アダストリアのコーポレートサイトより
アダストリアの2022年2月期第2四半期(2021年3〜8月)連結業績は、売上高で926億1100万円、営業利益で6億3100万円を計上した。第1四半期は好調だったが、第2四半期単体は新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言発出の影響で苦戦。想定を下回ったという。下期は業績回復を見込んでいることから通期予想を引き下げず据え置いたが、福田三千男代表取締役会長は感染第6波を懸念するなど慎重な姿勢を示した。
アダストリア単体(国内外の子会社を除く)の第2四半期(6〜8月)の売上高は462億2300万円(前年同期比0.4%減)、営業利益は7億円(同2.0%増)と伸び悩んだ。6月は時短営業や低気温が影響し前月比14.2%減となったが、値引き抑制による客単価の維持などで粗利は確保できたという。7月に入ると連休や気温の上昇が寄与し、客数が回復したことから売上がプラスに転換。8月に向けて在庫を積み増したが、緊急事態宣言の対象地域拡大や天候不良など外的環境がマイナス要因となり、8月は前月比8.1%減に沈んだ。今年5月に新社長に就任した木村治氏は「我々の闘い方を変えなくてはならないと、特に今年思うことがあった」として、事業戦略のアップデートを進めていることを明かした。10月1日からは緊急事態宣言が解除されるが、福田会長は「コミュニティや体験を提供できなければ厳しいものになる」と語った。
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国内ウェブ事業のEC売上高は273億円(前期比8.3%増)と前年を上回る水準で推移。EC事業を展開するBUZZWITTは引き続き好調で、今年9月には新たに3ブランドを立ち上げた。現在は計14ブランドを運営。採算が取れないブランドについては撤退を躊躇しない方針だという。直近の傾向としては、インフルエンサーを前面に押し出したブランドよりも新卒スタッフが立ち上げたブランドの方がニーズにマッチするとしている。
今年8月にスタートしたBtoBプロデュース事業は好調で、店舗開発で培った空間デザイン力とマルチブランドを展開する同社ならではのマーケティング力を強みに、多くのオファーを受けているという。特にシェアハウスや事務所、ユニフォームに関する依頼が多く、収益の柱に育てていく考えだ。
■2022年2月期第2四半期連結業績(2021年3月〜8月)
売上高:926億1100万円(前年同期比16.3%増)
営業利益:6億3100万円(前年同期は営業損失44億1000万円)
経常利益:15億5200万円(前年同期は経常損失27億3000万円)
親会社株主に帰属する四半期純利益:4億4800万円(前年同期は純損失24億6100万円)
■2022年2月期通期連結業績予想(2021年3月〜2022年2月)
売上高:2190億円(前年比19.1%増)
営業利益:65億円(前年比747.7%増)
経常利益:65億円(前年比118.0%増)
親会社株主に帰属する当期純利益:38億円(前年は純損失6億9300万円)
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