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【インタビュー】ニコパンダからガガまで Nicola Formichettiが語る今と夢

— ADの後に記事が続きます —

――LADY GAGAのスタイリストや、「Thierry Mugler」のクリエイティブディレクター、「VOGUE HOMMES JAPAN」など、本当に忙しそうですね。

 今、自分が好きで、やりたいことしかやってないのはとてもラッキーなこと。今自分の仕事を選ぶことができるポジションにやっと就けた。やりたくないことはやりたくないって言えるし、だからその分すごく周りに感謝してるよ。

――これまで、苦労したことや壁はありませんでしたか?

 もちろんあったよ。今振り返ると間違いばっかりだったし、スタートした時なんかすごく高飛車で、僕はかっこいいことばかりやってるって思ってた。でもものすごく叩かれて、一度下まで落ちて、また上に戻って、みたいな。この繰り返しだったよ。努力したし、でも最終的には信じて楽しいことをやってればいいんだよって確信してる。 そのことは、今の若い子たちにもっと知らせたいな。

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2010年に来日したときのガガのライブステージ

――ガガがデビューした当初はブランドから服をリースさせてもらえなかったと聞きましたが。

 そうだね、みんなダサいって言ってて(笑)。最初ガガを見たときに何の服着てるんだろうと思ったんだ。マルジェラの服っぽいんだけどなんか違うって思って、「こいつもしかして自分で作った?」って思ったのね。それで「こいつ真似してる、面白い。この子と絶対仕事したい」って思った。で、一緒に撮影しようってことになったんだよね。

――来日の度に、ガガが着用している服に注目が集まっているんですよ。

 それだけ着てる服にみんなが興味を持ってくれるっていうのには、僕もびっくりだよ。

――ニコラの影響ではないですか?

 そうでもないよ。ガガもちゃんとこれは誰のものか、何処のものかって知ってるから。自分の着る服の影響力の大きさを理解しているんだ。だから上手に自分を広告として使ってるし、ある種パフォーマンスアートの意味合いも大きいよね。

――では、ガガはお互いに相談し合ったスタイルで登場しているんですね。

 まあ格好良く言えばそうだね(笑)ほんとに大事なのはバランス。"外し"も"きっちり"もないといけないし、いつもカチカチだったら今のガガみたいにはならないんじゃないかな。ガガは、パーフェクトじゃないじゃなくてちょっと抜けてるところがあるのが良いんだと思うのね。半分ジョークでアートで、いつもファッション撮影をやってるときの雰囲気のままで歩いてるんだからさ。

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「NICOPANDA」のHP(http://www.nicopanda.jp/)より

――ホームページには、ガガパンダも登場していますね。ガガも見てるんですか?

 もちろん。勝手に作ったらガガに「何やってんの」って言われるよ。ガガが「ガガパンダ作って作って」ってずっと言ってたんだよ。衣装がいっぱいあるからさ、僕が一緒に作ったガガの1番好きな衣装を4スタイル選んだんだ。一番は、ロンドンで見せたロブスターと白のプラスチックの衣装。ガガはすぐ「重たーい」って言ってロブスターをはずしちゃったから、車からレストランまでの5分間くらいしか着てないんだけど、大きな話題になったよね。あとは「You And I」っていう曲のPVの衣装で、彼女をマーメイドにしたときのスタイリング。裸のマーメイドにブルーのヘアーで、すごくかっこ良かったな。あとは、僕がいつも知ってるガガを表現したガガロック。レザーパンツに裸に、凄い靴、みたいな感じだね。で4スタイル目が、ミュグレーガガ。虎柄のジャンプスーツ着てるけど、ガガのためにつくった服じゃないんだよ。デビューショーの時に、ガガは自分の衣装があったんだけど、ショーが終わった時にモデルが着ていたジャンプスーツを「あの子が着てるジャンプスーツが欲しい!」って言って着て、セーラームーンみたいな髪の毛にしてアフターパーティーに着ていったんだよね。だからすごく思い出がある服なんだよね。

――商品化が楽しみです。ガガは完成したイラストを見て喜んでいましたか?

 うん。凄く可愛い可愛いって喜んでたよ。

――ガガパンダも日本で初デビューになるんですよね。発売時期は決まってますか?

 日本では6月末を予定してるけど、時期は適当だね。もし着用したかったら、ウェブサイトにあるからそれをアップロードして自分でTシャツ着てもいいよ(笑)

――コピーしてもいいということですか?

 お金儲けで「NICOPANDA」を展開してるわけじゃないからね。中国に1カ月間いて、今まで日本で暮らしてて感じたルールが全くないんだよ。今まで常識と思ってたことが向こうでは通用しなくて、そこで何が起こるかっていうと、へんなものと良いものが混在してたんだ。あまりにも汚くて格好良いものとか。だから中国でアーティストには、飛び抜けて変わってることやってる人たちが多い。すごくある種のインスパイア、衝撃を受けた。

 リアリティとファンタジーがもうぐちゃぐちゃなんだよね。相反するものがごちゃごちゃになってて面白いなって感じた。本物のナイキタウンとナイキタウンのコピーが隣同士なんだよ。ナイキのスウォッシュが反対になってたりさ、本当はやっちゃいけないことなんだけど、それがまかり通っちゃってるんだよね。

――衝撃を受けますね。

 僕たちはデジタルで「NICOPANDA」を作ってる。ファンとか僕を追ってる子たちが色々「NICOPANDA」の動き出したバージョンとか偽物のTシャツを作ることに対して、僕は別にいいんじゃない? って考えているんだ。

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「L.H.P」の外観

――「Thierry Mugler」のディレクターとしては言えないことですね。

 それは、もちろんビジネスだからだめ。「Thierry Mugler」だと大問題になっちゃうよ。でも、「NICOPANDA」は、僕が全部コントロールできるすごくピュアなものにしようとしているから、人がコピーしてもどうぞみたいな感じ。コピーされたら、ああ人気なんだって思えるよね。

――「NICOPANDA」始まったばかりですが、「フォルミケッティ」というブランドをスタートさせるという噂を聞きました。

 今頭の中で考えてるくらいだよ。これもまだファンタジーで、ドリームの世界での話だけどね。でも最近ではドリームがかなり早くゲットできるようになってるよね。

――ファンタジーの中ではどんな服になることを想像していますか?

 自分が着たいとか友達に着てほしい服になるよ、きっと。ぱっと見でかわいくてかっこいい服は作りたいね。あと、実はジャケットの中に携帯入れたら充電しちゃったとか、そういうデジタルのエレメントがあっても面白いよね。リアリティとファンタジーがごちゃ混ぜみたいなことができるといいな。

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――今後やってみたいことはありますか?

 映画のコスチュームとかやりたいな。あとは音楽とか。僕はピアノが好きだから、音楽と、もっと何か関係できたらなって思ってる。音楽からはかなりインスパイアを受けてるし。ガガとも彼女の音楽があったからこそ、今のようなファッションができてる。

――ちなみに、音楽はどんなものが好きなんですか?

 最近はK-POPが好きで、BIGBANGとか2NE1とかいいよね。 日本だときゃりーぱみゅぱみゅちゃんを、毎朝ジムで聴いてる(笑)とてもフレッシュなことをやってる子で、もっともっと応援したいし、彼女すごく良いと思う。 あとはハーレムの新しいヒップホップの子で、Azealia Banks(アゼアリア・バンクス)。何も考えなくても体で感じる踊れる音楽が凄い好きだな。あとは、オペラとかMaria Callas(マリア・カラス)とか好きで、だからこの間オペラのコスチュームをやったんだよ。

――そうなんですね、何という作品ですか?

 「Pop'pea」だよ。モンテベルディの有名なオペラのモダンバージョン。ヒストリカルなんだけどフューチャリスティックな、いつの時代かわからない時代の衣装に仕上げたよ。

――同時進行で幅広く活動されてますね。ちゃんと寝ていますか?

 普通に寝てるよ(笑)。まわりにちゃんとマネージメントしてくれる人たちがいっぱいいるから。昔はけっこうなんでもイエスって言ってたタイプなのね。オファーされるのが凄い嬉しかったから子供みたいな感覚で、「もちろんもちろん」ってやってたんだけど。そのあとやりたいことに集中できなくなったことがあった。今はイエス・ノーって言えることができる環境にあって、周りの人にすごく感謝してます。

――ニコラの終着点、目標点はありますか?

 いつまでもずーっとピュアなままでいたいな。子供の感性を持ち続けたい。どんどん、恐さとか出てくると思うんだけど戦いながらピュアな子供みたいな視点からモノを見れる人でありたいな。

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――そのためにも「NICOPANDA」は、その第1歩ですね。

 そうだね。(左手を見せながら)タトゥー入れちゃったから頑張ってもらわないとだね。

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 インタビューで「NICOPANDA」について多く語ってくれた二コラだが、さらに6月4日から伊勢丹新宿店本館の4階でキャラクターレーベル「NICOPANDA」のポップアップショップをオープンしている。「NICOPANDA」の名前が入った初のポップアップショップで、6月下旬にはLADY GAGAをモチーフとして誕生したキャラクター「GAGAPANDA」の一部商品もラインナップするという。併設されたギャラリーには、東京滞在中に二コラが急遽制作したファッションストーリーが初展示されている。その瞬間思い立ったことをすぐに形にしていく、新しい形態のレーベル「NICOPANDA」。常にモードでクールな時代を創造している二コラがピュアな心で発信するキャラクターの今後に注目したい。

ニコラが伊勢丹に緊急出店 ガガパンダやギャラリーも
GAGAのスタイリスト ニコラによるキャラクター「ニコパンダ」上陸
来日中のNicola Formichettiのスナップはこちら

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