Fumitoshi Goto

デパートメントストア「コールズ」がアマゾンの返品サービス開始

激しくウォルマートなアメリカ小売業ブログ

在米28年のアメリカン流通コンサルタント

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■アマゾン・エコーなどのアマゾン製品を一部店舗で販売することを発表したデパートメントストアのコールズが19日、ロサンゼルスやシカゴの82店舗で無料の返品サービスを始めることを発表した。アマゾンとの提携を拡大したコールズは、返品でやってくるお客から売上を得る。10月から始める返品サービスは、アマゾンで購入した商品をコールズに持ち込むと梱包して無料でアマゾンに返品する。「100%満足度保証」と言われるアメリカの返品制度と同様、返品時に返品理由などは問われない。コールズは返品しに来るお客用に、店舗入り口近くに設けられた専用駐車場を提供する。今のところ返品専用のスタッフの常駐などの詳細は明らかにしていない。アマゾンではカリフォルニア州立大学バークレー校やカリフォルニア州立大学デービス校など大学内キャンパスにピックアップ拠点を展開している。これらのピックアップ拠点には返品用の窓口も設けており、段ボール箱やテープなどの梱包材もあり自由に返品できるようになっている。アマゾンは今年5月に一般公開し正式にスタートした2ヵ所のドライブスルー専用スーパー「アマゾンフレッシュ・ピックアップ(AmazonFresh Pickup)」でも返品を受け付ける窓口を設置している。

なおコールズは6日、ロサンゼルスとシカゴにある10店舗にアマゾン専用のセクションを設けることを発表している。約30坪となるショップ・イン・ショップの「アマゾン・スマート・ホーム・エクスペリエンス(Amazon Smart Home Experience)」では、人工知能を搭載した「アマゾン・エコー(Amazon Echo)」などエコー・ファミリーのスマートデバイスにファイアーTV、ファイアータブレットなどアマゾンのサービス関連商品を販売する。アマゾンのスタッフを配置し、製品説明やデモンストレーションまで行うという。アマゾンが提供している無料のスマートホームの出張デモンストレーション・サービス「スマート・ホーム・コンサルテーション(Smart Home Consultation)」の予約も可能なのだ。49州に約1,100店を展開するコールズが先月10日に発表した第2四半期(5月~7月期)決算では売上高が41.4憶ドルと前年同期比0.9%の減少だった。純利益は2.08憶ドルと約49%の増益だった。既存店ベースは0.4%の減少となり、6四半期連続して前年を下回っている。

トップ画像:カリフォルニア州立大学ロングビーチ校になるアマゾンのピックアップ拠点「アマゾン・アット・ザ・ビーチ(Amazon at the Beach)」の返品コーナー。ピックアップするより返品する人のほうが多いのではと思うほど、ここで梱包して返品する人が絶えない。アマゾンに返品したお客は再びアマゾンで買うのだ。返品サービスを導入するコールズにとって来客?数は増えても店には関係のない人が増えるだけで、売上は伸びない。

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。後藤はコンサルタントとしてターゲットとなるクライアントは決めています。「後藤のクライアントは誰か?」と言われれば答えられます。逆に「クライアントにならない人は誰か?」も答えられます。自分のターゲット顧客を明確にすることは、自分のポジショニングになります。ポジショニングとなる立ち位置が鮮明なら、コンサルタントとしてやるべきやマーケティングもはっきりします。例えば、後藤が提供するコンサルティングに万が一、満足できなければコンサルティングフィー全額を返金するという「100%満足度保証」をつけています。100%満足度保証は、コンサルティング業界では誰もやっていない非常識な保証です。非常識な保証が可能となるのは、誰が自分のクライアントになるべきなのかが明確だからです。見方を換えれば、自分のクライアントにならない人からの問い合わせや申し込みは、即座にお断りしています。後藤が断る人はどんな人か?

⇒先日、大手旅行社から「アメリカの最新のIT技術と物流・小売を学ぶという観点で視察したい」との連絡をいただきました。旅行社を経由させて問い合わせをしてくる人には「直接、当社に連絡してください」と返信しています。で(いつもの通り)連絡はありません。この企業が矛盾しているのは最新のITを学ぶのに、専門家を旅行社に探させていることです。老若男女を問わず、調べたいことはスマホから検索できる時代にわざわざ第三者にやらしていることがもうセンスがありません。SNSで直接、繋がるのに、わざわざ迂回させていること自体が今のビジネスセンスと合わないのですね。当社のメルアド(tcg@neutron-tech.com)に「お問い合わせ」と件名を入れて「後藤様、いつもブログを拝見しています...コンサルティング依頼をしたいので詳細をお知らせいただけたら...」と書いて送れば1分もかかりません。小学5年生でもできることをやらないのは、最新のITを見ても単に観光です。

⇒後藤はクライアントに売上を伸ばすため、儲けてもらうため、成長してもらうためにコンサルティングを行っています。当社のクライアントは行動力や実践力、スピードを持っている人たちばかりです。フットワークが軽くなければ、これからの時代は売上をあげられないどころか生き延びることも難しくなります。したがってクライアントにはならないのです。さて、コールズがアマゾン客の返品サービスを行うのは、まさに自分の顧客ではない人を受け入れるようなものです。返品サービスの利用で確かにコールズにやってくる人は増えます。でも彼らのほとんどは返品が目的です。そもそもコールズで購入していないコールズ非顧客ですから、ついでに何か購入しようとも思わないでしょう。アマゾンに返品したお客はアマゾンで買いますから。長期的に見れば、コールズにとってコスト増にも関わらず、それほど売上が伸びないのではと推測しています。アメリカ小売業から学ぶ当社クライアントにとっては、とても良いケーススタディになりますが...
コールズはアマゾンとの提携を拡大して、ゆくゆくはアマゾンに買収してもらいたいと思っているのかもしれません。

後藤文俊

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