Nagisa Ichikawa

フレッシュなムードを打ち出せる、稀有な存在「ラマルク」

市川渚

ファッション コンサルタント

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渋谷の喧騒から少し離れた松濤にあるギャラリースペースで行われた、楽しみにしていた「ラマルク(LAMARCK)」のショーへ。前シーズン、前前シーズン共にヒカリエではなく、別会場を借りてのフロアショーだった覚えがあるので、その辺りにこだわりがあるのでしょうか。個人的には場所柄どうしてもガヤガヤしてしまう(&オペレーションに「うーん?」と首を傾げてしまうことも多い)ヒカリエの会場を離れられるだけでも、なんとなく気分転換になります。

「ん。あれは、どうなっているんだろう?」と、歩いてくるモデルを思わずジーっと見つめてしまうような、布帛とニットのユニークなレイヤリングが目についた今回のコレクション。秋冬だということも関係しているかとは思いますが、重厚感ある素材を使って"重さ"を感じさせるブランドが多いなあと思う東コレなのですが、その中でもラマルクはコレクションを通して軽やかでフレッシュなムードを打ち出せる、稀有な存在だなと思っています。コーディネートを通して表現される全体のシルエットも、毎回野暮ったくなく、センスが良い。もっと色んな人に知ってもらって、着てもらいたいなあと思う東コレブランドの一つです。

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LAMARCK 全ルック

日中は他の業務で動けず「まとふ(matohu)」などが拝見できなかったのですが(ごめんなさい)、その合間に(東コレとは関係ありませんが)、新社屋への移転お披露目を兼ねたDiorのコスメのプレスイベントにお邪魔させていただきました。シャンパンとケータリングを片手に、パリ・コレクションの映像を見ながら、メイクのタッチアップをしていただいたり、写真の撮影ブースがあったりと、さすがの作り込み。こうやって同じファッション業界でも、異なるシーンにお邪魔させていただくことで、色々見えてくるものがあります。

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そして渋谷に戻り、数年ぶりにウィメンズコレクション発表を発表した「クリスチャン ダダ(CHRISTIAN DADA)」のショーへ。会場は所々に置かれたMarshallのアンプに蔦が絡んだセットが組まれ、ダークで崇高な雰囲気。他のブランドに比べ、フロントローを中心に、外国人ゲストが心なしか多かった気がします。 以前発表していたウィメンズコレクションは、誰かが着る「服」というよりも「作品」的な面にクローズアップしていたと思いますが、メンズを含めた流れで、ここ数年で方向転換が出来てきたのも、M&Aを行ったことで、ビジネス的な観点がある程度ブランド全体で養われてきたということもあるのではないでしょうか。(もちろん、面白くなくなってしまったなあ、と思う方も居るとは思いますが。)

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登場したのは、彼らがここ最近のメンズコレクションで培ってきたブランドアイコン的な要素、贅沢な西陣織や、大胆な刺繍を施したアイテムが中心。ダークロマンスな世界に統一感を出していたのは、ロシア帽とファーストールの組み合わせ。そういえばラマルクでも、手首やシューズにあしらわれたボリューミーなファーがアクセントになっていました。

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コレクション終盤にかけて盛り上がるロックな音楽とは相反して、何だか全体に刹那な雰囲気を感じるなあと思ったら、コレクションテーマの「VALENTINE」にそれが隠れていたようですね。そのあたりのストーリーは是非他の方のレポートで見てみていただければ、と。

CHRISTIAN DADA 全ルック

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さて、この日のラストは21:00スタートの「ケービーエフ(KBF)」。どうしても押してしまいがちなコレクションのスケジュール上、最後のショーがスタートするのは21:30に程近い時間。「今日が終わった!」と思えるひとときを迎えるころには、22:00をとうに過ぎてしまいます。パリコレでさえ、殆どの日の最終ショーは20:00なので、東コレは日中のスケジュールに余裕があることを考えると、もう少しどうにかならないのかなあと思ってみたりします(東コレは、一般の方の招待枠を設けたりと、BtoC的な面にも力を入れているようなので、お仕事終わりの方をターゲットに、平日幅広く集客する為には、夜間にショーを詰めざるを得ないこともわかる気はするのですが)。今週1週間、全てのショーを回り、その上素早くレポートを書き上げていく、エディターやジャーナリストの方を本当に尊敬します...。

KBF 全ルック

【1本目】ニットブランド「マラミュート」の"心を伝えるコレクションづくり"
【2本目】外国人エディターの早ワザInstagramに感心

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