今年の売れ筋商品のネッククーラー
Image by: 楽天
大手小売ショップで暑さ対策グッズの需要が大きく伸びている。「楽天市場」では冷却に特化したグッズを集めた「冷却グッズ・暑さ対策用品」のカテゴリーで、猛暑に備えた動きとして今年3〜5月の流通額が前年同期比で約6.7倍、コロナ前の2019年同期比では約12倍と大幅に伸長。「ロフト」でも6月1日から26日までの累計期間、「暑さ対策グッズ」のカテゴリーにおける売上が前年同期比で43%増、2019年同期比でみても35%増となっている。
今年の圧倒的売れ筋は「ネッククーラー」
ADVERTISING
楽天市場やロフトによると、今年はネッククーラーの人気が非常に高く、楽天市場の「冷却グッズ・暑さ対策用品」の週間ランキング(2022年6月29日更新、6月20~26日集計)上位はネッククーラー関連商品がほぼ独占状態となっている。
ネッククーラーは首に巻いて首元を冷却することでクールダウンにつながるという商品で、28度を下回ると自然凍結する特殊素材を採用したものは結露しないため、服を濡らさずに快適に使えるのが特徴。室温であれば冷たい状態がしばらく続くため節電対策にも活用されており、繰り返し使えることからエコにも配慮した商品として注目を集めている。
ロフトでは「クーループ(COOLOOP)」や「マジックアイス.28(Magic Ice.28)」「スオ(SUO)」「クールモンスター(COOL MONSTER)」といった商品の動きが良いという。品薄状態が続いているが、一部商品は7月にかけて再入荷を予定している。
手持ち扇風機はハンズフリーに需要シフト
2018年以降若者を中心に注目を集め、夏のマストハブアイテムとなっていたハンディファンは形を変え、ハンズフリータイプが売れているという。ロフトで人気のUSB扇風機「エクリア フローフロー」の充電式ハンズフリーファンは、背面のスタンドを立てて卓上に設置できるほか、付属のネックストラップをつけて首にかけたり、腰のベルトにつけて服の内側に風を送ることができる。また、温冷プレートを備えたウェアラブルファン「Tempo Breeze」や、ハンディファンに冷却プレートを搭載し、手のひらや首などにあてて体をダイレクトに冷やせる「アイファン フリーズ(iFan Freeze)」など、冷却プレートを取り入れたアイテムも好調だ。
USB扇風機「エクリア フローフロー」充電式ハンズフリーファン(エレコム)
三陽商会では、「マッキントッシュ フィロソフィー(MACKINTOSH PHILOSOPHY)」で6月に発売されたばかりの小型ファン付きウェアの滑り出しが上々だという。連日続く猛暑を受けて計画比10~20%増で推移しており、購買層はブランドのターゲット層を超える50代以上の年配層や女性の代理購買などさまざまだ。「普段の服装にも合わせやすいと好評で、自社購入している社員・店頭スタッフも通常以上に多いです」(同ブランド担当者)。同製品は6月に首都圏を中心に販売し、6月下旬から7月10日にかけて大阪・名古屋エリアで展開した後、全国の店舗へと取り扱いを拡大する予定だという。
マッキントッシュ フィロソフィーが展開している小型ファン付きウェア
ベストタイプ
ミニバッグの流行で扇子もじわり人気?
ネッククーラーやハンズフリーファンなど時代に合わせて新たに開発された商品だけではなく、扇子の売れ行きもじわりと拡大している。ロフト(2022年6月1〜26日)ではコロナ前の実績を下回っているが、前年同期比では20%増と伸長し、「モバイルファンの重さをネックに感じて扇子を選ばれる方も一部いる」(ロフトの広報担当者)という。先日扇子を購入したという20代女性は「モバイルファンはかさばるし、小さいバッグなら扇子の方が持ち運びしやすい」と話しており、ミニバッグのトレンドから扇子を選ぶ人もいるようだ。
楽天市場でも扇子の売れ行きに関して、ネッククーラーなどの商品と比較すると大きな変化はないものの、インフルエンサーの愛用品を知ることができるショッピングSNS「ROOM」経由での扇子の流通額(2022年3〜5月)は、近年のROOMの利用者増も相まってコロナ前の2019年比で約2.4倍に拡大したという。
2022年の夏は猛暑になると気象庁が予想を発表していたが、今月27日に関東甲信地方などで梅雨明けが発表されて以降、その予想通り、日本列島を猛暑が襲っている。7月以降も冷却グッズへの注目度はさらに高まりそうだ。
ADVERTISING
RELATED ARTICLE
関連記事
READ ALSO
あわせて読みたい
RANKING TOP 10
アクセスランキング
MM6 Maison Margiela 2025 Spring Summer