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人気を牽引するのはやっぱりロレックス!? 世界最大の腕時計展示会「ウォッチズ&ワンダーズ」取材記 vol.1

人気を牽引するのはやっぱりロレックス!? 世界最大の腕時計展示会「ウォッチズ&ワンダーズ」取材記 vol.1

 4月1日から一週間にわたって開催された、腕時計の展示会「ウォッチズ&ワンダーズ ジュネーブ2025」を取材してきました。高級時計ブランドの売り上げを大きく進捗させた中国経済の減退もあって、「腕時計はまだ売れているのですか?」と尋ねられることもしばしば。「どこかで売れなくなっても別のどこかで売れる。それはコングロマリットで展開しているファッションビジネスと同じ」と回答していましたが、渡航して取材してみないことにはわかりません。それが、いざふたを開けてみると、今年の来場者数は5万5000人と過去最高を記録しました。コロナ禍が一段落して本格開催となった2022年の来場者数が2万2000人、2023年が4万3000人、2024年が4万9000人、2025年は昨年から12%増という推移で、想像以上に堅調です。

取材・文/山本晃弘(ヤマカン)

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 会期前半は、時計小売業者のバイヤーやジャーナリストの来場者がほとんど。それが、会期終盤4月5日土曜日から7日月曜日までの3日間はパブリックデーに設定してあり、一般の来場者も訪れます。入場チケットは70スイスフラン(約1万2000円)と、じつに東京ディズニーランドのワンデーパス以上という高額です。いっぽうで、12歳~25歳を対象としたヤングチケットを40フラン(約7000円)とし、さらにはSNSを活用した積極的な発信をするなど、展示会事務局の「次世代の顧客となる若年層の時計離れを食い止めたい」という強い思いが伝わってきます。そうした努力が功を奏して、今年度の一般公開チケットの販売数は2万3000枚と、2024年と比較して21%増と大きく伸ばしました。

今年最大のニュース! 全く新しい「ロレックス」 

 展示会場の中央に大きなブースを構える、「欲しくても買えない」ほどの人気が続いている「ロレックス(ROLEX)」。今年のウォッチズ&ワンダーズでは、まったく新しいコレクションとして「オイスター パーペチュアル ランドドゥエラー」が登場しました。ケースとブレスレットが滑らかに一体化した、エレガントなフォルムが印象的です。1960年後半の通称「オイスター クォーツ」や70年代の「デイトジャスト」や「デイデイト」に似たフォルムのモデルがあり、ヴィンテージ時計でも人気のあるそのデザインを現代的に解釈しています。文字盤には六角形のハニカム模様がレーザー切削されていて、一見して新鮮さを感じさせます。そして、裏蓋が自動巻きムーブメントの見えるシースルーバックになっているのも、初めて機械式時計を購入する人に喜ばれそう。

オイスター パーペチュアル ランドドゥエラー

 肝心のムーブメントは、新開発のキャリバー7135。3万6000振動のハイビートで、平均日差-2~+2秒以内の高精度を実現しています。時計を動かす心臓であるヒゲゼンマイや、ゼンマイの動きを歯車に伝える脱進機など、大切な部分にシリコン製のパーツを使い、ハイビートに耐える堅牢性と、機械式時計の天敵である磁気に強い耐磁性を獲得。ロレックスは腕時計そのものの進化を担わんとする素晴らしい姿勢を持つブランドですが、今回のムーブメントだけでも、16件の特許を新たに出願中です。  

ロレックス「ランドドゥエラー 40」自動巻き(Cal.7135)、3万6000振動/時、パワーリザーブ約66時間、ケース径40ミリ、SS×18金ホワイトゴールドベゼル。225万5000円(予価・今春発売予定)。ちなみに、同素材でケース径36ミリの「ランドドゥエラー 36」は211万5300円(予価・今春発売予定)。

 これまでにラインナップされていたGMT機能を持つ「スカイドゥエラー」、防水性能の高い「シードゥエラー」に続いて、いよいよ「ランドドゥエラー」の登場。これは、今年のウォッチズ&ワンダーズ最大のニュースと言っていいでしょう。サイズは36ミリと40ミリ、素材はプラチナ、エバーローズゴールド、スティールとホワイトゴールドの組み合わせがあり。ステンレススティールとホワイトゴールドの場合、36ミリが211万5300円、40ミリが225万5000円(予価・今春発売予定)。さらに熾烈な争奪戦が、今から予想されます。

ヤマモトの見立て

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 昨年のウォッチズ&ワンダーズでは、ロレックス「パーペチュアル1908」やIWC「ポルトギーゼ・オートマティック40」などがアイスブルーの文字盤を発表して、明るい水色の腕時計がトレンドとなりました。

 ロレックスでは、今年の新作「オイスター パーペチュアル ランドドゥエラー」でもアイスブルーをPRモデルとして大きく展開。さらには、ショパール「L.U.Cクアトロ・マーク Ⅳ」の新作にも同様の色味の文字盤が登場しています。

 アイスブルーの腕時計トレンドは、2025年も続きそうですね。

ショパール「L.U.Cクアトロ・マーク Ⅳ」 手巻き(L.U.C 98.09-L)、パワーリザーブ約216時間、ケース径39ミリ、プラチナケース×アリゲーターレザーストラップ(交換可能なグレーのカーフスキンストラップも付属)。727万7000円。

会場写真©2025 Watches and Wonders Geneva Foundation
※腕時計は未入荷や売り切れの場合もあります。また、為替レートなどの影響で価格が改訂されることがあります。

最終更新日:

服飾ジャーナリスト / AERA STYLE MAGAZINE WEB編集長 兼 エグゼクティブエディター

山本晃弘

Teruhiro Yamamoto

「メンズクラブ」で編集者のキャリアをスタートしたのち、「ELLE a table(現ELLE gourmet)」「GQ JAPAN」「アエラスタイルマガジン」の3誌を創刊。2019年にヤマモトカンパニーを設立し、新聞、雑誌、WEBでファッションや腕時計について執筆する傍ら、ブランドの広告制作やコンサルティングを行っている。スイス現地での時計展示会やファクトリー取材は、20年以上にわたる。

ビジネスマンや就活生に着こなしを指南する「服育」アドバイザーとして、また、郷里である岡山のRSK山陽放送でラジオパーソナリティとしても活動中。著書に「仕事ができる人は、小さめのスーツを着ている。」がある。

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