabato De Sarno)のコンテンポラリーなデザインにより、体のラインを美しく引き出す。
「スーツはフォーマルさとカジュアルさの両面があるなと。サバトの言っているモダンとトラディションに通ずるものがあると思っています」。
可能性が広がる旅、グッチのショーを見て
グッチ2025年春夏コレクションのショーは、ミラノサローネの開催場所である美術館「ミラノ・トリエンナーレ・デザイン・ミュージアム(Triennale Milano)」で開催。日差しが差し込む中「Gucci B」バッグを持ちハイヤーで会場入りした福士さん。サバト・デ・サルノによるグッチ2025年春夏シーズンは、都会と海辺、人生を愛する人々の出会いについて、そして自由について描写したコレクション。ミラノファッションウィークに初めて参加した福士さんは「サバトが作る最新コレクションの服を近くで見れ、クラフトマンシップを堪能でき感動しました」とショーを振り返る。
海外進出に向けて、英語を習得した福士さんはショー会場で各国のセレブリティーと交流。映画「アフターサン」で第95回アカデミー主演男優賞にノミネートされたポール・メスカル(Paul Mescal)や中国の俳優で歌手のジョウ・イーラン、フィリピンの俳優兼歌手ロバート・ジェームス・リードらと親交を深めた。
「世界中で1つのファッションに向かって考えを共有する時間が素敵だなと思いました」。
初体験をする機会に恵まれる旅。新しい環境に飛び込むことで、忘れられない経験を享受し、人は成長する。今回のミラノ旅、ミラノファッションウィークに初めて参加したことも福士さんにとって一つのターニングポイントになるのかもしれない。旅の終わりに語ってくれた、彼の言葉がそう物語る。
「今後も変わらずいろいろな言語でコミュニケーションを取って、世界で活動していきたいと考えています。ファッションのお仕事で海外に来ることも素晴らしいことだと思いますし、役者を通して、世界中の人と関わっていくこともしていきたい。フロントローで横になったジョウ・イーランやロバート・ジェームス・リードと、今度一緒に映画作ろうよという話もして。そういう意味でも、可能性が広がる旅だったと感じましたね」。
ジャケット48万4000円、シャツ 16万5000円、パンツ 17万6000円、シューズ 19万4700円、「Gucci B」バッグ 69万8500円(参考色)※価格はすべて税込み
Photo:Hiroyuki Ozawa
Hair & Makeup:Yohei Kuroshima
福士蒼汰
1993年5月30日生まれ、東京都出身。2011年から2012年に放送された特撮ドラマ「仮面ライダーフォーゼ」で主演を務め、注目を集める。映画「イン・ザ・ヒーロー」「神さまの言うとおり」「好きっていいなよ。」の演技で第38回日本アカデミー賞の新人俳優賞を受賞。そのほかの出演作に映画「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」「ちょっと今から仕事やめてくる」「曇天に笑う」「BLEACH」「旅猫リポート」「ザ・ファブル」「カイジ ファイナルゲーム」などがある。Huluで配信中のドラマ「THE HEAD」Season2で海外作品デビュー。
グッチ クライアントサービス/ 0120-99-2177
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