Mitsuhiro Minami

通年セールが続くアパレル業界に夏冬バーゲンは必要か?

南 充浩

繊維業界記者・ライター兼広報アドバイザー

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今日は個人的な買い物の感想を。

売れたのかどうか結果発表をあまり聞かないのでよくわからないが、11月のブラックフライデーはこれまでに例がないほどの大規模な展開だったと感じる。

ブラックフライデーを掲げて値引きセールをするブランドが数年前よりは確実に増えた。以前にも書いたように11月にはもともと販促に絡めやすいイベントが少なかったから、ブラックフライデーの導入は渡りに船だろう。11月のイベントと聞くと七五三くらいしか思いつかない。

そのまま12月に入っても各ブランドの値引きセールは名前を変えて続いている。プレセール、クリスマスセールなどである。25日が終わると歳末大売り出しや年末バーゲンになり、正月からは冬のバーゲンとなる。

当方もなんだかんだで12月は服を買った。

これは個人的な感想なのだが、48歳にもなると今まで大概のデザインの服は一度は袖を通しており、だいたいどれが自分に似合ってどれが似合っていないかがわかるようになる。

突拍子もないデザインや色柄の服は着てみたいとは思わなくなるから、買っている服はだいたい大きな範囲内でどれもこれも似たり寄ったりになる。

おまけにこの20年間で安物ばかりだが服は大量に持ってしまっている。シャツだけでも50枚以上あるし、ズボンも50本くらいあると思う。ダウンベストは5枚あるし、ダウンジャケットは6枚ある。

こうなると、大量に買う必要はなくなる。「大量に買う必要はないのだから、もっと高額な物を買えば良いのに」といわれるが、それは当方の収入が少ないから無理であることと、最早習い性で、超高額な服も飽きや傷み、流行の廃れなどで着られる期間がそう長くはないことを知ってしまっている。今後、飛躍的にブルジョワ化すれば買ってみるかもしれないが、そうでなければせいぜい、今買っているところ(ユニクロ、無印、ジーユー、ジーンズメイト、ライトオン、アダストリア、バッタ屋など)にビームスやユナイテッドアローズを加える程度だろう。それに自分自身がブルジョワ化できないことを最も理解している。

12月になって真っ先に買ったのが、ライトオンの英国羊毛セーターである。以前にも書いたが定価4990円(税抜き)が3990円(税抜き)に値下がりして買った。黄色い柄が欲しかったが売り切れ寸前だったので慌てて買った次第だ。

次に買ったのが、ユニクロUのブロックテックコートである。

トレンチ型もあったが、当方は今秋冬のイメージ画像にも使われたオーバーサイズを買った。もともとこのマスタードイエローが欲しくてずっと値下がりを待っていた。

実際10月は暑すぎてこんなコートも着られなかったし、11月も異例の高気温が続いた。定価14990円(税抜き)が5990円(税抜き)に値下がりしたことと、これ以上待つとマスタードイエローが売り切れそうなので買った。

12月も今のところ、暖冬傾向で推移しているので、これの下にウールセーターや厚手の綿セーターを着るか、ウルトラライトダウンベストを着れば、暑さに弱い当方としては十分な保温力である。

サイドに二か所スリットが入っているところも動きやすくて気に入っている。一昨年の年末に買ったユニクロUのブロックテックトレンチ風コートはスリットがなくて動きにくかった。

次に買ったのが、ジーユーのダウンジャケットでこれは定価6990円(税抜き)が期間限定で5990円(税抜き)に値下がりしたので買った。デザインはカナダグースのコピーではないかと思う。オリーブグリーンのダウンパーカは一昨年にライトオンで買って愛用し続けているし、ベージュのダウンもデザインは異なるが厚手のをライトオンで一昨年に買っているから、持っていないブラックを買った。

暑がりの当方からすると、これを着るにはまだ気温が高いので自宅に飾っている。

買おうと思った決め手を挙げてみると、5990円からさらに値下がりするのを待つという手もあるが、一昨年のライトオンでのダウンジャケットも5990円に値下がりしたから買っていて、バッタ屋を除いた正規製品店ではこの5990円あたりが底値ではないかと思われたからだ。

次に買った決め手は、袖口が筒袖になっており、内側にニットリブやゴムなどが付属していなかったからだ。本来、これは防寒のために必要なディテールで、今ではけっこう低価格なダウンジャケットにも採用されている。現にユニクロのダウンには採用されている。

しかし、当方にとっては袖口が苦しいのと暑がりであるため、袖内側にリブやゴムのないダウンジャケットを探していて、ジーユーはコストダウンのためか、それがなかったので買った。

そして、最後に買ったのがアダストリアの通販サイト、ドットエスティだ。

何度もここで書いているように、ドットエスティでは頻繁にタイムセールや会員限定セールを繰り返している。一部の業界メディアでは「グローバルワーク」復調と書かれているが、本当だろうかと疑っている。セールを繰り返すだけならまだしも、ドットエスティには今の時点で2018春夏物や2017秋冬物の売れ残りも並んでいる。まあ、これはジーンズメイトの通販サイトも同じでいまだに2018春夏物の半袖が並んでいるのだが。(笑)

そんなドットエスティの会員限定セールで4点買った。

1、綿アクリル混のレイジブルーのニットキャップ

定価1620円(税込み)が会員限定セールで604円(税込み)だった。これは2018春物だが、年間使える。

2、送料無料にするために買ったスマホ用のレイジブルーのニット手袋

定価1080円(税込み)が604円(税込み)だった。

3、ネップ入り生地のワークパンツ

定価5400円が1641円だった。

4、西脇産地生地のオックスフォードシャツ

定価5292円が1641円だった。

合計で4490円(税込み)だが、178円分のポイントを使って4312円になった。

正直、これだけ買ってしまうと、正月から始まる冬のバーゲンで買いたい物はそうない。年々正月のバーゲンで買う服の枚数も買い物金額も減っている。

年間通じて安い商品はいつでもあるし、12月には早くも値下げされる。ネット通販の増加によってさらにその値引き競争は拍車がかかっており、正月まで待たねばならない理由が何一つないからだ。

「夏・冬のバーゲンを守ってそれ以外はプロパー(定価)で売れるのが理想」なんて言葉がアパレル業界から聞こえてくるが、すでにそんな実態はなくなりつつあるし、そう言っている人の会社が真っ先に11月に値下げしているのだから言動不一致の寝言も甚だしいと言わねばならない。

とはいえ、まだまだネット通販で服を買う人は総人口からすると少ないから、夏冬のバーゲンは成り立つのだろうけど、買い物をし慣れている人にとっては、夏冬のバーゲンで買う服の枚数は当方と同様に年々減っているのではないかと思うがどうだろうか?

南 充浩

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