Fashion インタビュー・対談

【トップに聞く】ユナイテッドアローズ 竹田光広「創業25年、ブランド価値向上」

ユナイテッドアローズ 代表取締役社長執行役員 竹田光広
ユナイテッドアローズ 代表取締役社長執行役員 竹田光広
Image by: Fashionsnap.com

 セレクトショップ大手ユナイテッドアローズが、今年で創業25周年を迎える。2012年に初めて創業メンバー以外の代表取締役社長執行役員に就任した竹田光広氏は、顧客視点の理念を引き継ぎながら、業態開発や海外進出、O2Oサービスの強化といった新戦略の舵を取ってきた。昨年は、2022年3月期売上高として現在の約2倍の2200億円を目指す「UAビジョン2022」を発表。増税やグローバルを見据えた新事業の立ち上げを控える今年の課題について竹田氏は、「ブランド価値向上に真剣に取り組む必要がある」と強調する。

■2013年を振り返って

―昨年の経済環境の変化と消費動向についてどのように分析していますか?

 まず第一に、外的環境が大きく変わった年でした。アベノミクス効果による6月以降の急激な円安、それに伴う原価率の上昇。我々は世界各地から商品を調達しているので、昨年は特に経済環境の変化を実感しました。

 第二に、従来の四季の流れが変わってきているのを感じています。昨年は特に秋の気候変動が激しく、秋物商品が季節感を失ってしまいました。しかし、顧客の購買意欲は冬に向けて大きく変わったように思います。クリスマスギフト需要の終わりから年末にかけて"セール待ち"となる期間ですが、セールを待たずとも「必要なものや価値があるものを買いたい」という購買意欲を感じました。アベノミクス効果のリアルな反動はまだ実態となっていないものの、世の中が好景気向かっていると実感する年末でした。定価販売で売上が支えられた年末から引き続き、年始から始まったセールも順当に推移しています。

―郊外SC向けの「coen(コーエン)」から高価格帯の「CHROME HEARTS(クロムハーツ)」まで、取り扱いは幅広いですよね。価格に対する顧客の反応は?

 「CHROME HEARTS」については力強い購入意欲を感じています。インバウンド需要によって特にアジアからのお客様が増加し売上が伸びていて、中高価格帯の商品も同様の状況が見られます。

 一方で、グループ会社の「coen」をポジショニングしているカジュアルウェアのニュートレンドマーケットについては、お客様の価格に対する見方がシビアですね。原価の高騰を上代に反映せざるを得ず、クオリティを上げることで価格に対応させることも行ってきましたが、難しさを実感しています。

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ジャケットやアクセサリーは「CHROME HEARTS」


■増税の影響は大きくない

―4月の増税の影響と対策は?

 必需品に関しては3月にかけて駆け込み需要が考えられるので、春物と共に早期投入する予定です。反動として4月の増税後に多少の落ち込みが見込まれますが、長引くことはないでしょう。アベノミクスや2020年五輪など、実体経済のリンケージがこれから来るという面から考えても、トータルでは大きく変動することはないだろうと見ています。

―本社の資料室やアトリエといった環境を整えるなど、近年取り組んでいる自主企画の強化に成果は出ていますか?

 今、お客様に求められているのは「価値があるもの」。そして、安さよりも「必要なもの」が選ばれる傾向にあります。自主企画の強化は必須として取り組んでいますが、特に「UNITED ARROWS」ウィメンズのオリジナル商品の精度は上がってきているので、上代の見直しも検討できると考えています。その他の業態では「BEAUTY & YOUTH UNITED ARROWS」のウィメンズも伸びています。


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