Fumitoshi Goto

セルフスキャンで客の性善・性悪説が暴かれる?

激しくウォルマートなアメリカ小売業ブログ

在米28年のアメリカン流通コンサルタント

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■1.5万店近くを展開するダラーストアのダラーゼネラルはスキャンしながら買い物を行うセルフ・モバイル・チェックアウト・サービス「DGゴー(DG Go)」のテストを行っている。レジなしコンビニのアマゾンゴーや同種のサービスで先行する競合スーパーのクローガーなどに追随する。

テネシー州ナッシュビルにある10店舗で行っているDGゴーは、サムズクラブの「スキャン&ゴー(Scan & Go)」と同様、スマートフォンにダウンロードした専用アプリでお客が商品バーコードをスキャンしながら買い物を行うシステム。

決済はアプリに登録しておいたクレジットカードやデビットカードで行う。スキャンしながら買い物を行うことで随時、合計金額の確認もでき、予算内の買い物も容易になる。また自動的にデジタルクーポンの値引きも行うという。決済が終わった後はDGゴー専用のタブレット型レジでスマートフォンと同期。レジとの同期はアプリ上にあるQRコードをスキャニングするだけ。タブレットのスクリーンが緑色なら買い物袋に詰めて店をでる。スクリーンが赤色になればスタッフの確認が必要となる。ビールなどアルコール購入での年齢確認が含まれている。

ダラーゼネラルでは7月末までにDGゴーを100ヵ所に拡大するとしている。

レジなしコンビニエンスストアのアマゾンゴーのオープン以来、大手チェーンストアにセルフスキャニングシステムを導入する事例が増えている。ウォルマート傘下のサムズクラブは2016年10月にスキャン&ゴーを全店に導入し、スキャン&ゴーをフューチャーした小型店のオープンを今秋にも予定している。

スーパーマーケットチェーンで全米最大となるクローガーは「スキャン、バッグ、ゴー(Scan, Gag, Go:SBG)」を傘下のスーパーなど400ヶ所に拡大している。クローガーのSBGは店内にあるスキャニング端末のハンドヘルド(もしくは同アプリ)で商品をスキャニングしていく。

ミシガン州を中心に中西部6州にスーパーセンターなど235店を展開するマイヤーもスキャンしながら買い物を行う「ショップ&スキャン(Shop & Scan)」を全店に拡大中だ。テキサス州などに400店舗近くスーパーを展開するHEBも「HEBゴー(HEB Go)」をサンアントニオ地区にある店舗でテスト中だ。

一方、ウォルマートは先月、一部のウォルマート・スーパーセンターでテストしていたスキャン&ゴーを中止した。中止理由は明らかにされていないが、青果品などの量り売りでシームレスさに欠けていたことを指摘されている。

10年前から導入しているストップ&ショップのスキャニング端末「スキャン・イット(Scan It)」の事例もある。

レジに並ばせないIT化は今後も業種・業態にかかわらず拡大する傾向だ。

トップ画像:スキャンしながら買い物を行う、ダラーゼネラルの「DGゴー(DG Go)」アプリ。
⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。ウォルマート・スーパーセンターで行っていたスキャン&ゴーを中止した理由は、表向きには量り売りでの手間が挙げられています。後藤が以前、指摘したのは万引きが多いのではということ。青果物など一部の商品は量り売りで購入する場合、確かに手間がかかりますが他の大部分の商品はスキャンするだけですから手間はかかりません。量り売りでの購入が面倒だからという理由だけでは中止理由にはなりません。やはりスキャン&ゴーでチョロまかす輩が多かったのではと推測します。量り売りで重さ入力をごまかしてもチェックできませんから。ウォルマート顧客の多くが低所得者層ということもあります。同じ顧客属性となるダラーゼネラルでも、DGゴーの課題は「スキャンとばし」でしょう。お客が商品のスキャニングを意図的にやらないで、万引きすることです。ラルフス(クローガー傘下)のSBGで買い物した時、レジで抜き打ちチェックを受けたことがあります。
セルフ・モバイル・チェックアウトを導入することで顧客の性善説・性悪説が暴かれるのかもしれません。

後藤文俊

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