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女性社員が約9割、成長続くマッシュの「働き方改革」とは?

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 「スナイデル(snidel)」「ジェラート ピケ(gelato pique)」「コスメキッチン(Cosme Kitchen)」などの人気ブランドを擁するマッシュホールディングスは、国内11社海外8社に拡大し、今年は北米への進出も決まった。女性の24時間を豊かにすることを目指すマッシュだが、働いているスタッフも女性が多い。グループでは社員の9割、本社では約7割が女性だ。新社屋には業界でも評判のカフェテリアやジムがあり、今年は新たに事業内保育所を開園。「ウェルネスデザイン」を掲げるマッシュならではの「働き方改革」について取材した。

 今でこそファッションや食のイメージが強いマッシュだが、CGアニメーションの制作会社マッシュスタイルラボとして1999年に創業したのが始まり。2005年にファッション事業部を立ち上げ、人気ブランド「スナイデル」が誕生した。

 事業創設10周年の2015年に新たにコーポレートスローガンとして設定した「ウェルネスデザイン」を基軸に、ファッション・ビューティー・フードなどをトータルコディネートする総合クリエーティブカンパニーとして再出発。今年に入ってからは「パリヤ(PARIYA)」や「ミスター・ジェントルマン(MISTERGENTLEMAN)」を展開する巴里屋を子会社化し、メンズアパレル事業に本格参入した。また、今年8月末にアメリカにマッシュU.S.Aを設立し、来年にはニューヨーク・ローワーイーストサイドに「スナイデル」の路面店をオープンするなど事業の拡大を図っている。2018年8月期のグループ売上高は641億円(前年比110.6%)。5年前の2013年8月期の売上高301億円と比較すると、2倍以上の成長だ。

 新卒採用人数は毎年増加。今年採用を決めたのが約80人、来年には約150人を予定しており、オリンピックイヤーの2020年には200〜300人を目指すという。近年では社員の生活に対するウェルネスデザインにも目を向け、働きやすい環境のための制度や取り組みを重視している。

■水曜日は健康的に、本社社員全員参加の「ウェルネスウェンズデー」開催

 女性が1週間の中で最も疲れて老けて見えるのが水曜日と言われている(英・化粧品会社サントロフェ調査2013年)ことから、水曜日は健康と美容に向き合い健康的な生活を心がけようという取り組みとして、「ウェルネスウェンズデー(Wellness Wednesday)」が2015年11月の創立記念日からスタートした。今年4月からは、毎月第二水曜日の就業時間内90分間を対象に本社全員参加での「スーパーウェルネスウェンズデー」第一回を実施。ランニング・ウォーキング・ヨガ・瞑想・書道の5種目が設けられ、社員が講師となり本社社員全員の約300人が参加した。

mash-20171116-001.jpg画像:マッシュホールディングス

■全販売員の月給を底上げ、若手の昇給率は業界トップに

 2017年4月度から、マッシュスタイルラボ、マッシュビューティーラボ、マッシュスポーツラボ、マッシュセールスラボの子会社4社の販売員を対象に「新・昇給制度の導入&ベースアップ」を行った。具体的には、全販売員スタッフの月給1万円相当の昇級、そして20〜25歳の若手販売スタッフの昇級率を125%と業界トップクラスに高め、25歳以降は定期昇給と能力給の組み合わせによる独自制度を取り入れた。

■本社2階に保育所「マッシュの森保育園」を開園

 同グループ従業員の約9割を女性が占め、その多くが20〜30代であることから今後育児期従業員が増えることを見込み、内閣府が待機児童対策として行う子育て支援制度「企業主導型保育事業」を活用して本社2階に保育所を開園。従業員は近隣の認可外保育所の平均に対して2分の1程度の保育料で利用でき、臨時での利用も可能だ。

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マッシュの森保育園

 

 近年では、長時間労働の改善などさまざまな働き方改革について注目されている。しかしファッション業界はクリエーティブな仕事内容が多いため、働く時間と生産性がイコールではないことが多く、マッシュの近藤社長はその点について懸念する。

 「ベテランが1時間で終わる仕事が、新人は5時間かかってしまうこともある。アイデアが浮かんできて気づいたら朝だったなんてことはドラマでは美談だが、会社ではNG。そういったクリエーティブを労働時間という規定でシャットアウトするのが正しいのかどうか、この世界では重要になってくる」。

 最も大事に考えているのは「社員が幸せになること」。ウェルネスウェンズデー、昇給制度、保育所の設立など、社員のための制度には2020年までに6〜7億円を投じる見通し。今秋からは春夏秋冬の四季それぞれにふさわしいウェルネスアクティビティーを提案し、各自で自由に取り組むための年4日間のウェルネス休暇を取り入れている。"ウェルネスデザイン"からヒントを得た施策で社員のモチベーションを高め、体力的にも長く働けるサステイナブルな働く環境作りに取り組む。

 「単純に続けられる環境を与えるだけではない。その仕事をずっとやっていきたいという情熱や、やりがいを持ってもらうことも大切」(近藤社長)。

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近藤広幸 マッシュホールディングス代表取締役社長

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