生地発注からオンラインストアでの販売、商品出荷まで服作りの過程を支援するクラウドサービス「ICHIGO.CLOUD」。「大量生産による在庫リスクをなくし、日本のファッション業界を支援する」ことをコンセプトに掲げ、Strawberry jamsが運営しています。この度FASHIONSNAPでは、バンタンデザイン研究所の学生たちが「ICHIGO.CLOUD」を活用した企画から販売まで資金0円で始められるブランドプロデュース企画「ICHIGO.PROJECT」に取り組む様子に密着。「働く人のデイリーウェア」を製作するためにリサーチから商品開発、販売するまでの舞台裏に迫ります。第1弾となる今回はリサーチ編。東京都大田区にある花の卸売市場「大田花き」へ足を運び取材を行いました。
Video by Strawberry jams
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学生たちが花の卸売市場へ取材
今回のプロジェクトは、バンタンデザイン研究所の授業の一環として発足。「働く人の服を製作すること」をテーマに、学生たちが企画・デザインに専念しながら服作りの仕組みを体験し、将来の夢に繋げていくことを目的としています。服作りの参考にする取材先は、数ある候補の中から学生たち自身が生花市場をセレクト。3人の学生が花の卸売市場「大田花き」に取材を行うことが決まりました。
「大田花き」とは東京都に11施設ある東京中央卸売市場の1つ「大田市場」の中にあり、日本一の取り扱い規模を誇る花の卸売市場。花や土、肥料まで幅広い商材を展開しており、大田市場での決定価格は、日本全国の生花価格の指標になっているんだとか。
花や土、肥料等が並ぶ卸売場
Image by: FASHIONSNAP
仲卸各社が出店する仲卸通り
Image by: FASHIONSNAP
早朝に行われるせりの様子
Image by: FASHIONSNAP
卸売場に並ぶ花
Image by: FASHIONSNAP
まずは「せり」を見学する取材前の学生たち。今回のプロジェクトには花田さん、佐藤さん、百崎さんが参加。異業種の人へのインタビューは初めてだという3人は、少し不安そうな面持ちで口を揃えて「緊張します」と話していました。この後、市場の内部を見学しながら各部門の担当者に話を聞きます。
取材を通して、デザインの糸口を探る
服作りのアイデアを得るための取材は、商品の価格を決定する「せり」の担当者2人、大田花きの物流担当者、仲卸業者 大森花卉の渡邉社長の計4人に実施。「花」という共通点がありながら、異なるフィールドで働く人たちの幅広い意見を掬い上げるべく、学生たちが「働く時の服に求めること」などの質問をぶつけました。
インタビューを終えた3人に話を聞きました。「今まで曖昧だった服のイメージが、実際の現場を見ることで鮮明なものに変わりました。今日の取材で得た情報をもとに服の企画を練り直したいです」と花田さん。初めてのインタビューに苦戦したという佐藤さんは「担当する仕事によって制服に求めることが少しずつ違うので、バランスをとりながら上手くデザインに落とし込んでいきたいと思います」とコメント。百崎さんは「普段目にしているお花に、多くの人が関わっていることを知りました。携わる人たちの想いを服作りに活かしたいです」と話してくれました。
せりの様子
Image by: FASHIONSNAP
独自の視点で働く人の課題に向き合いデザイン。イチゴクラウド独自の国内ネットワークによりサンプル作成。
今後の服作りの方針としては、仕事のしやすさを重視して機能面に力を入れる一方で、「着ていて気分が上がるデザイン性の高い服を作りたい」とのこと。「せり」の担当者が「白黒つけない中立」という意味を込めて現在モノトーンのストライブシャツを着ているという話を受け、ストライプの幅を変えるなどしてデザインに落とし込むことも考えているようです。
次回は企画編。生花市場関係者の生の声を「働く人のデイリーウェア」に落とし込むべく、学生たちが商品の企画に挑戦します。
■ICHIGO.CLOUD
生地発注からオンラインストアでの販売、商品出荷まで服作りの過程を支援するクラウドサービス。「大量生産による在庫リスクをなくし、日本のファッション業界を支援する」ことをコンセプトに掲げ、Strawberry jamsが運営。ファッション業界に特化した基幹システムを軸に在庫管理や売上データの分析、展示会会場の貸し出しなどのサービスも提供している。
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