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【トップに聞く 2026】ユナイテッドアローズ松崎善則社長 「販売力」を強みに業績堅調 M&Aに積極姿勢

 2025年4〜9月期は全チャネルで売上が前年を超えるなど堅調を維持するユナイテッドアローズ。同社を率いるのは、販売職からキャリアをスタートさせた松崎善則社長だ。2026年3月期を最終期とした現中期経営計画では、グローバルを含む本格的なリアル店舗の出店を再開。強みである「販売力」で顧客との強固な信頼関係を着実に構築している。

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松崎善則/ユナイテッドアローズ社長執行役員CEO

松崎善則社長ポートレート

(まつざき よしのり)1974年2月22日生まれ。埼玉県出身。1998年4月にユナイテッドアローズに入社。ユナイテッドアローズ渋谷店からキャリアをスタートし、販売職や店長職、ビューティー&ユース ユナイテッドアローズ本部長などを経て、2018年4月に上席執行役員に昇格し、同年6月に常務執行役員に着任。ユナイテッドアローズやビューティー&ユースなどの複数の主力事業の統括責任者としてグループの成長に貢献した。2020年11月に副社長執行役員に就任。2021年4月から現職。51歳。

◾️ユナイテッドアローズとは
ワールドの支援を受け、元ビームスの重松理氏らによって1989年に設立。「真心と美意識をこめてお客様の明日を創り、生活文化のスタンダードを創造し続ける」を経営理念に掲げ、「ユナイテッドアローズ(UNITED ARROWS)」や「ビューティー&ユース ユナイテッドアローズ(BEAUTY&YOUTH UNITED ARROWS、以下 ビューティー&ユース)」「ユナイテッドアローズ グリーンレーベル リラクシング(UNITED ARROWS green label relaxing、以下 グリーンレーベル リラクシング)」といった事業を運営。近年はEC事業や海外進出、ライフスタイル全般への領域拡大も推進している。2025年3月期の業績は、売上高が前期比12.4%増の1509億円、営業利益は同18.5%増の79億円。

グラフ

海外で光る、“日本のセレクトショップ発”オリジナルレーベル

⎯⎯中期経営計画の最終年度を迎えています。2025年をどのように振り返っていますか?

 社会情勢や政治を含めて、いろいろあった1年だなと思います。我々の商売に政治が直結するものではないですが、少なからず影響は受けた年だったなと。ただ、中間決算(2025年4〜9月)では全てのチャネルで売上が前年を超え、業績は計画通りに進捗しました。

⎯⎯足元の商況はいかがでしょうか。

 長い夏を想定して、2025年9、10月ごろまでは夏物に近いアイテムを豊富に準備していたのですが、気温は高くても、さすがにその時期にはなかなかご購入いただけず、秋の立ち上がりが少し厳しい部分はありました。ただ、11、12月は急に寒くなったことでアウターを中心に非常に好調で、この冬には手応えを感じています。2024年以前と比べるとアウターの動きがかなり早く、アウターが動くと客単価も上がります。反対に、本来はアウターより先に売れるはずのインナー系のアイテムはこれから伸びしろがありそうですから、今後の売上も期待が持てそうです。

アウターを着た女性のヴィジュアル

「ユナイテッドアローズ」2025年冬シーズンのヴィジュアル

Image by: ユナイテッドアローズ

⎯⎯インバウンドの売上動向は?

 2025年4〜12月のインバウンド売上は前年同期比で7〜8%増程度で推移しています。ユナイテッドアローズ単体の全体売上に対するインバウンドシェアは4%なので、そこまで売上高は上下するものではないのですが、都内と地方大都市だけで見るとインバウンド比率は高くなるので、観光客の増減で多少影響を受ける部分はあります。

⎯⎯どういった国や地域からの来店が多いのでしょうか。

 中国をはじめ、台湾、そして韓国と、やはりアジア圏のお客様が多いですが、2025年は欧米のお客様も増えてきたので、そこは今後の商売の発展の兆しがあるかなと感じています。

⎯⎯アジアに限らず、欧米からの来店もあるんですね。

 海外で当社の認知度が高まっているのか、客数はかなり増えています。中国で訪日自粛要請があったものの、他国からのお客様の売上増が続いており、マイナス影響は限定的です。

⎯⎯近年は海外での展開にも力を入れています。

 現在出店しているのは、2013年の台湾・台北への進出を皮切りに、2025年1月にオープンした中国・上海、そしてフランチャイズで商品を卸しているのが香港、シンガポール、タイです。

店舗内観
店舗内観
店舗外観
イメージパース
イメージパース

2025年1月にオープンした中国本土初の直営店「ユナイテッドアローズ 上海静安嘉里中心店」では、ユナイテッドアローズやビューティー&ユースのほか、「ロク(ROKU)」といったオリジナルブランドを扱っている。

Image by: ユナイテッドアローズ

⎯⎯それぞれの市場の違いはどのように受け止めていますか。

 いずれの国・地域もサイズニーズなどに大きな違いはなく、ビジネスはしやすいです。ただ、台湾などは日本より暑いので、マーチャンダイジングに工夫が必要ですね。これは今後、中国で拡大していく上でも重要になります。中国も広いですから、エリアによってニーズが異なってきます。日本よりもっときめ細かいマーケティング対応が必要だと考え、順次対応を進めています。

⎯⎯海外の顧客は、ユナイテッドアローズにどのような共通イメージを持っているのでしょうか。

 まず、日本ブランドとしての「安心感」。その中でも当社のブランドは高品質な服を扱っているというイメージを持っていただいています。また、セレクトショップというよりは、オリジナルレーベルへの信頼が非常に高いので、インポート品を多く揃えなくても十分ご満足いただけています。これはどの国でも販売しやすい部分ですね。

⎯⎯アジアでの拡販について、今後の可能性をどう見ていますか。

 いわゆる日本のようなセレクトショップ業態はアジア圏にほとんどないんです。中価格帯で高品質なブランドを揃えた「お店」というものが存在しない。その点で、非常に可能性がある、ポテンシャルが大きいマーケットだと感じています。ただ、東南アジアに関しては、すでに進出しているシンガポールとタイに加えて、ベトナムなどまで含めて考えると、現地のパートナーと組むのか、商品だけ提供するのか、色々な方法を模索していますが、市場の成熟度やお客様の志向性を考えると、拡大していくまでのポテンシャルは中国や台湾に比べるとまだ感じにくい部分があります。まずは中国に注力し、可能性があれば台湾の店舗数も増やせると考えています。まずは地盤を固めてからですね。

⎯⎯日中関係の悪化による現地での影響は?

 今のところ皆無ですね。今後、旧正月などで中国側の報道のされ方が変わると影響があるかもしれませんが、限定的だと考えています。それを気にして拡大できないというのは、お客様のニーズを逃すことになってしまいます。その可能性も横に置きつつ、積極的に事業を行っていこうと考えています。

原宿本店のリニューアルに賛否も「方向性は間違っていない」

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TABAYA店舗画像
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Image by: FASHIONSNAP

タバヤ ユナイテッドアローズ(2025年4月撮影)

⎯⎯ユナイテッドアローズ原宿本店から生まれ変わった「タバヤ ユナイテッドアローズ(TABAYA United Arrows)」のオープンも話題を集めました。服の売り場を縮小しライフスタイル製品を大幅に拡充するなど、感度の高いファッションを届けてきた店舗が大きく姿を変えたことで、SNSなどでは賛否の声が見られます。

 大きな変化なので、当然賛否はあるだろうと想定していました。ご期待に沿えていないお客様がいらっしゃることは仕方ない部分もあると考えています。

 このリニューアルで重視したのは、当社の根幹にある「日本の精神性」を表現することでした。それが今後、グローバルに展開していく上で改めて重要になる。その象徴としての位置付けであり、企業体としてのプレゼンスを高めるための取り組みです。そこには手応えを感じています。

*TABAYA United Arrows:
 “史上最上級のユナイテッドアローズ”をコンセプトに掲げ、ユナイテッドアローズ 原宿本店をリニューアルして2025年4月にオープンした。コンセプトやストアデザイン、商品ラインナップを一新し、「和」「美意識」「豊かな生活」をテーマに“世界中の本物”を独自の審美眼でセレクト。ウェアからシューズ、アクセサリー、生活道具、美術・工芸品、ギャラリー、カフェ・バーまで、最上級の「衣食住」にまつわるアイテムやサービスを提供している。
 具体的には、全館でメンズを中心としたファッションアイテムを取り扱っていた改装前と比べ、改装後はファッション関連ブランドの取り扱い数を約40〜50と半分ほどに縮小。アイテム数は、メンズは従来の2割、ウィメンズは8割に減らし、売り場を1フロアに絞るとともに、生活雑貨や工芸・美術品といったライフスタイル製品を大幅に拡充した。

⎯⎯客層にも変化はありましたか。

 以前は服が中心でしたが、リニューアル後は食器などの生活雑貨も扱っており、グローバルのお客様に非常に多くご購入いただいています。そこは狙いに近い推移をしていますね。一方で、ファッションを期待してご来店されたお客様の中には、品揃えが減ったと感じられる方もいらっしゃいます。その部分は他の店舗でカバーできるよう、もう少し認知度を上げていかなければならないと考えています。

⎯⎯この方向性は間違っていなかったと。

 第1段階としてはそうですね。海外に目線を向けていく上で、良い足がかりになっていると思います。

⎯⎯店舗単体の売上はいかがでしょうか。

 周辺店舗と合算して売上が落ちないようにするという戦略でしたので、その点では計画通りに推移しています。

⎯⎯デジタル戦略では2022年に自社ECおよびアプリのリニューアルを実施。当初は売上が伸び悩み苦戦が続いていましたが、2025年4〜9月期はネット売上高(自社EC売上を含む)は前年同期比5.2%増、客数は同8.1%増と伸長しました。

 要因はいくつかありますが、会員サービス「UAクラブ」の仕組みとプログラムを変更したことで、お客様の購買回数や会員数が増えたことが大きく起因しています。UAクラブは購入すればするほどランクが上がり、ポイント還元率も上がる、いわゆる飛行機のマイレージクラブのような仕組みです。使えば使うほどステージが上がり、手厚いサービスが受けられる。そこに店舗との連動性、いわゆるOMOがうまく連携してきたことが、非常にうまくいっている要因の一つですね。

*UAクラブ:2023年8月に立ち上がった会員様向け新プログラム。店舗やオンラインストアでの買い物で貯められる「UAマイル」(1円を1マイルとして換算、セール品は2円で1マイル。金額は税抜き)は、「UAクーポン」に交換できるなど、全ブランド共通(一部ブランド除く)の会員ステージ制度・特典を用意している。

⎯⎯年間500万円以上の買い上げ実績がある顧客を指す最上位ランク「ダイヤモンド」の会員数も増えていると聞いています

 具体的な会員数は非開示ですが、ダイヤモンドやその下のランク「プラチナ」といったVIPのお客様はほぼ日本人の方です。40代、50代前半の方が中心で、服を求めてお店にいらっしゃる方が多いです。この上位顧客の比率を上げていくことは、来年以降も取り組みの大きなポイントになります。

表

会員ステージは全ブランド共通で5段階。

Image by: ユナイテッドアローズ

⎯⎯2024年に靴磨き店「ブリフトアッシュ(Brift H)」を運営するブーツブラックジャパン(BOOT BLACK JAPAN)を完全子会社化。買収の目的に、「国内外の富裕層を対象に高付加価値なサービスを提供すること」を掲げていました。傘下に入ってからどのような相乗効果がありましたか。

 これまではポップアップとして、特定の店舗で期間限定のサービスを提供していただいていました。今は、例えばユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店では常に対応できる状態になっています。また、当社の既存店舗顧客へもアプローチできるので、ブーツブラックジャパン自体の実績も当社グループに入ってから飛躍的に伸びています。

 もう一つは、ユナイテッドアローズ社内スタッフの教育です。販売メンバーのスキルアップの一つとして導入しています。いずれは当社の社員が靴磨きのスキルを習得し、すぐにお客様にサービスを提供できる形にしたいという副次的な狙いもあります。

⎯⎯ユナイテッドアローズとしてM&Aは18年ぶりでした。

 コロナ禍の期間は検討どころではありませんでしたが、それ以前から常にM&Aは検討していました。コロナが明けてから本格的に考察が進んでいる状況で、今後も積極的に経営していきたい部分です。

選択と集中 コーエンは売却へ

⎯⎯ポートフォリオの整理についてお聞きします。2021年春夏シーズンに始動したビューティー&ユース初のアウトドアレーベル「コティ」を終了しました。

 アウトドアブームが収束し、実績が低下してきたのが正直なところですが、ブームの時期にはお客様のニーズにきちんと対応でき、成果はあったと思っています。アウトドア市場自体がなくなるわけではありませんが、専業ブランドも苦戦している中で、我々のような小規模なブランドが続けていくのは難しいと判断し、一旦役割を終えようということになりました。

⎯⎯同じくコロナ禍で立ち上げたゴルフウェアのレーベル「ユナイテッドアローズ ゴルフ(UNITED ARROWS GOLF)」は継続されています。

 ゴルフもアウトドアと同様にブームは収束してきたと思いますが、当社のゴルフブランドは、もともとゴルフをする既存顧客に向けたものです。最近始めた若い方を取りにいくというよりは、すでにご愛顧いただいている優良顧客のライフスタイルの一環として販売しています。計画段階からものすごく大きい規模を目指しているわけではないので、順調だと捉えています。お客様のライフスタイルに欠かせないものとして継続していきます。

男女の着用ヴィジュアル

「ユナイテッドアローズ ゴルフ」の最新ヴィジュアル

Image by: ユナイテッドアローズ

⎯⎯ビューティ分野への再挑戦となったコスメブランド「ユナイテッドアローズ ビューティー(UNITED ARROWS BEAUTY)」の進捗はいかがでしょうか。

 正直なところ「難しいな」と感じています。以前展開していたオリジナルスキンケアブランド「ジュース(JUICE)」とはターゲットを変え、Amazonや楽天などでも販売できるような、手に取りやすい価格帯で開発しました。その結果、販売点数はかなり伸びましたし、「ラスティング BB クリーム」や「ディープクリア フェイスウォッシュパウダー」といった商品は雑誌のアワードで高い評価をいただくなど、手応えはありました。

 一方で、アパレル会社の名前がついた化粧品となると、本格的な利用には繋がりにくい。アイテムが限定的になってしまうという課題があります。まだ試行錯誤の段階で、時間はかかるなと思っていますが、この領域は粘り強く取り組み、やめるつもりはありません。

商品画像
商品画像
商品画像

ラスティング BB クリーム

Image by: ユナイテッドアローズ

⎯⎯今後、「コーエン(coen)」を売却する予定です。2008年5月の設立から長く運営してきたブランドだっただけに業界内で話題になりました。

 コロナ禍以降、お客様のニーズが非常に厳しく、価格コンシャスなマーケットで、グローバルSPAやカジュアルファッション専門店などの競合大手がひしめく中、当社の強みを発揮できなかったのが一番の要因です。

 子会社ですから、そこで働く社員のこともあり、非常に悩ましい部分はありました。ただ、コーエンのニュートレンドマーケット(ファッション性が高く、トレンドに敏感なマーケット)は他のブランドと価格帯が大きく違い、物流から販売スタッフのあり方まで異なるため、ユナイテッドアローズのシナジーをうまく活用することができなかったと振り返っています。

⎯⎯あえて「ユナイテッドアローズ」の看板を外して運営していましたが、「同じグループであることを打ち出しても良かったのでは」という声もあります。

 そこは、ユナイテッドアローズ本体のブランドイメージがあるため、あえて分けていました。低価格帯という異なるマーケットにユナイテッドアローズの看板が出ていくリスクは回避したかった。独立したブランドとしてやっていくのが望ましい形でした。

展示会の様子

コーエン(2013年撮影)

Image by: FASHIONSNAP

再編続くアパレル業界 「我々が主体となって仲間を増やしていきたい」

⎯⎯社長就任からまもなく5年が経ちます。

 就任時に長期ヴィジョンとして掲げたのは、「美しい会社にしていこう」ということです。これはサステナビリティの観点も、働いている社員に対しても、商品、お店、あらゆることに対して「美しくありたい」という思いです。

 これまでの5年を総括すると、最初の2年はコロナ対応でした。残りの3年は、事業拡大やブランド開発に注力し、これまで当社に触れてこなかった新しいお客様が増えてきた。これは非常に成果が出ていると感じています。

インタビューカット

取材当日は「ユナイテッドアローズ」のスーツを着用。スカーフは「ホリデーアンドブラウン(Holliday & Brown)」。日頃からスカーフを取り入れたコーディネートを好んでいる。

⎯⎯2026年はどのような1年にしていきたいですか。

 引き続きブランド価値をより高感度・高付加価値な方向へ強く打ち出していきたい、というのが今年の展望です。もう一つは、国内の消費が全体でシュリンクするだろうという見方が強い中で、当社の存在感を高めていくことです。アパレル業界はまだプレイヤーが多いので、今後も再編が起きるでしょう。その中で、我々が主体となって仲間を増やしていきたいと考えています。

⎯⎯「シテン(CITEN)」のような自社開発による新規ブランドが好調ですが、M&Aにもこれまで以上に注力する?

 社内でのブランド開発も進めていきますが、すでにお客様から支持を得ている企業と組むM&Aの方が有効な領域もあると考えています。

⎯⎯どういった企業がM&Aの対象になりうるのでしょうか。

 お客様層や世界観が異なる企業と組むというよりは、我々が目指している「高感度」「高付加価値」を軸に、自社開発が難しい領域に関しては前向きに検討していきます。

⎯⎯今期は中期経営計画の最終年度です。業績達成の鍵は?

 我々の一番の強みは、やはり販売力です。販売メンバーのスキルによって、今年の業績は伸びています。OMO施策もそうですが、根幹は「人」です。引き続き、販売メンバーを不足なく確保し、高付加価値な商品に見合った接客スキルを高めていく。それに尽きると思います。コロナ禍を経て改めて、リアルの場が強い会社が生き残っていくのだと感じています

⎯⎯改めて、ユナイテッドアローズの成長性はどこにあるとお考えですか。

 筆頭に挙がるのは、先ほど申し上げた「販売力」ですが、その根源は「ブランドのイメージをどう広げていくか」という点にあると思います。「ユナイテッドアローズの〇〇」という形で、それがビューティかもしれないし、ホテルかもしれない。ユナイテッドアローズというブランドのロイヤリティを高めながら、その世界観を広げていく。そこにかなりの可能性を秘めていると考えています。

⎯⎯2021年の社長就任時のインタビューで「今後のユナイテッドアローズをセレクトショップ以外の言葉で表すなら」という質問に対し、「ブランドとしてのユナイテッドアローズをもっと際立たせたい」と仰っていました。まさに今のお話とリンクしますね。その達成率は、今どのくらいでしょうか。

 登山で言うと、まだ2合目くらいじゃないですかね。登り始めたばかりで、先は長いなと思っています。

インタビューカット

⎯⎯AI時代のビジネスのあり方が問われていますが、販売力や接客力はAIにはとって代われないものなのではと感じています。

 「美しい会社」というのがAIと対比するものではないと思いますが、AIがどれだけ進化しても、「ヒューマンタッチ」、つまり人と人とのコミュニケーションから生まれる感情は必要とされていくはずです。そこを大事にしていくことで、私たち自身もその抽象的な「美しさ」を感じながら、お客様に伝えていきたいと思います。

FASHIONSNAP 編集記者

伊藤真帆

Maho Ito

東京都出身。高校時代に編集者を志し、デザインもわかる編集者を目指して美術系専門学校でグラフィックおよびウェブデザインを学ぶ。ウェブメディア「ORICON STYLE(現・ORICON NEWS)」で編集を経験後、カナダでのワーキングホリデーを経て、2014年にレコオーランドに入社。ライフスタイル領域をメインに担当後、現在はシニアエディターとしてデスク業務のほか、セレクトショップや百貨店・商業施設、ECといった小売関連企業を中心に取材。企業のトップに取材する連載「トップに聞く」を担当している。趣味はボードゲーム。

最終更新日:

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