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結成15周年の「シットキングス」にインタビュー 4人が挑むダンスの先にあるクリエイション【後編】

結成15周年の「シットキングス」にインタビュー 4人が挑むダンスの先にあるクリエイション【後編】

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世界が注目する4人組ダンスパフォーマンスグループ「s**t kingz(シットキングス)」。結成15周年を迎えた彼らへのロングインタビューを前後編でお届け。
後編では若い世代へのメッセージや注目のダンサーについて、そしていよいよ開幕する新作舞台『HELLO ROOMIES!!!』、新曲『TRASH TALK feat. Novel Core』への思いを聞いた。

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プロのダンサーとして大切にすべきことは?

― s**t kingz の4人が集まったとき、ダンスパフォーマンスグループとしてどんな強みがあると思いますか?

kazuki:それぞれに足りないものを、それぞれが持っていて、うまく回ってる気はします。

Oguri:あとはみんなダンス心を備えている人だなって。こういうパフォーマンスをしたらお客さんが喜んでくれるっていうのをそれぞれがナチュラルに持っているから、ただの段取りじゃなくて複雑でアクティング的なダンスもちゃんと成立する。

kazuki:振付するときでも写真を撮るときでも、4人それぞれが俯瞰で見ながらバランスを取っていて。この人がこうしたら、俺はこうすればおもしろいかもっていうのをポンポン出し合えるので、クリエイティブな部分は楽ですね。

― 15年にわたって一緒にやっていることも大きいでしょうね。皆さんが長いキャリアで得たものの中から、若いダンサーたちがプロとしてやっていくうえで大切にしたほうが良いことをひとつ挙げるとしたらなんでしょうか?

Oguri:食わず嫌いをしないことです。どんなことも、一度やってみてから自分の歩む道を決めていってほしいなと。「それは違う」とか「それはかっこよくない」とか、その環境に身を置かずに言うのは簡単なんですよね。でもいざその世界に入ると、全然違う見え方になるし、その経験値を若いうちから積んでいくと、絶対その先の自分のダンスの力になると思います。

shoji:固定概念にとらわれないこと。ダンスって一瞬でトレンドが変わっていくんです。今年かっこいいものが来年かっこいいかといえば違うし、振付やバックダンスというダンサーにとってメインの仕事も変わっていくかもしれない。発表する場所も、もともとはストリートだったものがステージになって、今はSNSになっている。だから今の時代に合わせすぎると、時代が変わったときに対応できなくなっちゃう。これが正解、これが間違いみたいな固定概念を持たないほうが、おもしろい時代をどんどん自分たちで作っていけるんじゃないかなと思います。

NOPPO:シンプルに自分のダンスが好きって思えるように試行錯誤していければ良いのかな。それが自分らしさにもつながるし。世の中にはみんなでシェアして楽しいみたいなダンスもあるんですけど、ダンサーとして生きていくとなったときは、ダンスの価値を上げるしかないので、自分のダンスに自信を持ってスキルを磨いていってほしいです。大変ですけどね。

kazuki:基礎っていつまで経っても大事だなって思うことは多々あります。自分が思い描いた体のイメージをすべて叶えられるように、体のいろんなパーツのコントロールが利くと良いなって。ダンスに関わらずですが、興味が変わったときにも対応できるのは基礎ができている人ですし。とりあえず基礎をやっておけば間違いないよって言えるぐらい本当に重要なことだと思います。

いま若い世代で注目のダンサーは?

― では最近、若い世代で「すごいな」と刺激を受けたダンサーはいますか?

kazuki:BE:FIRSTのSOTA(ソウタ)は実際に振りを教えて、もう「ダンサーじゃん」って。今はダンサーとアーティストの境目はなくなってきているんですけど、SOTAに関してはダンス界のバトルでも余裕で勝っちゃうし、自分のダンスというものをしっかり持っている。基礎もあるからいろんなジャンルに対応できて、どんな振付師が来ても大丈夫なんですよ。しかもダンスを指導する立場の経験もあるから、BE:FIRSTのメンバーに対しても言葉で説明するのがすごく上手で。本当に頼れるアーティストのひとりです。

NOPPO:三浦大知は、100%自分で振りを作って、100%自分の曲でっていう、ああいう存在っていないですよね。振付師がその人に合った振付をするのが主流だと思うんですけど、大知が自分で振付したダンスの中にも振り幅があるんです。あの唯一無二の存在感はマジですごいと思います。

Oguri:俺は全然関わりはないんですけど、K-POPのSEVENTEEN(セブンティーン)っていうグループの中のホシ君。彼が振付を担当してるんですけど、ダンス力も振付力もすげえなって、単純にファンとしていつも見て感動してます。

shoji:Ayumu Imazu(今津渉)っていうシンガーソングライターがいるんですけど、彼も自分で振付してて。めちゃくちゃダンスがうまいし、振付もめちゃくちゃかっこいいんですよ。ぜひ皆さんチェックしてほしい。

― お話を聞いてると、日本のダンス界のレベルがどんどん上がっているように感じます。

shoji:そう思います。

新作舞台『HELLO ROOMIES!!!』&新曲『TRASH TALK feat. Novel Core』

― ここからは、いよいよ9月14日(水)から開幕する新作舞台『HELLO ROOMIES!!!』についてお聞かせください。「超踊る喜劇」と銘打たれていますが、これは?

shoji:舞台って、ちょっと敷居が高く感じる人も多いと思うんですよ。なおかつ僕たちはセリフなしでストーリーを伝えるんですが、それってめちゃくちゃ難しそうじゃないですか。でも皆さんにそういうふうには捉えてほしくなくて。もちろん作品には伝えたいメッセージや思いを込めてはいるんですけど、一番大事なのはダンスを見て興奮して、そして笑って、笑顔で帰ってもらうこと。それを伝えたくて、「超踊る喜劇(コメディ)」っていうサブタイトルにたどり着きました。

― どんなストーリーなんですか?

shoji:主人公のA子は映画監督を目指しているけどなかなかうまくいかず…、そんな中偶然やってきたチャンスにどう向き合っていくのか…という人生を描いたストーリーです。人形の彼女を人間に見立てて、彼女の気持ちや思いを、彼女の代わりに僕たちが動いていろんなタイプのダンスで表現していきます。

kazuki:セリフはないんですけど、笑えたりグッときたり起伏も激しくて、いろんな要素が2時間弱に入っています。

― ミュージカルともまた違った新感覚の舞台ですね。こういった形の舞台は初めてになるんですか?

shoji:舞台を作るのはもう5作目です。でも主役が人形っていうのは初めてですね。

kazuki:いつもは4人だけでやってるので。まあ、今回も4人か(笑)。

― そして舞台のテーマソングが、8月にリリースされた『TRASH TALK feat. Novel Core』。かわいくてかっこいいミュージックビデオも配信されています。これはs**t kingz の皆さんがゴミを演じているっていうことなんですか?

shoji:そうなんです。

Oguri:心のゴミというか、ゴミとしてゴミの気持ちをおもしろおかしく歌にして、それをダンスで表現しています。

― これまでにも多くの楽曲をリリースされていますが、生粋のダンスパフォーマンスグループとしては珍しい動きですよね。

shoji:珍しいと思います。今まで自分たちがこだわり抜いて作った映像作品をYouTubeにアップしても著作権の問題で消されたり、なかなか世の中に残していけないんですよね。音楽の権利って他の人が持っているものなので、だったらもう音楽から作ろうっていう。

でも、自分たちが踊りたいからこそクオリティの低い音楽を作るのは嫌で。自分たちは今までグッとくる曲に出会って踊ってきたので、同じ感覚になりたいんですよ。だから、まずは自分たちが感動できるような音楽を作って、それに合わせてダンスを乗せて、映像作品を作るという順です。それをおもしろがって気持ち良く参加してくださるアーティストがいるっていうことも本当にありがたいですよね。

Oguri:本当に。素晴らしいアーティストの皆さんの才能が掛け合わされて良い曲になったって感じですね。

― 最後に、s**t kingzとして今後の目標というか野望があればお聞きかせください。

shoji:これからも規模を大きくしていって、少しでもたくさんの人たちに見てもらいたい思いはありますが、今は特定の「これ」っていう大きい目標は立ててないんですよ。ただ、またそろそろ世界のダンサーたちと関わりを持ちたいですし、『HELLO ROOMIES!!!』のような長編の作品も海外で上演してみたいですね。せっかくセリフなしでやってるんで。

― やっぱり海外でやると違いますか?

shoji:リアクションがすごいです。シンガポールでやったときとかも、こんなにウケる?みたいな。笑ってもらえるとは思ってたけど、ちょっと笑いすぎだろって思うぐらい。アメリカのダンスコンテストで優勝したときも、経験したことがないぐらいの歓声を浴びたり、やっぱり日本とは違いますね。日本には日本の良さもあるんですけど。

Oguri:海外は一緒にその空間を楽しみに来ている印象が強いですね。日本はしっかり見てくれている感じです。

shoji:日本は受け取ってくれるんだよね、きっと。

Profile _ s**t kingz(シットキングス)
結成15周年を迎えるダンスパフォーマンスグループ。アメリカ最大のダンスコンテスト「Body Rock」で2010・2011 年と連続優勝。世界各国からオファーが殺到し、これまで 25か国以上を訪問。三浦大知、BLACKPINK、東方神起など国内外のアーティスト350曲以上の振付を手がけ、常にエンターテインメントシーンの最先端で活躍しつづけている。また、2021年1月27日には、ダンサーとして新たな試みとして、見る映像アルバム「FLYING FIRST PENGUIN」を発売し、歌唱しないダンサーアーティストとしてテレビ朝日「ミュージックステーション」やTBS「CDTV」などの音楽番組に単独出演し、ダンス界のパイオニアとして、SNS のトレンド入りを果たすなどの注目を浴びた。
およそ4年ぶりの開催となる舞台『HELLO ROOMIES!!!』が今年9月東京・新国立劇場での開催を皮切りに、大阪、名古屋の3都市で開催。全国2万人を動員予定。さらに、8月28日に東京凱旋公演・新国立劇場を行うことを発表した。
8月15日に配信リリースされた舞台のテーマソング『TRASH TALK feat. Novel Core』は、s**t kingz プロデュースのもと、4人組ガールズバンドCHAIの代表曲「N.E.O.」をサンプリングし、歌詞提供と歌唱は、ラッパー/ソングライターのNovel Core(ノベル コア)が担当、トラックプロデュースは熊井吾郎が手掛けた。
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Information

超踊る喜劇。s**t kingz 結成15周年舞台公演「HELLO ROOMIES!!!」

【東京公演】
2022年9月14日(水)~9月19日(月・祝)
会場:新国立劇場 中劇場

【大阪公演】
2022年11月10日(木)~11月13日(日)
会場:森ノ宮ピロティホール

【愛知公演】
2022年11月18日(金)~11月20日(日)
会場:日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール

【東京凱旋公演】
2022年11月29日(火)~12月1日(木)
会場:新国立劇場 中劇場

舞台「HELLO ROOMIES!!!」特設サイト

Photography : Yohei Ohno
Styling : Kentaro Okamoto
Hair&Make-up : Noritake
Art Director : Kazuaki Hayashi(QUI / STUDIO UNI)
Text&Edit : Yusuke Takayama(QUI / STUDIO UNI)

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