
「女性のためのセーフプレイスを作りたい」というデザイナー佐原愛美の強い想いからスタートした、東京発のウィメンズブランド「トゥ エ モン トレゾア(Tu es mon Tresor)、以下トレゾア」。無骨なワークウェアの既成概念にとらわれず、女性の視点で一から見直されたデニムパンツは、あらゆる女性の体型や感性に寄り添う美しいシルエットと、日常に溶け込む快適な穿き心地を追求しています。近年ではファッションの枠を大きく超え、歴史的名建築の改修やアート、工芸、写真など広範な文化的領域を横断しながら、衣服を「美しい暮らしの風景」の一部としてトータルに提案し、国内外で高い評価を獲得。そんな大人の女性たちの心と体を包み込む実力派ブランドの魅力とは、一体どこにあるのか。今回はトレゾアのクリエーションに深く共鳴し、そのデニムパンツを愛してやまない4人とブランドを繋ぐエピソード、そして愛用している一本を使ったリアルな着こなしを通して、ブランドの魅力を紐解きます。
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目次
スタイリスト 濱本愛弓とThe Topaz Jean
「佐原さんがパリだけでなく日本でも展示会を始められたタイミングのファーストコレクションで見た、パールがついたデニムが印象的で、その当時から注目していました。日本のブランドということもあり、やはりアジア人の体型にフィットするシルエットや、美しいラインなのに、リラックスして着られるという穿き心地の良さにもこだわっているところが魅力的だと感じます。確かなものづくりに加えて、佐原さんの想いがクリエイションにしっかり反映されてることも、業界内外問わず多くの女性から支持される所以ではないでしょうか」。

「今日穿いているのはブランドの定番であり、アイコンモデルの1つでもある『トパーズジーンズ(The Topaz Jean)』です。程よく体型を拾ってくれて、カジュアルになりすぎないラインがお気に入りです。薄手のTシャツにデニムも一回洗ってクタッとした感じにして、パワーショルダーの『サンローラン(Saint Laurent)』のタキシードジャケットを羽織っています。仕事でデニムパンツを穿く時は、抜け感はありつつも上品さを両立させることを意識しています」。


ё BIOTOP クリエイティブディレクター 滝口理奈とNatural Waist Soft Flare Denim
「ё BIOTOP」クリエイティブディレクター
セレクトショップ「ビオトープ(BIOTOP)」のプレスを経て、26SSシーズンよりBIOTOPが展開するオリジナルブランド「ヨー ビオトープ(ë BIOTOP)」のクリエイティブディレクターに就任。インナーウェアを軸に、自分に素直でいられる心地良いスタイルを提案している。
「当時プレスを担当していた『ビオトープ(BIOTOP)』で取り扱いが始まったことがきっかけでした。初めてポップアップで実物を見た際、いわゆるカジュアルなデニムブランドのイメージとは全く異なり、洗練された美しいヴィンテージ家具と、まるでアートのようなヴィジュアルと共に展示されている圧倒的な世界観に、胸が高鳴ったことを今でも鮮明に覚えています。そうした独自の表現方法や美意識のファンであることはもちろん、ウエストラインやヒップのフィット感、裾へ向かう細部まで計算されたシルエットの美しさが最大の魅力。穿いていると周囲から褒められることも多く、その抜群の美脚効果に加え、身体に馴染む柔らかい穿き心地の良さにも惚れ込み、気づけばすでに7本も愛用しています(笑)」。

「今日穿いているのは、今年のバレンタインに制作した別注のデニムパンツです。私自身お気に入りの『カイヤナイト ジーンズ(The Kyanite Jean)』をベースに、ボタンやリベットをマットシルバーに変えたり、ライトブルーの生地で透明感を表現するなど、細部までこだわりを詰め込みました。ヒップラインがより美しく見えるよう、バックスタイルのポケット位置を調整したのもポイントです。この透明感あるライトブルーデニムにホワイトのシアートップスを合わせ、やや低めの腰位置をあえて透けさせることで、ヘルシーな印象を演出しました。仕上げにキラッと光るビーズアクセサリーを添えて、抜け感のあるフレッシュな夏の装いに仕上げています」。


女優 / モデル 三村 朱里とThe Jet Jean
「以前から気になっていたのですが、熱海にある建築家の吉村順三さんが手がけた邸宅での期間限定イベントに行ったことを機に、ブランドを深く知ることができました。美しい名建築の空間にフルラインナップが並ぶ光景を通して、その世界観に一気に引き込まれたのを覚えています。トレゾアの衣服は、袖を通すと身体に心地よく馴染むのが魅力。デニムはもちろんカットソーも毎日のように愛用しています。繊細でありながら芯がしっかりとしたプロダクトは、まるで心強い相棒がそばにいてくれるかのよう。服だけでなく、展示場所も含めて発信される一貫した美意識がとても好きです」。

「初めて購入した『ジェット ジーンズ(The Jet Jean)』は今でも一番のお気に入りです。ブランドと出会うきっかけになった熱海のイベントで購入したのですが、あの特別な空間でデザイナーの佐原さんに接客していただき、すっかり魅了されてデニムジャケットとセットで買い揃えました(笑)。トレゾアのデニムは、太すぎず細すぎない絶妙なベーシックさで、どんなブランドのものよりも身体に綺麗に馴染んでくれます。どんなシーンでも穿けるので、日常的にガンガン愛用中。お気に入りの古着のシャツを合わせて、自分らしくいられる着こなしを楽しんでいます」。


「Lucick / Silver」エディター 佐藤綺とThe Rose Quartz Jean Short
Lucick / Silver エディター
1999年東京都出身。早稲田大学文化構想学部を卒業後Webファッションメディアで編集経験を重ね、現在は株式会社THOUSANDにて雑誌編集と広告制作を担当。「Silver」の姉妹誌である「Lucick」の創刊に携わる。
「当時は読者として読んでいた『シルバーマガジン(Silver Magazine)』で、佐原さんのインタビューを拝見したのがブランドを知ったきっかけです。その後、熱海で開催されたコレクションのお披露目会に足を運んだのですが、衣服だけでなく建築や空間、過ごす時間まで含めて女性像を提案する姿勢に、強く惹かれました。トレゾアの魅力は、自然体でいられる心地良さがありながら、体のラインを本当に美しく見せてくれるところ。リラックス感の中に、どこか凛とした気品が漂うバランスが絶妙です。慌ただしい都市生活の中でも自分をそっと整えてくれるような安心感があり、今ではエディターとしての私の日常に欠かせない、何着でも集めたくなる存在です」。

「ミニマルに削ぎ落とされた印象ながら、絶妙な丈感やヒップラインにフェミニンなムードを感じるお気に入りの一本。特にボタンホールのピンク色のステッチは、ブランドらしい繊細な美意識が表れていてさりげなくキュンとさせられるポイント。日々のスタイリングは心地よさを第一に、どこかに必ず色を加えるのがマイルールです。今回は上下をモノトーンで潔くまとめ、バッグの赤を差し色にして大人の遊び心をプラスしました」。


photography: Kazuki Ono,text & edit: Yuichi Atsumi
最終更新日:
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