「ケンゾー」2020-21年秋冬コレクション
「ケンゾー」2020-21年秋冬コレクション
Image by: KENZO

Fashion 注目コレクション

新生「ケンゾー」が高田賢三の遊牧精神を未来へ アイコンの虎は絵画ドレスに

「ケンゾー」2020-21年秋冬コレクション
「ケンゾー」2020-21年秋冬コレクション
Image by: KENZO

 「ケンゾー(KENZO)」が2月26日、新クリエイティブディレクター フェリペ・オリヴェイラ・バティスタ(Felipe Oliveira Baptista)による初のシーズンとなる2020-21年秋冬コレクションを発表した。メンズ&ウィメンズ合同形式で、テーマは「Going Places」。

— ADの後に記事が続きます —

 昨年7月にケンゾーへの加入が発表されたバティスタは、2010年から2018年まで「ラコステ(LACOSTE)」のクリエイティブディレクターを務めた経験を持つ。ケンゾーで初のショー会場に選んだのはパリ市内の聾学校。緑豊かな庭園にビニールドームを出現させた。

 シートは一列のみで全員がフロントローとなり、新しいKENZOロゴが入った「ハイドロフラスク」のステンレスボトルと、今シーズンのイメージボードを示す"KENZO新聞"が全ゲストに用意されていた。新聞は100%再生紙で、設営したビニールドームは今後ポップアップ等のイベントで再利用していくという。ショー開始前にして、会場のチョイスや演出からサステナブルな新生「ケンゾー」の方向性を感じさせた。

 初のコレクションでバティスタが目を向けたのは、創業者・高田賢三の「遊牧精神」。来場客に配られたKENZO新聞には次のように記されていた。

「一人の若い日本人はあらゆる可能性が約束されているフランスを目指します。彼はボートに乗り出し、数週間の旅に出ます。夢であるパリという街が高貴なオートクチュールの領土の都市であるという事以外を知らぬまま。彼はフランス語を話せませんが色の言語は知っています。アジアの詩とヨーロッパの厳格なカットを組み合わせます。彼は自然の言語と花の語彙を理解しています。彼は世界の文化に笑顔で寄りかかります。これが高田賢三の旅であり、そしてKENZOの精神なのです」

 このスピリットを感じさせるのは、歩くと裾が翼のように広がるパーカドレスや、寝袋にもなるダウンジャケット、ジッパーの開閉でシルエットが変化するドレスといったスタイル。「世界中の放浪者の遊牧精神は衣服によって守られている」という考えから、現代の遊牧民に向けた服を提案した。それらに、鮮やかなレッドやブルー、カーキなどのモノトーンルックや、バラのだまし絵からなる迷彩柄やホース柄のアイテムが続く。全体的にトップスが長めのリーンなシルエットで、フレアパンツの膝下を紐で縛ったり、ルーズなブーツを合わせるなど足元にボリュームを持たせているのが特徴。アクセサリーでは、マイボトルを携帯できるバッグが披露された。

 「ケンゾー」と聞いて思い浮かべるイメージの一つに「虎」がある。2011年から約8年間にわたりブランドを率いた前任のウンベルト・レオン(Humberto Leon)とキャロル・リム(Carol Lim)が提案した虎を刺繍したアイテムは人気を博した。今回のショー会場の装飾やインビテーションにはポップアートのような虎が描かれていたが、実際にランウェイに登場したのは、より抽象的なアプローチ。リスボン出身の画家フリオ・ポマール(Julio Pomar)による虎の絵画を取り入れたドレスは、男女関係なく多くのモデルが着用して登場した。知的な印象のアウターからアーティスティックなモチーフ、機能性を持ち合わせたアウトドアテイストまで融合し、洗練された新しい「ケンゾー」を提案した。

■パリ現地から最新情報を更新中:ファッションウィーク特設サイト

最新の関連記事

Realtime

現在の人気記事

    次の記事を探す

    Ranking Top 10

    アクセスランキング