Image by: VIVIANO
ヴィヴィアーノ・スー(Viviano Sue)が手掛ける「ヴィヴィアーノ(VIVIANO)」が、2025年春夏シーズンでメンズラインを立ち上げた。2025年2月上旬から、ヴィヴァアーノの公式オンラインストア、取扱各店舗で取り扱う。価格帯は、アウターが8万2500〜13万2000円、トップスが3万800〜7万7000円、ボトムスが4万7300〜8万8000円、カットソーが1万9800〜2万8600円、小物が1万1000〜1万2100円(いずれも税込)。
ヴィヴィアーノは、ウィメンズブランドとしてアイテムを提案しているが、2シーズン前からランウェイショーでメンズモデルを起用したことで男性から多くの反響があり、現在では男性顧客の割合が全体の2割弱を占める。前回の2024年秋冬コレクション「What's New(何か変わったことあった?)」を契機に、よりクリエイションを充実させ、新たなことに挑戦したいという思いからメンズライン立ち上げに至ったという。
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様々なブランドで、ユニセックスアイテムの提案は増えているが、時代感やグレーディングの手間などからオーバーサイズなものが多い。一方でヴィヴィアーノでは、身体のラインにフィットしたパターンが多く、ウィメンズのアイテムを手に取ることができるのもあくまでサイズが合う男性に限られていた。メンズラインでは、オーバーサイズにするのではなく、男性の身体を美しく見せるシルエットを追求するためにパターンを一新した。
メンズラインのファーストコレクションのテーマは「Prose Poetry(散文詩)」。オスカー・ワイルドの散文詩の「散文なのか詩なのか」という曖昧な意味の言葉に「マスキュリンとは何か、フェミニンとは何か」というテーマを重ね、境界が曖昧になっていくイメージをコレクションに落とし込んだ。
テーラードジャケットやデニムアイテムなどには、メンズのクラシックなシルエットをベースに、ヴィヴィアーノのシグネチャーであるラッフルを加えた。ラッフルは、ウィメンズのものよりも少し幅を狭くすることで、男性でも着用しやすいフェミニンさを抑えたジェンダーニュートラルなデザインに仕上げたという。スカートやパンツなどのプリーツアイテムは、不規則な幅や長さのプリーツを施すことで角度や動きで表情の変化が楽しめる。
ヴィヴィアーノのシグネチャーでもあるチュールは、ウィメンズと異なるハードな質感のものを採用して立体感のあるシルエットを生み出す。このほか、カジュアルさのあるナイロン素材のアイテムも初登場。岡山製のデニムアイテムは、製品洗いを施していることからラッフルの内側と外側で独特なグラデーションが生まれている。このほか、ウィメンズコレクションでも使用されているオリジナルのグリーンのバラ柄のチュールやレースはシャツやベストに採用した。
ランダムに入れたタックで立体感を作ったベスト。
Image by: FASHIONSNAP
サイズは3サイズ展開で、男性が着るとジャストサイズだが、女性が着ると少しオーバーサイズに楽しむことができるため、既存のウィメンズアイテムを取り扱っているウィメンズのショップからも反応が良いという。
メンズラインでは、特定の人物像やブランド全体のコンセプトをウィメンズライン同様に設けない。女性客の年齢層は10代後半から70代前半までと幅広く、「同じアイテムでも世代によって様々な着方を自由に楽しんでいただいている、特定の人物像を設定しないことでそれが実現できているのでは」とヴィヴィアーノ。メンズラインでも幅広い客層が自由に楽しめる提案を目指す。
これまではウィメンズラインの中で、ウィメンズとメンズのディテールを取り入れたアイテムを揃えていたが、今後は両ラインでそれぞれの要素を際立たせた表現が可能に。今シーズンを新たな出発点として、ウィメンズ・メンズともに共通した新ロゴに切り替えた。
次回発表するウィメンズコレクションでは、「クチュール」的な新たな表現を模索。パターンの変更以外にも、メンズラインは縫製工場もメンズを生産している工場に切り分けるなど、メンズ視点でのクリエイションに挑戦したことがヴィヴィアーノ自身にも新たな発見を与えているという。そういった気づきを両ラインに取り入れて、相乗的にブランドを進化させていくことを目指す。
◾️VIVIANO:公式インスタグラム
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