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「誰かのヒーローになれる服」ユキヒーロープロレス デザイナー手嶋ユキヒロにインタビュー

「誰かのヒーローになれる服」ユキヒーロープロレス デザイナー手嶋ユキヒロにインタビュー

クリエイティブプラットフォーム
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世界中で暗いニュースが多い中、安易かもしれないけど、何か気分が上がるようなきっかけを求めてしまう。
ファッションにそのきっかけを求めるのであれば、ぜひ<ユキヒーロープロレス>のアイテムを手に取ってほしいと思う。

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<ユキヒーロープロレス>は、「ファッション」と「プロレス」一見交わらなそうな2つのキーワードが合わさったブランド。
ユーモアがあって個性的、キャッチーなプロレスがベースとなっているデザインは、見る人を思わず笑顔にさせる。

そんな<ユキヒーロープロレス>は、2018年秋冬コレクションを境にランウェイでのコレクション発表は行っておらず、自身のショップ「REBLICHAL」をベースに発信を続けている。
今だからこそ、コレクションの発表方法を変えた理由や、ブランドに対する思いをデザイナー手嶋ユキヒロに伺った。

Profile
ユキヒーロープロレス
スタイリストとしても活躍する手嶋ユキヒロが手がけるブランド。
ブランドコンセプトは「誰かのヒーローになれる服」。
プロレスとヒーローの魅力をファッションに落とし込み、
デザイナーが「ヒーロー」と称する日本の職人たちの手で一つ一つ丁寧に作られている。
毎シーズン、日本中の産地へ出向き、職人の持つ技術を用いて新たなコレクションを生み出すことに励んでいる。
2012、2015年度新人デザイナーファッション大賞プロ部門に選出。2017年水道橋に直営店となる「REBLICHAL」をオープン。

2018年春夏コレクションのランウェイより、デザイナー手嶋ユキヒロ

ファッションとの出会いは?

保育園の時に買ってもらった屋台に売っている戦隊モノのお面だと思います。保育園から帰ってきたら洋服に着替えて、いくつかあったお面の中から選んで後頭部にまわしつけて「よし完成!」と言って遊んでいました。
でも、段々お面のゴムが伸びてきて汚くなったのと、遊びが激しくなっていくにつれ、お面がずれてきて邪魔になってきたので、お面ではなく、キャップを被るようになって、さらにツバを後ろに向けて被るようになりました。今もよく帽子を被りますし作るので、そのきっかけになったお面が始まりだと思っています。

デザイナーに転身したのではなく、スタイリストも続けられているのですね。

よくスタイリストをやめたと言われるのですが、今も広告案件などの仕事は受けています。
2022年1月から現時点では、大手スポーツメーカー、製菓会社のCM・WEB動画、SNSドラマ、企業カタログ、プロレスラーがテレビに出る際のスタイリング等を手がけています。
あと、コロナ前の2019年スイスバーゼルワールドでのCASIO社の展示空間もスタイリングを担当しました。プロレスラーのスタイリング以外は、<ユキヒーロープロレス>をデザインするときとは全く違う気持ちでやっているので、よく信じてもらえないです。笑
僕は、デザインの仕事、スタイリングの仕事を含め、どんな仕事も全部やることは一緒だと思って取り組んでいます。

子どものころはプロレスラーになることが夢だったと伺いました。プロレスとの出会いは?

7歳の時、祖父にプロレスを見に連れていってもらったのが最初です。
前の席に座って見ていたら、悪役レスラーが僕が座っていた椅子で対戦相手を叩いているのを目の前で見て、怖くて泣いてしまったのですが、叩かれた選手が僕の頭をポンってしてから「大丈夫!」と言い放って、そのままリングに戻り試合に勝った姿を見て「カッコいいー!」と目を奪われました。
でも、プロレスラーは見れば見るほど超人なので、年齢を重ねるにつれ「これは僕にはなれない」と気付いていきました。
それからは、プロレスに関わる仕事がしたいと考えるようになって、今の仕事に至ります。

2022年秋冬コレクションより

プロレスの魅力は負けてもカッコいいところです。勝った選手より負けた選手の方がカッコいいこともあるくらい、1度の負けはなんてことないところが魅力です。勝負の世界なのに勝ったものが絶対とはならない、勝ちや負けだけじゃないところが好きです。だから、プロレス見ていたらデザインミスっても仕事ミスっても「よーし!次だー」って前向きに切り替えられます。ミスや負けは取り返せばいいと思える精神は、プロレスから教えてもらいました。

ブランドコンセプト「誰かのヒーローになれる服」に込められた思い、手嶋さんが考えるヒーロー像は?

ヒーローは戦いで変身するとき衣装が変わりますし、プロレスラーも試合する時はコスチュームに変わります。
普段の生活においても色んな人が色んな戦いをしていると思いますので、そんな時にユキヒーロープロレスの洋服を着て、ちょっとでもその人が変われたり、テンションがあがったりするような洋服を作りたいなという思いを込めて制作に励んでいます。
あと、僕は工場に行くのが好きなので、ユキヒーロープロレスの洋服を作ってくれている職人さん達や、工場の人達は、本当にカッコよくて、ヒーローだと思って交流させてもらっています。「そんな職人(ヒーロー)さん達が作ってくれている洋服なんですよ」という思いも込めています。

2022年秋冬コレクションより

小学6年生まで自分の名前が嫌いで、人前で名前を言うのが恥ずかしかったです。周りに”ヒロユキ”って子ばっかりだったのに自分だけ”ユキヒロ”だったのが恥ずかしいので絶対下の名前で呼ばれないようにしていました。名前をつけた親をめっちゃ恨んでいましたね。「周りのみんなと一緒のヒロユキにしとけよ!」って。どうやったら自分の名前好きになるやろうなと思いながらノートに書いていたら「あ、語尾のばしたらヒーローやん」と思いつき、それから人前で「ユキヒーローです!」と名乗るようになりました。
でも、僕はヒーローではないと思うので、自分が何かを救うみたいな気持ちではないです。ヒーローが好きな、ヒーローに憧れているユキです。

僕が思うヒーロー像は生き様がカッコいい人です。隣にいる人を大事にしている人達はヒーローだと思います。

人を思わず笑顔にさせるようなデザインに惹かれます。創作のインスピレーションは?

まずはプロレスを見る事です。プロレスを見てからシーズン毎のテーマを決めて制作に入ります。会場で見る生のプロレス 、昔のプロレスや、見られなかった試合を動画で見ることから始めます。
そこから、工場に行って機械を見せてもらうなどしながら、アトリエに帰ります。その段階では5〜6割の出来で、ふんわりしているので、そこからヒーローに触れていきます。小さな頃はヒーローは戦隊モノなどのTVや漫画の中にしかいなかったんですが、大人になったらヒーローにたくさん会えるので楽しいです。
漫画もそうですけど、街、周り、仕事現場や、映画や音楽や小説、メディアなど、カッコいいヒーロー達に刺激をもらって100%の形にしていきます。

譲れないこだわりは?

「信念守って見栄捨てる」「自分達が欲しいものをつくる」です。
スタイリストの仕事をしていたら、流行は見ないといけないですが、それを取り入れなければいけない仕事は受けていません。なので、ファッション雑誌の仕事も2011年から今まで2回ぐらいしか受けていないです。
ブランドもスタートして10年になりますが、「これが流行だから」といって作ったことは一度もないです。流行なものは僕より世間のデザイナーさんの方が絶対素晴らしい商品を作れると思います。
今までありがたいことに自分たちがほしいもの、作りたいものが流行してたことはないのですが、今後どうしてもほしいもの、作りたいものが流行ったら迷うことなく作ります。
また、ブランド10年間一度もセールしていません。これは買ってくれたお客様を裏切らないためです。あと作りすぎないことも大事にしています。ブランド当初はミニマムロットが作れず、「どうしてもつくってほしい!」と土下座して、工場に作ってもらっていました。
段々買ってくださるお客さまが増えてきたあたりで、やっとミニマム以上作れるようになりました。現在もセールをせずに売り続けています。
これが、「信念守って見栄捨てる」です。

定番アイテムとして親しまれているものは?

【マスクマポーチ】

形出しから生産までプロレスマスクの職人さんと一緒に作ったプロレスマスクと同じ作りのポーチです。ブランド当初からずっと1点ずつ職人さんにお願いして作ってもらっています。

【技キャップ】

これはプロレス技が書かれていてその横にシャレのワッペンがついている帽子です。
コブラツイストなら隣にコブラがツイストしている、バックドロップなら飴のドロップ、ヘッドロックはヘッドバンキングしてロックを奏でているマスクマン、ボストンクラブは日本語で逆エビ固めというので、エビがDJしているなど…

実は昔もうこのデザインは作りきったかなぁと思ってもう作るのを辞めようと考えたこともあったんですが、スタッフの子に「この帽子のファンの方もいるので絶対作りましょう!」と言われて、もう一度心入れ替えて愛情こめて作り続けている帽子です。
スタッフの子の言う通り2012年に出してからずっと人気で、皆さんに可愛がってもらって嬉しいです。
ふざけたデザインですが、いつも刺繍の職人さん達のおかげでめちゃくちゃクオリティの高い帽子になっています。

現在はランウェイでコレクションを発表されていません。どのような心境の変化がありましたか?

ブランド始めて3年目に東京コレクションに参加して、展示会ベースに卸で展開していくか、直営店を出して自分たちで世界観を作っていくのかを選択する機会がありました。
当時のスタッフや自分は「直営店を出しても続けていけるのだろうか」と思い、コレクション参加を選びました。

2018年春夏コレクションより

色んな人のおかげでウルトラマンや、タートルズ、タワーレコードや、アイドルグループとのショーなど様々な発表をさせてもらいましたが、やればやるほど自分の力の無さを感じました。
今思えば「ショーをするということは会場の人達を喜ばせなければいけない」「ショーを成立させるために絶対にこれぐらいの体数作らなければいけない」と自分が作りたいものというよりも、周りにどう見てもらうかを気にしていたように感じます。
ショーが終わってアトリエに服が戻って来るやいなや「この服どおすんねん!これ誰がどこで着るんや!!」の連続でした。だから「自分にはまだ力がない」と思い、ショーを辞めました。
それと同時に、力つけるために、格闘技の聖地水道橋に直営店「REBLICHAL」を出そうと決めました。
続けていけるかは不安でしたが、挑戦でした。
そこからは、自分のお店や取り扱ってくれるお店のこと、お店に来てくれるお客さま、そして本当に自分達がほしいものだけを100%心を込めて作っています。周りやスタッフのおかげで直営店も5周年を迎えて今は毎日充実しています。

2017年4月水道橋にオープンした「REBLICHAL」

ショーではなく、お店を作るという選択をしましたが、ショーをやったことは決して無駄ではなかったです。
よくファッションショーは無駄だと言ってる人の意見も耳にしますが、僕はそんなことはないと思います。
力のあるデザイナーたちは世界にも日本にもたくさんいますし、僕はコレクションにショーで参加して本当によかったと思います。だからこそ、今充実してブランドを続けられていますし、このまま力をつけて、いつか時が来たら、是非またショーに参加させてもらえたらなと思います。
でもまだまだ未熟者なので、とりあえずは目の前にある、毎日自分のお店のことやスタッフのこと、工場さんや職人さんの事を考えて1日でも長くブランドとお店を続けていきたいです。
どんな時代がきても今の周りの人達と一緒に力を合わせて、また新しい出会いにワクワクしながら毎日頑張っていきます。

ブランドとして、ひとりの人間として、今後の展望は?

専門学生時代にプロレスを見に来ていた後楽園ホールのある水道橋に、自分のお店が出せて本当に夢のような毎日です。
尊敬できるスタッフたちと毎日働けているので、現状が末長く続けばいいなと思います。
お店を出した当初は 2号店を○○に出して、3号店を○○に出して…と思っていましたが、本当にこの今の「REBLICHAL」が好きすぎるので、店舗拡大よりも、<ユキヒーロープロレス>と、お店「REBLICHAL」と、今周りいる人たちがいてくれるなら、死ぬまで毎日続けたいということが今後の展望です。
僕はお店にも立ち続けますし、偉ぶらず、周りに感謝しながら、おじいちゃんになっても「俺ユキヒーロー!よろしくお願いね!仲良くしてね!」と言って、<ユキヒーロープロレス>の服を着て近所の子供たちと元気に遊べる人になりたいです。

REBLICHAL
住所:〒101-0061 東京都千代田区神田三崎町2丁目10−5 木下ビル 4階
営業時間:13:00-20:00
お問い合わせ:03-5829-6157
WEB:http://reblichalu-yukiheroshop.com/

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