「ラウタシー」2019年春夏コレクション
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Fashion 注目コレクション

鈴木えみ手掛ける 「ラウタシー」が光と音で東京の"日常"を再現 初のインスタレーション

 鈴木えみがデザイナーを務める「ラウタシー(Lautashi)」が10月18日、2019年春夏コレクションをインスタレーション形式で発表した。演出をメディアアーティストの落合陽一、音楽をサウンドアーティストのKAITO SAKUMA a.k.a BATICが担当。「光のタイムマシン」をインスタレーションのテーマにし、光や音で東京の1日の移り変わりを再現した空間で「日常着」をコンセプトにラウタシーの新作が披露された。

 

 2017年秋冬シーズンにデビューしたラウタシーはこれまで展示会形式でコレクションを発表していたが、Amazon Fashion主催のプログラム「AT TOKYO」枠に今回選出されたことで、初のプレゼンテーションを実施。メディアや関係者など限られた招待枠ではなく、一般も参加できるような機会にしたいという鈴木の思いからインスタレーション形式での参加を決定したという。当日は18時から行われたメディア向けの回に先駆けて、一般に向けて11回スロットを用意し事前に公式サイトで配布された無料の参加チケットを使って開催となった。

 インダストリアルな雰囲気の会場で行われたインスタレーションは、大小異なるサイズのスクリーンを設置。暗黙の会場内に立つ15人のモデルが東京の日常に溢れる音を背景に佇むところからスタート。「雑誌の撮影もファッションショーも、完璧な照明、完璧な状態で見せることが多い。しかし、人が日々を過ごす中では様々な光や動きがある。今回は日常の中にある服として見せられたら」とデザイナーの鈴木は語る。

 今回の2019年春夏コレクションは、「星座」と「地層」の2つのモチーフが登場。ミネラル展に遊びにいくほどの石好きだというデザイナーの趣向を凝らしたディテールがドレスやパンツに取り入れられている。ラウタシーはデビューコレクションから毎シーズン同じアーティストによる総柄アイテムを出しており、今回はユニコーンや蠍が描かれたドリーミーな星座モチーフを採用。光と音のショーの後には、会場内を自由に動き回り、服を間近で見る機会が来場客に与えられた。

 「僕たちは普段、そういった照明条件の中で服を着ている」と演出を手掛けた落合は言い、今回のインスタレーションでは街中の光を再現した演出で、日常の中にある服の見せ方を追求したという。KAITO SAKUMA a.k.a BATICが手掛けた音は、普段街を歩いていたら意識しないような環境音、そして当日の会場内の音を拾い、リアルタイムで生成した。

 鈴木は13歳でモデル活動をスタートし、モデル経験を服作りに反映したいと自己資金でラウタシーを立ち上げてから約1年半を経た。ファッション業界に長く携わる身として、服の持つ力を強く信じているという。「『服にこだわりはない』という人もいますが、そういう人でも無意識のうちに自分で服を選んで着ている。選ぶという作業にみんながもう少し向き合えば、仕事だったり日々の生活だったり、もっと自信がもてたり楽しくなるかもしれない。毎日身につけるものだからこそ、服の力を借りて、自分の能力や気持ちを最大限に引き出し、活用してほしい」と鈴木。今回は想像以上に、来場客がモデルに近づいて服をじっくり見ていたことに「嬉しかった」と感想を漏らした。

 鈴木は今後も「ラウタシーでも着る人の背中を押してくれるような、"実用品"みたいな服をつくっていけたら」と人々の毎日をそっと後ろから支えるような服作りを追求していくと語った。

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