大間社長自ら〝青コーデ〟で店頭に立つ
決まった色のアイテムしか扱わない。東京・中野に、そんなとがった営業方針で話題を集めている古着屋がある。M.O.S(東京、大間洋一郎社長)のM.O.S(エム・オー・エス)ユーズドクロージングだ。商品の色が統一された見栄えする店内と、買いやすい価格で、着実にファンを増やしている。
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複数の大手アパレルメーカーでエリアマネジャーなどを務めた大間社長が、20年に独立して開いた。「高校時代はラガーマン。体が大きいのもあり、海外古着が好きだったので、古着屋をやりたかった」という。
目指したのは〝きれいな古着屋〟だ。目でも楽しめる店内にするためにどうするか考えたところ、色を統一するというコンセプトを思いつき、青いアイテムしか扱わない店を作った。21年9月には同じコンセプトで緑に絞った店舗も開いた。
仕入れは全国の古着卸業者を回って行う。青と緑のアイテムをピックした後、品質やデザインのいいものを厳選している。販売価格はほとんどが1万円以下と手ごろだ。「高額なビンテージが盛り上がっているが、気軽に楽しく買い物できる店にしたい」と大間社長。
店構えからSNSや口コミで話題になり、順調に顧客が増えている。年末年始には、地方から訪れたという客も多くいた。
〝推し活〟を楽しむ客が、好きなアイドルメンバーのイメージカラーのアイテムを求めて来店することもある。「予想外のニーズ。アイドルのライブが多い、中野サンプラザの近くの立地もよかった」という。
今後は中野周辺で他の色の店も出し、虹の7色を揃えるのが夢だ。刑務作業で作られた製品を販売する中野市内の店で、店内の什器の一部を購入するなど、地域に密着した社会貢献にも力を入れる。
大間社長は「好きな色の服を着る楽しさを伝えて、共感してくれるファンを増やせば、小さな会社でも生き残れる。口コミで輪を広げたい。面白い場所があるよと、雑談のネタになる店がいい」と笑顔で語った。
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