【令和のマストバイヴィンテージ】今買っておくべき名品は? vol.84 エディー バウアー レザーダウンジャケット編

Image by: FASHIONSNAP

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歴史的な背景を持つ、ヴィンテージ古着。製造された年代が古いものや希少性が高いものが一般的に珍重されていますが、ヴィンテージの楽しみ方はそれだけではありません。この連載では、さまざまな視点でヴィンテージ古着の楽しみ方が味わえるアイテムを、国内最大規模のヴィンテージの祭典を主催するVCM代表 十倍直昭が「令和のマストバイヴィンテージ」として毎週金曜日に紹介。第84回は「エディー バウアー(Eddie Bauer)」レザーダウンジャケット編。
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2008年よりヴィンテージショップを運営。その後2021年には、ヴィンテージ総合プラットフォーム VCM(@vcm_vintagecollectionmall)を立ち上げ、来場者を1万人以上を動員する、日本最大級のヴィンテージの祭典「VCM VINTAGE MARKET」を主催している。
また渋谷パルコにて、マーケット型ショップの「VCM MARKET BOOTH」、エルメスジュエリーを専門に取り扱う予約制ショップ「VCM COLLECTION STORE」、イベントスペース「VCM GALLERY」を運営。
2023年10月には初の書籍「Vintage Collectables by VCM」を刊行するなど、ヴィンテージを軸とした様々な分野で活動し、全国のヴィンテージショップとファンを繋げる場の提供や情報発信を行っている。
瀕死の体験から生まれた名作ダウン
今や冬の定番アウターとして、誰もが着用するアイテムとなったダウンジャケットですが、ダウンジャケットを開発したのがエディー バウアーだったことをご存知でしょうか?

アウトドア愛好家だったブランド創業者のエディー・バウアーは、冬場に釣りをしていたときに着用していた服が濡れ、低体温症になってしまいました。彼はその体験をきっかけに、軽くて、濡れても保温力を失わず、暖かい防寒着の開発に着手しました。そして1936年に生まれたのが、今もヴィンテージ市場で高い人気を誇る名作「スカイライナー」です。スカイライナーには羽毛の偏りを防ぎ、均一な保温性を保つために斜めにステッチが入れられましたが、エディー バウアーはアメリカでこのダイヤモンドキルティングの意匠特許を取得。第二次世界大戦時はアメリカ陸軍航空部隊にダウンフライトスーツを提供するなど、ダウンジャケットの代名詞的存在となりました。その後も、1945年にはタウンユースできるブルゾンタイプの「オールパーパス」を、1953年にはヒマラヤ山脈のK2登山に挑んだアメリカ遠征隊のために局地用の「カラコルム」を開発するなど、ダウンジャケットのリーディングブランドとして君臨し続けてきました。
「いなたい」雰囲気が出る80年代のレザー
今回ピックアップしたのは、そんなエディ バウアーの1980年代の中国製ダウンジャケットです。ご覧の通り、シェルにはレザー素材が用いられているため、本格的なアウトドア用ではなく、ファッション向けに企画されたものだと思われます。ヴィンテージのレザーアイテムならば高品質なのでは?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実はそうではありません。

当連載で以前紹介した「アディダス(adidas)」のレザートラックスーツもそうなんですが、1980年代に中国や韓国などのアジア圏で作られたレザーアイテムは、チープな雰囲気のものが多いんです。とはいえ、ここで使っているチープという言葉は、決してネガティブな意味ではありません。特にレザーアウターは、高品質なものだとキメキメな印象が強くなることがあるのですが、このダウンジャケットくらいの質感なら、ちょうどいい塩梅の「いなたい」雰囲気が出せるんです。

レザーの質感がややチープとはいえ、ダウンジャケットの本家本元であるブランドの製品なので、機能性はもちろん素晴らしいです。とても軽くて暖かいですし、ちょっとしたディテールにもアウトドアブランドならではのこだわりが垣間見えます。襟の高さやボタンの質感など、各ディテールがかなりモダンであることも高ポイントです。





エディ バウアーのレザーダウンはいくつかバリエーションがあって、ダウンジャケットはこのブラウンのほかにブラックがあり、ベストタイプも存在します。僕個人としてはどれも名作だと思っているんですが、ヴィンテージ市場での注目度はまだそれほど高くありません。ダウンジャケットは4〜5万円くらいから、ベストならば2万円くらいからでも手に入ると思います。今、新品でレザーアイテムを買うことに比べるとかなりお手頃だと思うので、是非チェックしてみてください。
編集:山田耕史 語り:十倍直昭
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