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ルーヴル大規模改修の国際コンペ受賞者を発表 SANAAと藤本壮介は最終選考で落選

 カトリーヌ・ペガール仏文化大臣が、ルーヴル美術館の大規模改修工事における国際建築コンペティション「ルーヴル・ヌーヴェル・ルネサンス(Louvre Nouvelle Renaissance)」の受賞チームを発表した。STUDIOS Architecture ParisとSelldorf Architectsの共同チームが受賞し、5組のファイナリストに選出されていたSANAAのチームや藤本壮介のチームは、惜しくも優勝を逃した。

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 今回のルーヴルの大規模改修プロジェクトは2025年に始動。建築家I.M.ペイが「グラン・ルーヴル(Grand Louvre)」と象徴的なピラミッドを設計してから約40年ぶりの大規模な改修となる。ルーヴル美術館の建築遺産を持続的に保存し、コレクションをより良く保護・共有するため、美術館の改修と変革を主な目的としている。具体的には、「ルーヴル・デマン(Louvre Demain)」と「ルーヴル・グラン・コロネード(Grande Colonnade)」の2本柱で構成。ルーヴル・デマンでは、美術館のインフラや設備を改修する。ルーヴル・グランデ・コロネードでは、既存のピラミッド型の入り口に加えて、敷地の東側からルーヴル美術館への新たなアクセスを新設し、整備された動線と周辺地域の再開発を行う。これらよって、世界で最も来館者数の多い同美術館において、来館者のスムーズな受け入れと職員の労働環境の改善を目指す。そのほか、モナ・リザを移設するための広い展示スペースの新設や、美術館の解説や企画展のための新たな空間なども設ける。

 コンペティションに受賞したSTUDIOS Architecture Parisは、1985年に設立された国際的な建築設計集団のフランス支社であり、ニューヨーク、ワシントン、サンフランシスコ、ロサンゼルス、トロントにオフィスを構えている。アート施設の主な功績として、ゲーリー・パートナーズとの共同で手掛けたパリの「Fondation Louis Vuitton」や南フランス・アルルにあるLUMA財団のアート複合施設などが挙げられる。設計パートナーのSelldorf Architectsは、1988年にアナベル・セルドルフによってニューヨークで設立。現代的でシンプルな、持続可能性を備えた公共空間および私的空間を設計している。特に複雑な文化プロジェクトを専門としており、ニューヨークのフリック・コレクションやロンドンのナショナル・ギャラリーのセインズベリー・ウィングといった改修プロジェクトを手掛けた。

 2社による提案は、ルーヴル美術館から伸びる歴史的な東西軸(Axe historique)を中心とした堀へと続く対称的な傾斜路を設置し、厚い石の外壁に覆うことで視覚的に明確な誘導ルートを構成している。また、堀の両サイドに新設する2つの入口は明るい受付エリアに直結。そこから新しい展示スペースやモナ・リザの展示室、および美術館の各エリアへとスムーズにアクセスできるよう設計するなど、都市、宮殿、美術館を優雅に結びつけると同時に、周辺から美術館内部に至るまで、来館者の体験に配慮した動線設計が評価された。

 今後数ヶ月にわたり、ルーヴル美術館と選定されたチームとの間で密接な話し合いが行われ、すべての関係者とともに同プロジェクトをさらに洗練させていくという。まずは、ルーヴル美術館を日々運営している職員とそのエージェント、そして同プロジェクトに関わるパリ市、文化遺産や警備などを担当する国家機関の関係者と連携して協議が実施され、その後一般市民を対象にも意見交換の場が設けられる予定だ。

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遊歩道から新しい入り口への眺め

遊歩道から新しい入り口への眺め

Image by: © STUDIOS Architecture Paris et Selldorf Architects

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