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かつての“ファッション先進国” インバウンドに依拠する日本のファッション市場のこれから

かつての“ファッション先進国” インバウンドに依拠する日本のファッション市場のこれから

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 24~25年秋冬デザイナーコレクションがパリまでの日程を終えた。今シーズンはファッショントレンドの大きな変化もなく、盛り上がりに欠けたように思う。

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 そう言うと語弊があるのかもしれない。現地では、ショーに訪れるセレブリティーを待ち受ける熱狂的なファンが会場周辺を埋め尽くした。大歓声を上げて韓国アイドルを取り囲む追っかけのパワーは世界共通で、そこだけを見るとファッションウィークはものすごい盛り上がりだ。

 ショー会場では、久しぶりに渡航したという専門店バイヤーの姿も見かけた。ここ数年はリモートでのオーダーを進めてきたが、やはり色やサイズを実際のサンプルで確認したいという。円安で渡航費も滞在費も高騰しているが、あえて現地に来るメリットがあるようだ。

 実際にこの間の円安や日本人の収入の伸び悩みは、日本の国際競争力を著しく低下させている。かつては米国に次ぐファッション市場と言われた日本は中国に逆転され、国内消費でもインバウンドに依拠する割合が高まった。

 そして、エンターテインメントビジネスの発信力の点でも韓国に差をつけられ、いつの間にかファッション先進国のイメージを失いつつある。日本はこれから、ファッションにおける国際的な位置を守ることができるのであろうか。日本の物作りにかける真摯(しんし)な思いを信じたい。

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