Fumitoshi Goto

イケアがタスクラビットを買収

激しくウォルマートなアメリカ小売業ブログ

在米28年のアメリカン流通コンサルタント

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■家具販売チェーン最大手のイケアは27日、便利屋などの紹介サービスのタスクラビット(TaskRabbit)を買収したことを発表した。イケアの組み立て式家具を、顧客に代わって組み立てる人を紹介するサービスを店内で展開する。2008年に創業したタスクラビットは、家の掃除など用事を片づけたい人と便利屋などのフリーランス業者を仲介するサービス。配車サービスのウーバー(Uber)や宿泊施設仲介のエアビーアンドビー()インターネットなどを通して非正規の労働を紹介する「ギグ・エコノミー(gig economy)」もしくは「シェアリング・エコノミー(sharing economy)」とも呼ばれている。タスクラビットが仲介するサービスには部屋や庭の掃除や片づけ、書類の配達やレストランからの出前、引っ越し時等の家具の移動、家の修繕、レストランやイベントの行列などの代行が含まれている。イケアはタスクラビットでフリーランス業者を紹介しソファやベッド、棚などの組み立てを代行させる。イケアCEOのイェスパー・ブロディーン氏は「変化の速い小売環境下で、顧客が少しでもより便利に生活できるよう、改善された新商品や新サービスの開発に引き続き努力したい」としており、「オンデマンド型のシェアリング・エコノミーへの参入でその助けになります」と述べている。
サンフランシスコに本社を置くタスクラビットはアメリカ国内40都市とロンドンで事業を展開している。タスクラビットの正社員は60名ほどだが、紹介するフリーランス業者は6万人以上となっている。一方、日本など29ヶ国に357店舗を展開するイケアは、アメリカ国内25州に42店舗を展開している。なおイケアは昨年11月、イギリスの店舗でタスクラビットの紹介テストを行っていたと明かしている。

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。日本でも早くからギグ・エコノミー、シェアリング・エコノミーに似たビジネスモデルはあります。代表的なのは「レンタル彼女」。仕事内容はデートです。ただギグ・エコノミーに比べて洗練されていないのは、専用のアプリがないことです。例えば配車サービスのウーバーのように必要な時にさっと配車をリクエストでき、決済もアプリ上で行えるようにしなければなりません。登録者のバッググランドチェックなど様々なトラブル回避策はもちろんですが、リクエストする男性側(お客)も5ツ星レビューでレンタル彼女から逆評価されるシステムにする必要があります。レンタル彼女からの評価が悪くなると、料金が高くなるという工夫も面白いかもしれません。ところでレンタル彼女よりも最近、ドラマ(「ゆとりですがなにか」)でも取り上げられた「おっさんレンタル」のほうが需要がありそうです。おっさんレンタルは30代~60代のおじさんを貸し出すサービスです。
⇒これもウーバーのようにアプリで、近くにいるおじさんをレーダーで捕獲できれば面白いかも。「おじさんの到着まで3分」とか...調べてみるとレンタル彼女は1時間5,000円に対して、おじさんは時給1,000円です。あまりにも切ない。ちょい安すぎのようですが、依頼には若い人からの相談事(仕事の悩みなど)を聞く仕事が多いので、最低賃金の設定になっているのでしょう。こちらもアプリで、需要(人気や評価)や仕事内容(デートから専門的なキャリアコンサルティングまで)に応じて、各おじさんの料金が変動するダイナミック・プライシングだといいですね。スマートフォンを操作する世代が台頭しているにも関わらず、日本のレンタル〇〇はプラットフォーム提供者がいないので、未成熟市場なのです。アメリカでも市場としてはまだ認知度が低いのですが、タスクラビットの買収でイケアが本腰で乗りだしたら(タスクラビットへの投資で)より、さらに使いやすくなることを期待したいですね。
ところでギグ(gig)とはジャズやロックのミュージシャン同士がその場限りの演奏(単発ライブなど)をやることを意味します。見知らぬ同士でもケミストリーが生じて、いい音楽になることも多いのですね。まぁ、レンタル彼女やおっさんレンタルに、ケミストリーは必要ないかも...

後藤文俊

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