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SHINYAKOZUKA2025年春夏コレクション

SHINYAKOZUKA2025年春夏

Image by: Runway:FASHIONSNAP(Koji Hirano)

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SHINYAKOZUKA2025年春夏コレクション

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 小塚信哉が手掛ける「シンヤコヅカ(SHINYAKOZUKA)」が、国立競技場のアスリートスロープで2025年春夏コレクションを発表した。

 今シーズンで10周年を迎えたシンヤコヅカ。小塚は、ブランドを立ち上げる以前の学生時代に描いたという絵本「いろをわすれたまち」を、今一度現在の自身の視点で捉え直し、コレクションに落とし込んだという。同作は、小塚がデザイナーを志すきっかけになった恩師とのやりとりや友人との会話がきっかけになり生まれた、まさに小塚にとっての様々な「きっかけ」が詰まった1作だ。

あらすじ:物語の主人公は色々なものを忘れ、季節を失った色のない世界で暮らす1人の絵描き。ある日、絵描きは「青色」で描かれた絵と出会い、生まれてはじめて色を知り感動する。その絵を家に持ち帰った絵描きは、絵から出てきた猫のような見た目の「絵の中の住人」と交流を深める中で、様々な色を知っていく。さらなる色を知りたいと感じた絵描きは、絵の住人に絵の中の世界に連れて行ってもらうと、そこにはカラフルな世界が広がり、ファッションショーが開催され色が溢れている。お土産にニットとペンを買って帰った絵描きだったが、それ以降絵の住人は絵描きの前に現れることはなく、絵描きの世界もだんだんと色褪せていく。時が経ち老人になった絵描き。突然絵の中で購入したニットとペンが青く色付き、窓の外には絵のような月がのぼる、絵の中のファッションショーでインタビューを受けていたデザイナーが「絵に描いた情景が全部表に出てきた」を話していたことを思い出し、絵描きは「絵の中の思い出より、まずはこの街の情景を描こう」とペンを取る。

 作中に登場するファッションデザイナーや絵描きのように、10年間の時間が経っても“自分自身”は変化せず、変わったのはその背景、つまり“情景”だったと小塚。絵描きが出会う絵や、絵の中の世界など、印象的に多用される「青」は「友達の色」だとも同氏は話す。ランウェイには、絵本の中のファッションショーが行われていたレッドカーペットならぬ「ブルーカーペット」を敷き、ストーリーをなぞらえてコレクションを展開した。

 何もかもがない世界を表現するように、無音の中静かに虫が鳴いていた空間には絵本の表紙のイラストがあしらわれたニットを着たモデルが静かに登場。表紙の役割を持つ1人目に続く2人目のモデルを小塚は「ファーストルック」と呼び、ファーストルック以降は、音のない絵描きの世界を表現したモノトーンの色彩のアイテムが続いた。次第に青が印象的に使用されたアイテムが現れ始め、絵の中に絵描きを誘った「招待状」をイメージした土屋鞄とのコラボレーションレザーバッグや青いキャンバスを持ったモデル、キャンバス自体がスカートのようになったドレス、猫のオブジェ、猫のイラストが描かれたニットなどが続いた。

 中盤では一転、Mr.Childrenの楽曲「1999年、夏、沖縄」が流れ出すと共に、コレクションは「絵の中の世界」を表現するようにカラフルに色付いていく。作中のファッションショーを歩いていた風船を背につけたルックや、ファッションデザイナーが被っていた王冠を着用したルックなどが登場。コレクションが終盤に差し掛かるにつれて、まただんだんと色を失っていく。最後から2人目、つまり今回のショーにおけるラストルックには、再びブルーのトップスと招待状バッグを纏ったモデルが登場。最後は、1ルック目と同じスタイリングの「裏表紙」の役割を持つモデルがコレクションを締め括った。

 コレクションには土屋鞄のほか、「ディッキーズ(Dickies)」、「キジマタカユキ(KIJIMA TAKAYUKI)」とのコラボレーションアイテムも登場した。

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