直近10年で閉店&これから営業終了が決定している百貨店店舗
直近10年で閉店&これから営業終了が決定している百貨店店舗
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Businessまとめ

国内百貨店の店舗数はこの10年でどう変わった? 47都道府県を調査

 近年、地方を中心に百貨店店舗の閉店が続いています。特に新型コロナウイルス感染拡大以降は、その影響から突然の閉店が発表されたり“百貨店ゼロ県”が誕生するなど、世間を驚かせるニュースも。コロナを経て、10年前から売上高や店舗数はどのように変化したのか? 日本百貨店協会の加盟店舗数をもとに調査しました。

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直近10年で閉店&これから営業終了が決定している百貨店店舗
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年間売上は2兆円近く減少

 まず年間売上高の推移を見てみましょう。日本百貨店協会に加盟する全店の2021年度の売上高を合計した総額は約4兆4180億円。2011年度の約6兆1530億円から2兆円近く減少しています。経営難に加えて新型コロナウイルス感染拡大の影響が大きく、閉店の要因にもつながっています。

※日本百貨店協会のデータを元に作成
※日本百貨店協会のデータを元に作成

“百貨店ゼロ”は2県、“百貨店ゼロ”候補は17県

 日本百貨店協会の資料によれば、2022年4月末時点の加盟店店舗数は190店舗。2012年4月末時点の店舗数は249店舗あったので、10年間で約4分の1にあたる59店舗が閉鎖したことになります。

 山形と徳島は“百貨店ゼロ県”に。また、百貨店店舗が1店舗となった数は2011年時点の8県から17県と2倍に拡大しています。

【百貨店ゼロ県】山形、徳島
【百貨店1店舗のみの県】茨城、新潟、福島、山梨、岐阜、富山、滋賀、和歌山、福井、島根、香川、高知、佐賀、熊本、宮崎、鹿児島、沖縄

全国の百貨店店舗一覧・店舗数の推移

※店舗数のデータは2012年4月度と2022年4月度を引用して比較。日本百貨店協会が発表する店舗数は、同協会が指定する面積の基準を超えた店舗に対しては別館も1店舗としてカウント。小型店・サテライト店は除く。
※店舗一覧は日本百貨店協会の「日本語百貨店 店舗所在地」から引用。(2022年5月時点の情報)

北海道地区(9→7店舗)

 北海道地区ではこの10年で西武旭川店と函館駅前の棒二森屋が閉店。ただし、主要10都市の一つである札幌は純減ゼロと安定しています。

北海道

・札幌丸井三越 丸井今井札幌本店
・札幌丸井三越 札幌三越
・大丸松坂屋百貨店 大丸札幌店
・東急百貨店 札幌店
・丸ヨ池内
・函館丸井今井
・藤丸

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東北地区(19→13店舗)

 “百貨店ゼロ”の山形では、大沼山形本店が唯一の百貨店として営業していましたが、運営会社の大沼が破産。2020年1月に突然の閉店を余儀なくされ、地元民だけではなく百貨店業界にも衝撃を与えました。

 なお、今年4月には青森の三春屋が経営難で閉店。地方百貨店縮小の動きは継続しています。

青森

・さくら野百貨店 青森店
・さくら野百貨店 八戸店
・やまき三春屋(※2022年4月に閉店)
・さくら野百貨店 弘前店

岩手

・川徳 パルクアベニューカワトク
・さくら野百貨店 北上店

宮城

・仙台三越
・藤崎

秋田

・タカヤナギ
・そごう・西武 西武秋田店

福島

・うすい百貨店

山形

なし

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関東地区(95→74店舗)

 関東地区ではここ数年で伊勢丹府中店や相模原店、三越恵比寿店、そごう川口店、高島屋港南台店などが相次いで閉店。今年は東京で小田急百貨店新宿店本館(※本館での営業終了後は新宿西口ハルクを改装し、営業継続予定)、来年2023年には東急百貨店本店が再開発のため営業を終了します。

 百貨店1店舗の県は茨城と山梨。茨城は2017年の西武筑波店の閉店をもって“百貨店ゼロ県”予備軍入りしました。山梨では老舗の山交百貨店が2019年3月に閉店し、残るは岡島百貨店のみとなっていますが、岡島百貨店も営業終了が一部で報道されるなど暗雲が立ち込めています(なお、岡島百貨店側は報道を否定)。

東京

・京王百貨店 新宿店
・小田急百貨店 新宿店(※本館が2022年10月に営業終了、ハルクに移転予定)
・ジェイアール東日本商業開発 グランデュオ蒲田
・そごう・西武 西武池袋本店
・そごう・西武 西武渋谷店
・大丸松坂屋百貨店 松坂屋上野店
・大丸松坂屋百貨店 大丸東京店
・高島屋 日本橋店
・高島屋 新宿店
・高島屋 玉川店
・東急百貨店 本店(※2023年1月に閉店予定)
・東急百貨店 渋谷東急フードショー
・渋谷ヒカリエShinQs(シンクス)
・東急百貨店 二子玉川東急フードショー
・東武百貨店 池袋店
・阪急阪神百貨店 阪急メンズ東京
・松屋 銀座本店
・松屋 浅草支店
・三越伊勢丹 伊勢丹新宿本店
・三越伊勢丹 三越日本橋本店
・三越伊勢丹 三越銀座店
・東急百貨店 吉祥寺店
・三越伊勢丹 伊勢丹立川店
・ジェイアール東日本商業開発 グランデュオ立川
・高島屋 立川店
・小田急百貨店 町田店
・京王百貨店 聖蹟桜ヶ丘店

千葉

・そごう・西武 そごう千葉店
・東武百貨店 船橋店
・高島屋 柏店

神奈川

・京急百貨店
・そごう・西武 西武東戸塚店
・そごう・西武 そごう横浜店
・高島屋 横浜店
・東急百貨店 たまプラーザ店
・東急百貨店 日吉店avenue
・阪急阪神百貨店 都筑阪急
・さいか屋 横須賀店
・小田急百貨店 藤沢店
・さいか屋 藤沢店

埼玉

・そごう・西武 そごう大宮店
・高島屋 大宮店
・三越伊勢丹 伊勢丹浦和店
・丸広百貨店 川越店
・丸広百貨店 飯能店
・丸広百貨店 東松山店
・八木橋
・そごう・西武 西武所沢店
・丸広百貨店 入間店
・丸広百貨店 上尾店
・丸広百貨店 坂戸店

茨城

・水戸京成百貨店

栃木

・東武宇都宮百貨店
・東武宇都宮百貨店 大田原店
・東武宇都宮百貨店 栃木店

群馬

・スズラン 高崎店
・高崎高島屋
・スズラン 前橋店

新潟

・新潟三越伊勢丹 新潟伊勢丹

山梨

・岡島

長野

・ながの東急百貨店
・井上 本店
・井上 アイシティ21店

静岡

・静岡伊勢丹
・大丸松坂屋百貨店 松坂屋静岡店
・遠鉄百貨店

小田急百貨店新宿本館の外観

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中部地区(21→14店舗)

 店舗の減少幅が大きい中部地区では松坂屋豊田店や西武岡崎店、丸栄などが閉店。岐阜と富山はこの10年でヤナゲン大垣本店と大和高岡店がそれぞれ営業を終了し、“百貨店ゼロ県”の候補に。

愛知

・近鉄百貨店 名古屋店
・ジェイアール東海高島屋
・大丸松坂屋百貨店 松坂屋名古屋店
・名古屋三越 栄店
・名古屋三越 星ヶ丘店
・丸榮 (事務所)
・名鉄百貨店 本店
・名鉄百貨店 一宮店

三重

・津松菱
・近鉄百貨店 四日市店

岐阜

・岐阜高島屋

富山

・大和 富山店

石川

・金沢丸越百貨店
・大和 香林坊店

近畿地区(54→43店舗)

 近畿地区では三田阪急や西武大津店、近鉄百貨店桃山店などがこの10年で閉店。主要都市の神戸ではそごう2店舗(西神店・神戸店 ※神戸店は神戸阪急に屋号変更)の営業終了が大きな注目を集めました。百貨店1店舗は和歌山、滋賀、福井の3県。

大阪

・近鉄百貨店 本店
・近鉄百貨店 上本町店
・京阪百貨店 京橋店
・大丸松坂屋百貨店 大丸大阪・心斎橋店
・大丸松坂屋百貨店 大丸大阪・梅田店
・高島屋 大阪店
・阪急阪神百貨店 阪急本店
・阪急阪神百貨店 阪神梅田本店
・近鉄百貨店 東大阪店
・京阪百貨店 くずは店
・京阪百貨店 ひらかた店
・阪急阪神百貨店 高槻阪急
・大丸松坂屋百貨店 松坂屋高槻店
・高島屋 堺店
・高島屋 泉北店
・阪急阪神百貨店 千里阪急
・京阪百貨店 守口店
・京阪百貨店 すみのどう店

京都

・ジェイアール西日本伊勢丹 ジェイアール京都伊勢丹
・大丸松坂屋百貨店 大丸京都店
・高島屋 京都店
・高島屋 洛西店
・藤井大丸

滋賀

・近鉄百貨店 草津店

奈良

・近鉄百貨店 奈良店
・近鉄百貨店 橿原店
・近鉄百貨店 生駒店

兵庫

・阪急阪神百貨店 神戸阪急
・大丸松坂屋百貨店 大丸神戸店
・大丸松坂屋百貨店 大丸須磨店
・阪急阪神百貨店 阪神・御影
・山陽百貨店
・阪急阪神百貨店 川西阪急
・加古川ヤマトヤシキ 加古川店
・阪急阪神百貨店 宝塚阪急
・大丸松坂屋百貨店 大丸芦屋店
・阪急阪神百貨店 阪神・にしのみや
・阪急阪神百貨店 西宮阪急
・阪急阪神百貨店 あまがさき阪神

和歌山

・近鉄百貨店 和歌山店

福井

・そごう・西武 西武福井店

三田阪急 閉店 営業終了

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中国地区(23→19店舗)

 中国地区では天満屋広島八丁堀店や米子高島屋などが閉店。島根県内では現在、一畑百貨店が同県唯一の百貨店となっています。

鳥取

・鳥取大丸
・米子しんまち天満屋
・米子高島屋

岡山

・岡山高島屋
・天満屋 岡山本店
・天満屋 倉敷店
・天満屋 津山店

島根

・一畑百貨店

広島

・天満屋 広島緑井店
・そごう・西武 そごう広島店
・広島三越
・福屋 八丁堀本店
・福屋 五日市福屋
・福屋 広島駅前店
・天満屋 福山店
・天満屋 福山ポートプラザ店
・福屋 尾道福屋

山口

・大丸松坂屋百貨店 大丸下関店
・山口井筒屋

四国地区(6→4店舗)

 四国地区では高松天満屋などが閉店。徳島ではそごうの閉店をもって、山形に次いで“百貨店ゼロ県”となったことが話題を集めました。

 一方、松山三越は2021年のリニューアルでホテルやフィットネス施設を誘致するなど、新しい百貨店の姿を目指しています。

香川

・高松三越

愛媛

・伊予鉄高島屋
・松山三越

高知

・高知大丸

徳島

なし

九州地区(22→16店舗)

 九州地区では、福岡に地盤を持つ井筒屋の閉店が相次ぎ、黒崎店、コレット、山口井筒屋 宇部店が営業を終了。“百貨店ゼロ”予備軍は佐賀、熊本、宮崎、鹿児島、沖縄の5県。

福岡

・岩田屋三越 岩田屋本店
・岩田屋三越 福岡三越店
・博多大丸 福岡天神店
・阪急阪神百貨店 博多阪急
・井筒屋 本店
・岩田屋三越 岩田屋久留米店

佐賀

・佐賀玉屋

長崎

・浜屋百貨店
・佐世保玉屋

熊本

・鶴屋百貨店

大分

・トキハ 本店
・トキハ わさだタウン
・トキハ 別府店

宮崎

・宮崎山形屋

鹿児島

・山形屋

沖縄

・リウボウインダストリー

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