Image by: FASHIONSNAP
岩田翔と滝澤裕史が手掛ける「ティート トウキョウ(tiit tokyo)」が、新豊洲Brilliaランニングスタジアムでランウェイショーを開催し、2024年春夏コレクションを発表した。ショーには、ブランド初となるアクセサリーアイテムが登場。落ち葉が敷き詰められたベージュトーンのランウェイを、大きなビジューパーツが華やかなチョーカーやピアス、レザーバッグを着用したモデルが歩いた。
2024年春夏コレクションのテーマは「NOSTALGIA」。家を失い、車で旅をしながら日雇いで暮らす日々を誇り高く生きる人々の姿を描いた映画「ノマドランド」から着想した。作中の人物たちは、開拓者時代からアメリカに伝わる、フロンティアスピリットを持ちながら移動を続ける労働者「ホーボー」のカルチャーを受け継ぎ、厳しい環境の中でも人生を楽しむ姿勢を忘れない。淡々と厳しい現実や自然の雄大さを描く世界観と、その中で強く自由に生きる主人公の女性の姿は、2023年春夏シーズン以来継続して「個々の個性に寄り添い、その人自身の肌を美しく見せる服」を目指すティート トウキョウの感覚に共鳴する。岩田は「各々のスタンスで自分の理想を掲げて生きていく人々の物語が、自分の中ではすごく美しく感じられた」と語る。
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映画の舞台となるアメリカの自然の風景は、雄大で厳しくもあり美しい。その自然のモチーフやイメージを反映させたという会場には、落ち葉が敷き詰められ、暗転した世界に力強い夕焼けのようなライトが差し込みショーがスタートした。フリンジがあしらわれたウエスタンシャツや馬柄のテキスタイルのワンピース、デニムアイテムなど、ヒッピーやフラワームーブメントといったアメリカで自由と平和の精神のもと培われたカルチャーやファッションスタイルからの引用も多く見られた。
今回初めて発表したアクセサリーアイテムは、ビジューパーツにレザーのストラップをあしらったチョーカー、チェーンベルトがついたブレスレット、ピアスと、艶と丸みのあるレザーのショルダーバッグの4型。カントリーな雰囲気の中に差し込まれるビジューの煌めきがモダンな印象を加えた。
岩田は、「ブランドとして誰に向き合うか」にこだわり、自分たちらしいクリエイションを突き詰めていく姿勢を見せた2023年秋冬コレクションから継続して、今回も自分たちの世界観を作り上げ強く打ち出していくことを大切にしたと語る。映画をインスピレーションソースに多くのコレクションを組み立てているティート トウキョウだが、それはあくまでも道標。目指すものを決めた中で、シンパシーを感じ、自分たちの世界観に合う要素のみを厳選して抽出して取り入れることで、コレクションを重ねるごとに自分たちの世界観をより強固にしていく姿勢を見せた。
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