Fashioninterview

【インタビュー】モードに挑む東京デザイナー FACETASM 落合宏理

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―カルチャーやジェンダーのミックスに加えて、今回のコレクションではアーティスト集団マグマとのコラボレーションが異彩を放っていました。

 マグマさんは、9月に伊勢丹でアートをテーマに開催したイベントで家具を作ったことをきっかけに出会いました。メンバーと世代や感覚が似ているのを感じて、すぐに意気投合し、アクセサリーの制作を依頼したんです。アイデアを出し合いながら出来上がったのが、ハンバーガーのバングルやファーストフードのネックレスで、今回のコレクションの"タウン感"の中にジャンクな要素がミックスされました。異業種ながら、同じ世代の感覚を持っているからこそ実現した面白い取り組みでしたね。

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初の単独で開催した2014年春夏コレクション「EMPATHY」


■新世代デザイナーの責任と挑戦

―ウィメンズラインが今シーズンから「DOVER STREET MARKET GINZA (ドーバーストリートマーケット ギンザ)」で取り扱いが決まるなど、卸先が増えています。クリエイションとビジネスの関係で課題は?

 海外も含めて約50店舗に卸していますが、これを一気に増やそうとは思っていません。既存のお店さんといいお付き合いを続けていくことを優先に考えています。

 もちろんビジネスは大事ですが、クリエイションが第一。僕らは僕らでしかできないことをやってきたから今があって、それを応援して期待してくれている人を裏切るようなことはしたくないですね。課題があるとしたら、誰にもマネできない唯一のクリエイションを強みに、新しいスタイルを作っていくことです。

―ショップについては様々な形で限定出店が増えていますが、ブランドの直営店の計画はありますか?

 店は持ちたいですね。早ければ早い程いい。ブランドをちゃんと見せられる場所を作ることは、今の目標です。

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―東京発のメンズファッションでは今、「White Mountaineering(ホワイトマウンテニアリング)」や「GANRYU(ガンリュウ)」など30代のデザイナーが活躍しています。新人賞を受賞し、ファッション界を牽引していく新世代のデザイナーとして、これからのチャレンジは?

 すごく良いライバルというか、同じ世代の仲間は多いですね。裏原のブームや、「Maison Martin Margiela(メゾン マルタン マルジェラ)」「DRIES VAN NOTEN(ドリス・ヴァン・ノッテン)」といった「アントワープ6」のブランドも好きだったし、色々なファッションがチョイスできる時代を通ってきました。そんな僕らが世界に出て行くことだったり、挑戦していかないと次の世代に繋がらない。その責任があると感じています。

 新人賞を頂いた時は、めちゃくちゃ嬉しかったんです。そういう感情をぶつけるのは格好悪いと思われるかもしれませんが、ファッションをやっている以上、僕らはファッションショーをやりたいし、賞に選ばれたら喜びたい。これからも思い切りチャレンジして、この時代で一番「格好いい」ものを作り続けたいです。


落合宏理(Hiromichi Ochiai)
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1977年 東京生まれ
1999年 文化服装学院卒業
    テキスタイル会社ギルドワークで8年間勤務。NGAPでアシスタントを経験
2007年春、自身のブランド「FACETASM」を始動
2012年春夏 初のランウェイショー開催
2012年1月 イタリアのメンズ見本市「PITTI UOMO」の「TOKYO FASHION WEEK ITALY」に参加
2013年10月 「毎日ファッション大賞」の新人賞・資生堂奨励賞を受賞

(聞き手・小湊千恵美)

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