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「キャリアは“やめなくて良かった”の積み重ね」 平野歩夢が三兄弟でユニクロのトークショーに登壇

左から平野歩夢選手、平野英樹、平野海祝選手

左から平野歩夢選手、平野英樹、平野海祝選手

Image by: FASHIONSNAP

左から平野歩夢選手、平野英樹、平野海祝選手

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左から平野歩夢選手、平野英樹、平野海祝選手

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 「ユニクロ(UNIQLO)」が、グローバルブランドアンバサダーのプロスノーボーダー 平野歩夢選手を招いたトークショーを開催した。ミラノ・コルティナ五輪直前の1月末に骨盤などを骨折する大怪我を負うも、驚異的な回復とメンタルで同大会への出場を果たした平野。その舞台裏やこれまでの競技人生、兄弟との思い出や、不安との向き合い方まで、兄の平野英樹と弟の平野海祝選手と共に語った。

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平野歩夢


 3人揃ってのトークショーは初だという平野兄弟。サーファーだった父、その影響でスノーボードに打ち込んでいた英樹を追うように競技を始めた歩夢は、幼少期の兄との関係について「2人で夢中でボードに打ち込んで、たくさん喧嘩もした。言葉というより、背中で学ばせてもらう関係だった」と振り返った。オフシーズンにはサーフィンもするというプロスノーボーダーの三男 海祝は、「地元の新潟の海はガリガリくんを早食いしているくらい寒いので、2人は耐えられないんじゃないか」と兄たちを誘えていないことを告白。歩夢はこれに「ドレッドで海に入ると手入れが大変なので今までは遠慮してきたけど、これを機にサーフィンも挑戦してみようかな」と笑って応えた。

平野歩夢

 会場では、北京五輪での金メダル獲得からミラノ・コルティナ五輪への挑戦までを捉えた、公式ドキュメンタリー「AYUMU」の未公開映像を初披露。五輪直前にスイスで開催されたワールドカップでの落下事故や、事故後のトレーニングの様子が映し出された。会場には、歩夢が前述の怪我を負った試合で使用していたボードが登場。怪我の原因となった落下の衝撃で板が折れていたことを明かし、「ボードが体をいくらか守ってくれた部分がある。これが衝撃を和らげてくれていなければ、頭部を打ってもっとひどい怪我になったかもしれない」と生々しい怪我の瞬間を語った。

 現地で事故を見た海祝は「正直、棄権してくれという気持ちもあった。自分もプレイヤーなので事故の瞬間の感覚が想像できる。相当怖かったはずだし、自分まで痛くなる感じなんです」とコメント。英樹は「他人には何も口出しできない、助けにもなれない事態になってしまっていた。家族からはあえて声はかけず、そっと見守るようにしていた」と振り返り、歩夢は「時間が経つにつれアドレナリンが切れてきて、日常生活もままならないほどの痛みに襲われた。怪我の程度は感覚で分かるので、五輪に間に合わないのではという不安との戦いの日々だった」と当時の心境を語った。

平野歩夢、平野英樹、平野海祝

 ミラノ・コルティナ五輪出場に向けたリハビリとトレーニングについて、歩夢は「五輪までに残された時間を数えながらベッドで悶々とする日々だったけど、考えても苦しくなるばかりだと途中で気づいた。とにかく行動するしかない、行動した上で考えればいいと思って、すぐにボードに乗り始めた」と回想。「トレーナーの協力のおかげで出場が叶う状態にまで回復できた。自分のことしか考えられない状況を察して、兄弟など身近な人ほどあえて距離を保ってくれていることも感じていた。自分の力だけではなく、周囲の人たちの助けがあってこそ競技を続けられている。五輪に出場して恩返ししたいという気持ちが、原動力になった」と感謝の思いを語った。

 今後の目標について問われた歩夢は、「もう一度オリンピックを目指したいという思いと、新しいことに挑戦したいという気持ちがある。スノーボード以外のことに挑むとしても、ファッションや音楽など自分の好きなことを突き詰めて、その中で成長していくという生き方は続けたい」と回答。英樹は「競技しかやってこなかった自分たち兄弟の経験から、アスリートのセカンドキャリア支援に取り組みたいと考えている」と話し、海祝は「トップランナーの兄たち世代と次世代の若者たちの中間に自分はいる。いつか自分も背中で後輩を引っ張れる存在になれたら」とそれぞれの夢を語った。

平野歩夢
平野英樹
平野海祝

 トークセッションの後半には、参加者からの質問コーナーを実施。兄弟の一番の思い出についての質問に、英樹は「歩夢が五輪を目指し始めた時期に、地元の寂れたスケートパークで3人で猛練習したこと。毎日順位をつけて、ハードなトリックに挑戦していた」と振り返り、歩夢が「同じことを思い出していた。五輪なんて通り越して宇宙一を決めようとか言ってね」と話すと、海祝も「まだ僕らは無名で、横乗り文化も全然ポピュラーじゃなかった中で、家族一丸になって夢を追っていた。辛いことも多かったけど、今はいい思い出」と懐かしんだ。

 また、不安との向き合い方について問われた歩夢は「スノーボードは怪我のリスクも大きくて危険だし、競争も激しいスポーツ。不安や落胆は常にある。それを振り払おうと考え込むよりも、ただただ目の前の練習に打ち込んで、日々の小さな課題を乗り越えてきた」と回答。「そうした積み重ねが結果に結びついたりして、やめなくて良かったと思える瞬間がある。それをずっと繰り返してきたのが自分のキャリア。無理に自信をつけようとせず、まずは1日を満足いくように過ごすことも一つの方法だと思う」と質問者にエールを送った。

平野歩夢

 トークショーの最後には、「こんなに立派な会場でたくさんの人が集まってくれたことに驚いている。この場を用意してくれた方々、足を運んでくれた皆さんに感謝したい」と話した歩夢。7月に全編公開予定のドキュメンタリーについて「自分の嘘のない素顔が詰まっている。この作品が、同じように何かに挑戦する人たちの背中を押すものになれば嬉しい」とアピールした。

集合写真

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佐久友基

神奈川県出身。慶應義塾大学法学部を卒業後、製薬会社に入社し着道楽を謳歌するも、次第に"買うだけ"では満足できなくなりビスポークテーラー「SHEETS」に弟子入り。4年間の修行の末「縫うより書く方が向いている」という話になり、レコオーランドに入社。シズニでワンドアなK-POPファン。伊勢丹新宿店で好きなお菓子はイーズのアマゾンカカオシュー。

最終更新日:

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