Cocomiが体験するディオール ヘリテージVol.3 ムッシュ ディオールが愛した別荘、ラ コル ノワール城を訪ねて

IMAGE by: FASHIONSNAP(Photo by Yas)

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Cocomiが体験するディオール ヘリテージVol.3 ムッシュ ディオールが愛した別荘、ラ コル ノワール城を訪ねて

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 「ディオール(DIOR)」ヘリテージを巡る旅の最後は、「ここが私の本来の家となるようにしたい」という思いをこめて、クリスチャン・ディオール(Christian Dior)が作り上げた“別荘”と呼ぶ、南フランス・ラ コル ノワール城へ。たくさんの花や木を育てる母の元で育ったムッシュ ディオールの情熱が詰まったその場所は、今なお青々と茂った木や花に囲まれ、静寂の時を刻んでいる。ディオール ビューティー アンバサダーのCocomiを、ムッシュ・ディオールが撮影された同じ場所でシューティング。過去と現代が色鮮やかにつながる瞬間。

 クリスチャン・ディオールがラ コル ノワール城を手に入れたのは1950年代。自ら部屋を一つひとつ装飾し、庭園を設計して工事を監修。パフューマーとしての夢を具現化するかのように、クチュリエのスーツを脱ぎ捨て、ローズ ドゥ メやグラース ジャスミン、ホワイトローズ、さらにはオリーブの木や果樹を育てながら、別荘であり"真の家"を作り上げていった。
 
 「私自身の存在をつなぎ合わせると同時に、別の観点では私の幼少期を守り続けた庭園が取り戻せるかもしれない」とも言ったムッシュ ディオール。ノルマンディで過ごした幼少期に、木々や花々を愛した母との思い出や、母から「水盤を作って欲しい」と言われて作った記憶を辿り、この庭園は作られた。それが最初に描いたデザインであり、のちにファッション業界に大きな偉業を残すことになる、最初の一歩でもある。

 また木々や花々に囲まれたこの家が「私の本来の家となるようにしたい」と話したムッシュ ディオールは、大きな階段にギリシャのモチーフを採用。これはクリスチャン・ディオールがファッションの歴史にセンセーションを巻き起こしたニュールックの象徴にもなっている。

 ムッシュ・ディオールがいた場所でCocomiを撮影。時代を超えても未だ、そのままの姿で残るラ コル ノワール城。「クラシック音楽をやっているからかもしれませんが、その時代の建物や家具、そして木々や花々も今なお、形を変えずにそこに自然と佇んでいることが、とても素晴らしいと思いました。歴史と美術が融合した空間。かっこ良すぎます」(Cocomi)。

ピカソやシャガール、歴史に名を残す画家たちが訪問

 シンプルでありながら、和やかな雰囲気に満ちたフランス式ライフスタイルのシンボルであるラ コル ノワール城では、ムッシュ ディオールが描く幸福な理想像を友人たちと分かち合っていた。その友人には、パブロ・ピカソ(Pablo Ruiz Picasso)、マルク・シャガール(Marc Chagall)、ベルナール・ビュフェ(Bernard Buffet)といった画家などが名を連ね、現在の城には彼らと並んで微笑むムッシュの写真が多数廊下に飾られている。また館に残されたゲスト帳には100人以上もの名前があり、ムッシュが多くの人から愛されていたことが分かる。

 ギャラリストでありコレクター、そして芸術を愛し、20世紀の偉大な才能を支援し続けていたムッシュ ディオール。芸術に身を置き、そして歴史を彩る芸術家たちも彼を「芸術家」として認めていたという。この地から、数々のオートクチュールという芸術作品が着想されたのも必然だ。ムッシュが作った庭園、収集した家具、そしてコレクションには、そんな芸術をこよなく愛するムッシュの想いが宿る。

メゾン ディオールにより蘇るラ コル ノワール城

 2013年、メゾン ディオールはラ コル ノワール城を再び入手する。また1957年にムッシュ ディオールが亡くなった後、5人兄弟の末っ子である妹・カトリーヌが愛したムッシュ ディオールの家具もメゾンが引き継いだ。ソファやチェア、ベッド、バスタブに加え、当時ムッシュ ディオールがデザインした原画が置かれたデスクや、そのデスクの窓から見えるプロヴァンスの自然まで、ムッシュが生きた時代を再現する。さらにはムッシュ ディオールの幸運のシンボルである「星」も。キャリアの岐路に立った時に、その先への道標になったと言われるスターが飾られている。

 洗練され、温かく、生命と美にあふれた大庭園には、ムッシュ ディオールが愛したローズ ドゥ メ、ブドウ、オリーブ、アーモンド、フィグの木。そしてミュゲ、アガパンサス、チューリップ、スミレ、ディオール フレグランスの核を成すグラース ローズがそこに花開く。ラ コル ノワール城に、その歴史や南仏に深く根ざした起源が蘇る。

 Cocomiにとって、ラ コル ノワール城の見るもの全てがすべてがインスピレーションに溢れ、刺激的だ。「1940年代の家具や建造物、さらには石に憧れがあります。大好きな空間。部屋によって香りが違うのにも惹かれました。ディオールの香水を語るには欠かせないベルガモットやローズ、フィグといったフレグランスに実際使われている素材がお庭にある。ムッシュ ディオールのフレグランスに対する愛と情熱が今も受け継がれていることを実感しました」(Cocomi)。

風に運ばれるローズの香りと太陽に熱されたイチジクの葉からインスパイアされた「ディオリビエラ」

40mL(1万5950円)、125mL(3万4100円)、250mL(4万8400円/いずれも税込)の3サイズ展開

 ライフスタイルを彩るフレグランスコレクション「メゾン クリスチャン ディオール」に新たに加わった「ディオリビエラ(DIORIVIERA)」は、南仏プロヴァンスにインスパイアされた香り。2021年にディオールのパフューム クリエイション ディレクターに就任したフランシス・クルジャン(Francis Kurkdjian)が、この土地の豊かな自然を表現した。ラ コル ノワール城に近いローズ ガーデンからそよ風に乗って届く、花々のセンシュアルでグルマンな香りと、フィグの葉の香りがなめらかで優雅な香りを演出。グリーンやフローラルそしてフルーティな香りが温かみを醸し出す。

ジャケット 120万円
スカート 88万円
シューズ 参考商品
イヤリング 6万円
バッグ 52万円
すべてディオール

■Cocomi
東京都生まれ。3歳からヴァイオリンを、11歳からフルートを始め、インターナショナルスクールで学んだ後に桐朋女子高等学校音楽科に入学。高校を卒業後、フルートをNHK交響楽団の神田寛明氏に師事し、今春、桐朋学園大学音楽学部カレッジ・ディプロマコースを修了。

MODEL:Cocomi
PHOTOGRAPHY&MOVIE:Yas
STYLING:Ryokokishimoto/W
MAKE-UP:Yumi Endo
HAIR:Cyril Auchère
TEXT&EDIT:Akiko Fukuzaki(FASHIONSNAP)
COORDINATION:Yuui Imai(FASHIONSNAP)

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