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BIFURCATUM

ビフルカツム

ビフルカツム(BIFURCATUM)とは?

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 「ジュンヤ ワタナベ(JUNYA WATANABE)」でパタンナーとして経験を積んだ河村奈央子が、2025年に立ち上げたブランド。コンセプトに「Athletic form」を掲げ、アウトドアウェアやスポーツウェアをベースとしながらモードなコレクションを展開している。

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河村奈央子

Naoko Kawamura

2023年エスモード東京卒業。在学中にネクスト ファッション デザイナー オブ トーキョー大賞を受賞し、卒業後株式会社コム デ ギャルソンに入社。「ジュンヤ ワタナベ」でパタンナーとして勤務したのち、2026年春夏シーズンより自身のブランドである「ビフルカツム」を設立。

- BRAND CONCEPT -

機能から派生する造形美

ビフルカツムのルック

2026年春夏コレクションより

ビフルカツムのルック

2026年春夏コレクションより

 「ビフルカツム」がブランドのコンセプトに掲げるのは「アスレチックフォーム(Athletic Form)」。デザイナーの河村は、人間を含めた動物は機能によって身体のカタチが決まってきたことから、機能と造形がひと繋がりであることは自然だと考え、アウトドアやスポーツウェアといった機能服をベースとしながら“造形美”を追求したモードなスタイルを提案している。加えてアスレチックという言葉は、デザイナーが幼少期に遊んだフィールド・アスレチックのことも指しており、自由な精神で、着る人が自分だけのカタチに出会える服を届けたいという想いが込められている。

- BRAND NAME -

シグネチャーデザインとシンクロするブランド名

 ブランド名は、シダ植物であるビカクシダの品種名にちなんでいる。鹿の角のように分かれた葉である鹿角(ビカク)に由来する名称であり、元々はラテン語で「二つに分かれた」、「分岐した」という意味を持つ。このようなブランド名を掲げた理由について、デザイナーは「ブランドを象徴する『ファスナーで生地を分岐させてシルエットを造形するデザイン』とシンクロしているから」と説明。ブランド名だけではなくロゴにも、ビカクシダが風に揺れる様子を表現したグラフィックを採用している。

- CHARACTERISTIC ITEM -

ファスナーで形を自在に調整できるMA-1

ビフルカツムのルック

2026年秋冬コレクションより

ビフルカツムのルック

2026年秋冬コレクションより

 ブランドを代表するアイテムはMA-1。ベーシックなデザインをベースとしながら、裾から脇、背中まで走るファスナーを配することで、開閉によってシルエットや着こなしに変化をもたらし、ミリタリーウェアが持つ機能性や力強いフォルムを見事にモードに昇華しているのが特徴だ。ファスナーを起点に生地を分岐してシルエットを造形するという「ビフルカツム」を象徴するデザインを存分に楽しめるのに加え、服の形を固定せず、着る人自身が新たなカタチを形成することができるのが最大の魅力である。このディテールにより体型を気にせず着用することが可能になり、性別問わず人気を集めているそうだ。

26AWのテーマは「ウムヴェルト(Umwelt)」

ビフルカツムのルック
ビフルカツムのルック
ビフルカツムのルック

2026年秋冬コレクションより

  2026年秋冬コレクションは、日本語で「環世界」を意味する「ウムヴェルト(Umwelt)」をテーマに掲げている。「ウムヴェルト」とは、ドイツの生物学者兼哲学者であるヤーコプ・フォン・ユクスキュル(Jakob Johann Baron von Uexküll)が提唱した思想であり、人間が見ている世界も、植物や昆虫が感じている世界も、すべての生物に共通する環境はなく、それぞれが主体的に捉える世界が隣り合っているという考え方を指している。このようなテーマを掲げた理由についてデザイナーは「洋服も同様に着る人によってそれぞれ捉え方が異なり、自分に合った着方で着ればいいと考えている。この「環世界」という考え方がブランドの精神的な部分と通じると感じたため」と説明。2026年秋冬コレクションでは一つの生態系を作り、それを環世界として見せていくようなイメージで製作したと語った。

ビフルカツムのルック

2026年秋冬コレクションより

ビフルカツムのルック

2026年秋冬コレクションより

 シーズン毎にテーマカラーを設定し、編み立てたリブを使用したシリーズからはトラックパンツとシャツが揃う。トラックパンツは、リブで構成したサイドの側章部分やジップアップのディテールはそのままに、前シーズンまではジャージ素材を用いていたのに対し、今季はダブルサテンで仕立てることで上品な印象へとアップデートを施している。一方、シャツはオーセンティックなデザインを踏襲しつつ、ボトムスのポケットへアクセスできるよう、前身頃の裾にはベンツのような切り替えを施し、さらに後ろ裾は段差をつけ左右非対称のラインに仕上げるなど“普通っぽいけど少し違和感を含ませた”佇まいへと昇華しているのが特徴だ。

ビフルカツムのルック

2026年秋冬コレクションより

 加えて、ルックでも一際存在感を放っていたスカートにも注目したい。内側には花柄のプリントを施した光沢感のあるサテン地、外側には無骨な印象のナイロンコットン地のスカートを重ねたレイヤードデザインを採用し、着用すると片側にボリュームが寄り、アシンメトリーなシルエットを描く。アイコニックなプリントのデザインだけではなく、パタンナーとしての出自を持つ河村のドレーピングのテクニックを存分に堪能できる一枚だ。

- WHO TO WEAR -

自分の“好き”を自分の感覚で選ぶ人

 着てほしい人物像について、デザイナーは「トレンドや他人からの視線に左右されず、袖を通した時に直感的にものを選ぶ人に着て欲しい」と答える。「ビフルカツム」が提唱しているのは、着る人が自由な精神で自分だけのカタチに出会える服であり、着用する人物をある一つの像に当てはめることはないという。「デザインをすることで、逆に着られない人を作っているような感覚があった。こういう人に着てほしいと突き詰めることは大事だが、ファッションが本来持っている自由さや遊び心を表現したい」とも補足。「ビフルカツム」の服を纏うことで、「誰にも似ていない自分」を発見できるだろう。

- COLLABORATION -

ファーストシーズンから継続しているアーティストとの協業

ビフルカツムのルック

2026年秋冬コレクションより

 アーティストのeve.asamiとのコラボシリーズは、ブランド設立当初から継続して展開している。「彼女の写真は図鑑のような肉感的なリアルさがありつつ、どこかファンタジックで、見入ってしまう」と同氏の魅力について説明。26AWコレクションではアーティチョークやザクロ、紫キャベツなどの断面を撮影した写真をプリントしたフーディが登場し、自然物をグラフィカルに切り抜いたeve.asamiならではの視点と「ビフルカツム」らしいデザインがマッチした一着だ。

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