
国内で活躍するブランドの最新・最鋭アイテムを紹介する連載。第3弾は藤田宏行が手掛ける「ジエダ(JieDa)」。2021年春夏コレクションは一番感受性が豊だったという10代の頃の格好をイメージし、「ENTITLEMENT」をテーマにしたコレクションを展開します。デザイナーのこだわりを紐解きながら、シーズンを先取りして"今決めたい"最新で最鋭のアイテムを3点紹介。
JieDa
ブランド名であるJieDa=自枝(ジエダ)は自らが提案するスタイルを木になぞらえ独自のオリジナリティが枝分かれする様に、多くの人に発信していきたいという意味合いが込められている。
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#1:CUT OFF TAILORED JACKET
CUT OFF TAILORED JACKET ¥63,800(税込)
F:裏地のデザインが目を引きますね。
藤田:これはオークションで見つけたヴィンテージのトランプのデザインをアレンジして裏地に使用しています。2021年春夏シーズンは、10代の頃の背伸びして大人に見られたい男性像をイメージしていて、そこから着想しました。
F:袖口には未成年にふさわしくないと認定されたCDなどに付けられるペアレンタル・アドヴァイザリー(PARENTAL ADVISORY)のマークがデザインされています。これは10代というキーワードからの連想ですか?
藤田:ヌード写真を裏地に使っているので。「親の許可を得てから着てくださいね」というユーモアとして取り入れています(笑)。
F:素材は独特の風合いがありますね。
藤田:オリジナルの生地なんですが、ラインの部分にはシルクの生地を使っていてストライプのかすり部分が場所によって色が変わるんです。かすりは元々インドで生まれて、日本に伝わってきた特殊な染め方なんですが、なかなかできる工場が少なくなってきているんですよね。よく見たら色が違うっていうところが良いなと思って採用しました。
F:腰周りには切りっぱなしのデザインが加えられています。
藤田:普通のテーラードを作っても面白くないなと思って、遊び心で入れました。パンツはブーツカットのものが多いのでバランスを取って、70年代っぽい形に仕上げています。
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#2:SHUN KOMIYAMA PHOTO JACKET

F:前面に写真がプリントされていて、インパクトがあります。
藤田:写真家の小見山峻君の作品をインクジェットプリントしています。バイクにカメラをつけてシャッタースピードを遅くして撮ったと言っていました。
F:小見山さんとは昔からの知り合いだとか。
藤田:元々彼がカメラマンをやる前からの知り合いで、コロナでなくなってしまったんですけど本当はミラノのショーで発表する予定だったので、このタイミングで世界に向けて一緒に発信できたらなと思ったんですよね。コラボアイテムは、シャツとTシャツもあるので全部で3型あって。一緒にアイテムを作ったのは今回が初めてですね。
F:ルックでは太めのパンツにタックインした着こなしを提案していますね。
藤田:裾にドローコードが付いているのでいろいろな着方ができると思います。少し大きめなガバッとしたシルエットになっています。
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#3:RIPPLE TAILORED
RIPPLE TAILORED ¥39,600(税込)
F:3つ目のアイテムは素材が特徴的です。
藤田:これは2020年秋冬シーズンから使っているリップル素材を使っています。ポリエステルを芯にしてレーヨンをダブルカバーリングした高機能高性能な特殊な糸を使用していて、リップルという凹凸を出せる組織で編み立てています。非常に扱いが難しい糸で熟練した技術で丁寧に編み上げているんですよ。
F:20-21年秋冬シーズンではパンツやカーディガン、カットソーに使用していましたね。
藤田:そうですね。7月初旬くらいに発売したんですが、ほぼ完売しているような状態です。問い合わせも結構ありますし、かなり好評で。これはカットソー感覚で着られるジャケットみたいな感じで作りました。
F:ジエダのアイコン的な素材と言えそうです。
藤田:定番化させていく予定で、コレクションとは別で展開することも考えています。色の合わせ方によって表情が変わるのが面白いんですよね。値段もそこまで高くないので、これまでジエダを買ったことない人にも広めていきたいと思っています。
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