近藤悟史が手掛ける「イッセイ ミヤケ（ISSEY MIYAKE）」の2025年春夏コレクションショーは、パリ花公園内にあるPavillon Chesnaie du Royで行われた。来場者が席につく椅子は、ブランドのアイコンでもあるプリーツを作る際に生地の間に挟む紙を再利用し、圧縮して丸めて制作したもの。白で統一した空間で、生地の性質を熟知して生まれたドレープやプリーツをはじめとした直線的なデザインを融合させたコレクションを披露した。
　序盤の3ルックは、とろみのあるシアー素材に弛みをもたせ水面のような表情を演出。その後、和紙の製造メーカー「アワガミファクトリー」のヘンプ100%の和紙を近藤をはじめとするデザインチーム自らの手でほぐし、独特のシワを生み出したコートやセットアップが続き、カーディガンを再構築したアイテムが披露されたほか、前身頃に貼り付けたトップスや肩線から生地がはみ出たジャケットなど、折り紙のように折りたたまれたデザインの服が発表された。また美しく湾曲したプリーツドレスも今シーズンを象徴するアイテムとなった。