「上野リチ:ウィーンからきたデザイン・ファンタジー」
ウィーンと京都で活躍したデザイナー 上野リチ・リックスの世界初の大規模回顧展「上野リチ:ウィーンからきたデザイン・ファンタジー」が、京都国立近代美術館で開催される。会期は11月16日から2022年1月16日まで。同展は、2022年2月に丸の内の三菱一号館美術館へ巡回する。
リチは1893年、芸術爛熟期のウィーンに誕生。ウィーン工芸学校卒業後、ウィーン工房の一員として活動し、日本人建築家の上野伊三郎との結婚を機に京都に移住した。戦前はウィーンと京都を行き来して、壁紙やテキスタイルなどの日用品や室内装飾などをデザイン。戦後は夫婦ともに京都市立芸術大学で教べんをとった後、1963年にインターナショナルデザイン研究所を設立し、後進の育成にも貢献した。
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同展はプロローグ、第1章、第2章、第3章、エピローグで構成する。展覧会の導入として、プロローグではリチのポートレートやスケッチブックなどを展示。第1章はリチが学んだウィーン工芸学校の様相や初期ウィーン工房が提示したデザインの新たな潮流を振り返り、工房の女性デザイナーたちによる当時のウィーン最先端のデザインを公開する。
第2章では結婚後のウィーン工房でのリチの仕事を紹介し、来日後の活動を伊三郎との協働という視点から提示する。戦後のリチの活動にフォーカスした第3章ではリチ晩年の代表作である、日生劇場の旧レストラン「アクトレス」壁画の修復部分をはじめ多数の作品や資料を展示。エピローグはプリンスホテルやカフェといった場の室内装飾に使用されたクロスやタイルなどを公開する。
■上野リチ:ウィーンからきたデザイン・ファンタジー
会場:京都国立近代美術館
住所:京都市左京区岡崎円勝寺町26-1
会期:2021年11月16日(火)~ 2022年1月16日(日)
時間:9:30〜17:00(金、土曜日は20:00まで)
※入館は閉館の30分前まで
※休館日:月曜日(2022年1月10日は開館)、2021年12月28日(火)〜2022年1月3日(月)
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