フィナーレの様子
Image by: FASHIONSNAP.COM

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マラミュート19年秋冬、スーツからジャージまで多様なスタイルで表現の幅広げる

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 都市開発によって土地の風景が急速に変化していく様子に、言葉では表せない不安と恐怖の念を募らせたという「マラミュート(malamute)」のデザイナー小高真理。新作では「LANDSCAPE」をテーマに、時代が変わっても変わらない「風景」とSFの遺伝子操作などのイメージを結びつけ、コレクションに落とし込んだ。

 マラミュートは「強さと柔らかさを併せもつ現代女性のためのライフウェア」をコンセプトにしたニットウェアブランドとして2014年にスタートした。展示会やヴィジュアルだけではない、リアルな服の見せ方の追求としてショーを開催したのが昨シーズン。布帛やデニムのアイテムを新たに発表することで、クリエイションの奥行きを見せた。

 今シーズンのテーマについて小高は、自然と人工物の織りなす歴史によって風景は構成されているが、環境の変化だけでなく、内面の本質こそが「風景」だと考察。そこにキーワードとして人の本質である「遺伝子」を加えた。インスピレーション源は、遺伝子操作によって人間が管理される社会を描いた「ガタカ」と、100年以上生きるヴァンパイアのアダムとイヴの、古きを愛しながら最先端の文化に向き合う際の選択の違いに影響を受けたという「オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ」の2つの映画。2作品に共通している過去と現在の混在を、複数の着用方法やテイストの融合を用いてコレクションに落とし込んだという。

 ファーストルックは、深みのある赤とネイビーの花柄で仕上げたセットアップ。ハードな印象を表現しつつも素材には柔らかなニットを使用している。続くグレーやネイビーのスーツスタイルでは、ヘアスタイルでクールな女性像を打ち出していると思いきや、ショルダーやポケットにプリーツをあしらいフェミニンさをプラス。ボリューム感が目を引くキルティングのコートは、首元のボタンで着用スタイルを変化させることができ、ノルディックフックを取り付けたウールのストールはフックの留め方でポンチョに変形が可能。定番のノルディック柄はスポーツテイストとミックスさせ、ジャージ素材のトラックスーツに。毛足の長い糸が垂れ下がったカットジャカード生地は、ワンピースやニット素材と掛け合わせたトップスとスカートに採用し、コレクションに華やかさを加えた。

 小高は「クールなスーツスタイルだけどよく見ると可愛らしい要素が入っていたり、複数の着方を楽しむアイテムを作って、ちょっとした気持ちの変化を微妙なテイストの違いで表現したかった」と話しており、今シーズンは素材ではなく多様なスタイルで表現の幅広げることに挑戦した。また今後の発表方法については「ショーでの表現も模索して行けたら」と継続も視野に入れる。

■マラミュート:2019年秋冬コレクション全ルック
■ファッションウィークの最新情報:特設サイト

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