22年春夏のメンズカジュアルヒット商品は、外出機会が増えたことで、セットアップスーツなど仕事にも使えるきちんとした服が売れた。高感度層には古着でも売れている90年代スタイルが根強い人気で、当時の雰囲気を再現した商品が売れた。ほかに透かし編みのニットなど、ウィメンズ派生のトレンドが飛び火したアイテムがZ世代を中心に人気を集めた。
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■きちんと見えがポイント
秋冬に続き、販売量がもっとも多かったのはセットアップスーツだ。21年まではジャケット、パンツともゆったりしたシルエットが選ばれる傾向が強かったが、今春夏は久々の出社に備え、買い足す客が3月に入って増え、襟付きのシャツとも相性の良いテーラード仕立ても売れ出した。
2位のショーツは「パタゴニア」のバギータイプが不動の人気を維持した一方、プリーツ入りのグルカやチノタイプも売れた。3位の無地半袖シャツは、襟型が開襟ではなく首元まで留めるタイプで、1位のセットアップスーツに合わせるインナーとして売れた。
こなれ感を足元で
4位は「ナイキ」の「ACG」「エアマックス97」など、発売当時はそれほど人気がなかった90年代のスニーカーが入った。ブームの「エアジョーダン」や、こなれ感を演出できる「ニューバランス」という2大勢力とは一線を画したい20代が選ぶ傾向が強かった。
5位の清涼Tシャツは連休前後から売れ出した。これも在宅から出社に勤務スタイルが切り替わった時期に仕事着として選ぶ客が多かった。6位の透かし編みニットは90年代スニーカー同様、Z世代を中心に売れたアイテム。ウィメンズのトレンドが少し遅れてメンズにも波及した格好だ。
■ビンテージ調も継続
7位のシャワーサンダルは5~6月にかけて売れた。足首をストラップで固定するタイプは脱いだり、履いたりする際に案外手間がかかることから、突っかけて履けるタイプが今季は売れた。8位のパール編みカーディガンが秋冬売れたモヘヤに代わる春先の羽織りとして、古着っぽいニュアンスを求める客層に支持された。
9位に入ったのはカバーオールやGジャンなどデニムのアウターだ。こちらも古着好きが買うケースが多く、今季は特にタテ落ちしたビンテージっぽい風合いのデニムを使ったものが人気だった。10位のゴルフブルゾンはモードっぽいゆったりシルエットに加えて、今季はジャストサイズで着こなすタイプも春先に売れた。
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