Fashion ふくびと

連載「ふくびと」ユナイテッドアローズ社長 重松理

ユナイテッドアローズ代表取締役社長 重松理
ユナイテッドアローズ代表取締役社長 重松理
Image by: Fashionsnap.com

 1990年7月に渋谷明治通りへ第1号店をオープンした「UNITED ARROWS(ユナイテッドアローズ、以下UA)」が、今年で20周年を迎えた。老舗セレクトショップと呼ばれるUAだが、多彩な出店展開やTV通販など、打つ手は常にマルチかつ新鮮で驚かされる。 その総指揮を執っているのが、セレクトショップの先駆け「ビームス」立ち上げを経て「UA」を創業した重松理 代表取締役社長。大手セレクトショップとしては異例の株式上場を成し遂げた希有な人物だが、その素顔は海と和服を愛し、常に人々の楽しい生活を夢見ている生粋の「ふく(服・福)びと」だ。そんな重松氏の「志」という「矢」の矛先に描くUAと自身の夢とは。

 

カルチャーショックを受けた少年時代

 重松氏が生まれ育ったのは神奈川県の逗子。家が横須賀の基地や外国人居留区に近く、米軍将校など外国人が多く住む環境だったことから自然とアメリカの生活や文化に興味を持ったという。そんな時、現在の基礎を作る出来事が起こる。

重松:私が小・中学生の頃はロカビリー全盛期。米軍将校達がファンキーな格好をしているのを見て新鮮に感じていました。10歳くらいの時、居留区内の将校の家に入る機会があったのですが、そこでアメリカの生活文化の豊かさを目にしてカルチャーショックを受けたことを覚えています。きっと今でもそれを追い求めていて、「豊かな生活を提供したい」という信念の原点はここにあったんだと思います。

答えは店頭にある

 明治学院大学に進学したが、勉強よりも遊びが楽しかった青年時代。就職活動に突入し、改めて自分のやりたいことと仕事を結びつけて考えた。そこで興味のあったファッションの道を選ぶ。初めて挑んだ婦人服に関わる仕事で得たのは、後の財産となる経験だった。

重松:単純に洋服が好きでこの業界に入りました。初めての仕事は婦人服メーカーの営業職。ここで経験してわかったのは「店頭に全ての答えがある」ということです。店舗を軸にして、店頭で一番売っている人が一番お客様をわかっているので、その人に密着して売れるだろうというものを聞いて商品化。そのうち企画を担当するようになるのですが、店頭で汲み取ったニーズと自分たちが収集した欧米の情報、そして企画力をもってどんどん新しいものを作り、売っていきました。その頃やっていたことは今の仕事につながっていますね。この経験は、自分にとって大きな財産になっています。


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