


■ネット通販最大手のアマゾンは今年4月、レジなしコンビニエンス・ストア「アマゾンゴー(Amazon Go)」の郊外型店をオープンした。
アマゾンゴーでは初となる郊外型店舗で、住宅街近くに出店することでレジなしコンビニは新たな顧客を開拓しているのだ。
アマゾンゴーの自動決済システム「ジャスト・ウォークアウト(Just Walk Out)」は人工知能やコンピューターヴィジョンを駆使することで、レジでの精算なしで食品等を買うことができる革新的な店舗。
レジなしで決済できることでレジがなく、レジ待ち時間を無くすなど来店客の利便性を高める。
ジャスト・ウォークアウトのゲートではアマゾン・アプリのインストア・コードからQRコードを表示させスキャンして入店する。
もしくは生体認証の「アマゾン・ワン(Amazon One)」に事前に登録しておけば手のひらをかざすことでゲートが開いて入店できるのだ。ゲートでクレジットカードを挿し込むことでもアマゾンにアカウントがなくても入店できるようになっている。
アマゾンゴー郊外型店はワシントン州シアトルから北に22マイル(35キロメートル)のところにあるミルクリーク地区にある。
シアトル市内から車で30分程度の距離で、同敷地内はアパートメントにガソリンスタンドなどもあるコミュニティショッピングセンター(13209 39th Ave SE, Mill Creek, WA 98012)となっている。
外観で他のアマゾンゴーと大きく異るのは、店の前に駐車場があることだ。
郊外型店は6,150平方フィート(約170坪)もあり、最も広いアマゾンゴーの約3倍となっている。
郊外型アマゾンゴーが特徴的なのは、飲食に注力していることだ。オープンキッチンの「メイド・ツー・オーダー・キッチン(Made-To-Order Kitchen)」は、注文に応じてサンドイッチなどのメニューをその場で調理する。
メニューは「朝食サンドイッチ&ブリトー(Breakfast Sandwiches&Burriitos)」「ホットエッグボウル(Hot Egg Bowls)」「アボガド・トースト(Smashed Avocado Toast)」「サンドイッチ&ラップ(Cold Sandwiches & Wraps)」「ホットサンド(Hot Sandwiches)」「サラダボウル(Green Salads)」「キッズメニュー(Kids Menu)」の7つのカテゴリーで29種類となる。
ホットエッグボウルなどオムレツに近い卵料理もあり、目の前の厨房でシェフが調理するのだ。飲食メニューの注文は2台の注文端末から行う。飲み物はスターバックス・コーヒーなどをセルフサービスで揃えている。
品揃えは通常のアマゾンゴーにあるグラブ&ゴーの寿司やサンドイッチ等や飲み物に加え、ミルクやチーズなどに大量パッケージ商品、ペット関連など。ワシントン州では初となるピンクベリーのフローズン・ヨーグルト(セルフ)に、郊外型コンビニらしくエンジンオイルも販売している。
ジャスト・ウォークアウト用ゲートの横にはカスタマーサービスがあり、ボピス用のピックアップに返品用のカウンターが導入されている。
営業は週7日で午前6時~午後10時まで。週末が定休日で平日も夕方6時前後に店を閉める他のアマゾンゴーに比べて最も営業時間が長いのも郊外型店の特徴だ。
筆者は先月、アマゾンゴー・ミルクリーク店を視察した。ファースト・インプレッションは想像どおり、顧客層がこれまでのアマゾンゴーとは大きく異なり家族客が多いことだ。
夏休みでもあり子供を連れたお客が目立って目についた。しかもひっきりなしにお客はやってきて、ネット購入した商品を返品していた。
アマゾン・フレッシュより気に入ったのはカスタマーサービスが入り口のゲート横にあることだ。返品等で気軽に立ち寄れる雰囲気でクルマでお客が次々にやってくるのだ。またカスタマーサービスのスタッフはジャスト・ウォークアウトの入店で迷うお客のヘルプも兼ねてサポートする。
子供をもつ母親が家族でやってきてスナックやアイスクリームなどを買い物していく。
1,000坪前後もあるアマゾン・フレッシュの5分の1に広さなのでコンビニ的に買い物もしやすい。
スタッフも5人以下にでき食品スーパーよりよっぽど稼働もしやすいだろう。ちょっと小腹が空いたのでフラッと立ち寄れる感じがアマゾン・フレッシュより客を呼び寄せているのだ。
フルサービスレジはないのだが、現金での支払も頼めば可能。ハイブリッド型アマゾン・フレッシュよりこちらの業態を増やしたほうがコストがかからないと思うのだが...
今日はアマゾンゴーでは初となる郊外店の店内画像をアップする。
トップ画像:アマゾンゴー・ミルクリーク店が他のアマゾンゴーと大きく異るのは、店の前に駐車場があることだ。

アマゾンゴー郊外型店は6,150平方フィート(約170坪)もあり、最も広いアマゾンゴーの約3倍となっている。

郊外型アマゾンゴーが特徴的なのは、飲食に注力していることだ。オープンキッチンの「メイド・ツー・オーダー・キッチン(Made-To-Order Kitchen)」は、注文に応じてサンドイッチなどのメニューをその場で調理する。

飲食メニューの注文は2台の注文端末から行う。専用の端末ではクレカ等の支払い決済が必要ない。最後に自分の名前等を入力するだけ。シェフからサンドイッチ等を渡されたときにジャスト・ウォークアウトのバーチャル・ショッピングカートに商品が追加されるのだ。

一口サイズのフライドチキンなどホットフードにドリンクもセルフでも提供されている。

ラテやモカなどコーヒーはセルフサービス・マシン。右後ろにはフローズン・ヨーグルト・マシンも見える。


アマゾンゴー郊外店は、家族連れが特に目立って多い。子供を連れた母親から足の悪い方まで気軽に立ち寄れる雰囲気なのだ。
⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。一般的な日本人がアメリカの食品スーパー等で衝撃を受ける光景は、お客が会計前に食品を食べていることでしょう。スーパーに限らずコンビニでもレジで会計前に飲んだり食べたりする人はいますし、基本的に支払いさえすればそれだけを理由に注意もされません。が、アメリカでも行儀悪い行為でしょう。まともな人なら一般的には行いません。アマゾンゴー郊外店は、これをさせているお店になります。なぜならイートインスペースがジャスト・ウォークアウトのゲート内にあるからです。NYマンハッタンに2店舗あるスターバックス・ピックアップ・ウィズ・アマゾンゴーも同じですが、ゲート内で飲食できるのです。ゲートをでなければ会計されません。店内キッチンで調理したものを店内にあるカウンター(もしくは屋外にあるスペース)で食べることになります。ただ全てをお腹に収めて包装紙などを捨てても、AIがお客が購入したことをフォローしているのでゲートをでればちゃんと課金されます。
でも、支払いが済んでいない状態でも食事ができてしまうことに若干、違和感も残るのです。破壊的イノベーションも買い物していくと慣れて、こういった葛藤も解決するのでしょう。
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