Nagisa Ichikawa

東京的なブランドと異色のブランド

市川渚

ファッション コンサルタント

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【10月14日】本日のコレクションは「matohu」からの参加。今回のテーマは「素(読みは、しろ)」。

素材そのままを生かすことによって、その色や手触り、風合いは無限に生まれていく。しずしずとランウエイを歩み進めていくモデル、世の中に溢れる「ナチュラル」という言葉だけで片付けてしまっては怒られてしまいそうな、静けさの中に何か、確固たる意思のようなものを感じさせます。全体にちょっとルック数が多すぎたのかなとも思いましたが、生成り系のルックが多く登場する中で、藍染の深いブルー、新緑を思わせる優しいグリーンやイエローが控えめに華を添えていました。ショー前半ではバッグなどのアクセサリーとして、後半では宙に滑らかな曲線を描く華やかなヘッドアクセサリーとして使われていた、籐が印象的。そして、やはり黒髪の日本人モデルが映えますね。

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「matohu」のように、トレンドとは一線を画したブランドが継続的にコレクションを発表できる環境があるというところに、東京コレクションの1つの存在意義を感じます。4大コレクションの発表都市、それぞれにも「ロンドンっぽい」「パリっぽい」など、各都市が持つカルチャーや空気感を色濃く反映したブランドがいくつかあるものですが、その中で「matohu」は「東京っぽい」ブランドの(それが「TOKYOカワイイ!」的な「東京っぽい」という意味ではなく)1つの象徴として存在し続けるのでしょう。(ロケーションは意外ですが)表参道にある路面店を中心としたビジネス展開をされているのも頷けます。

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さて、お次はメイン会場の渋谷ヒカリエホールで発表された、「Patchy Cake Eater」。骨太でやんちゃな男性を描くブランドは東京コレクションではめずらしいのではないでしょうか。また「ランウエイの数週間前、先に展示会で新作を発表」という、スケジュールを採用しているのもめずらしい。何か利点があるのかな。更に、国内のお取り扱い店舗より、海外(主にイタリア)のお取り扱い店舗が多いというのもめずらしい。そんなわけで個人的に東コレブランドの中でも「異色のブランドだなあ」と思っているブランドです。

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ランウエイにはDJブースが置かれ、ショーミュージックは今回も「Open Reel Ensemble」が担当。チカチカとして服がちょっと見えづらいという点はありつつも(もしかすると既に展示会でモノを見てもらっているので、ランウエイは完全に"ショーケース"として割り切っているのかもしれないですね)、服にあしらわれたプリントなどをランウエイのフロアに大胆に投影した演出はダイナミックで迫力がありました。

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さて、明日は3日目。1時間刻みのショースケジュールを網羅されているジャーナリストの方たちのようにあまり本数がなく恐縮なのですが、引き続き、お付き合いいただければ幸いです。

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