ケイティ・グランド
Image by: FASHIONSNAP.COM

Fashion インタビュー・対談

LOVEマガジン編集長ケイティ・グランドが世界のトップスタイリストであり続ける理由

ケイティ・グランド
ケイティ・グランド
Image by: FASHIONSNAP.COM

 前歯のすきっ歯がトレードマーク。ファッションの世界で最も影響力を持つトップスタイリストの一人、ケイティ・グランド(Katie Grand)が「LOVE」マガジンを創刊して10年が経つ。家族旅行で来日したという今回、アニバーサリーイヤーを祝うためにドーバー ストリート マーケット ギンザで親しい知人や関係者を招いてのレセプションが行われた。

— ADの後に記事が続きます —

 最新号では女優のユマ・サーマンをミューズに迎え「プラダ(PRADA)」のエディトリアルシューティングを掲載。自身もプラダの夏らしいバナナ柄のサマーシャツを羽織って姿を現した。「自分の雑誌を作るにあたり、インディペンデントな視点を持つことを大切にしてきました。コンデナストのような素晴らしい雑誌を生み出す大きな出版社とその感覚をMIXすることはチャレンジングでもあり、ずっとやりたいことでもありました。オフィスはコンデナストの編集部と別で、独立性を持って仕事ができるのがありがたいですね」と、LOVEマガジンの10年を振り返る。

 2009年の創刊号は、シンガーのベス・ディットー(Beth Ditto)をカバーガールに起用。ふくよかな体型の彼女のヌード写真を表紙に採用し、センセーショナルなデビューを飾った。「他の人にはない、自信に満ち溢れた彼女のスピリットに惹かれて依頼しました。10周年ということで最新号にも彼女が登場します。彼女は10年経っても全く変わらないんです」。 

 会場にはたまたま東京にいる時期が重なり、今回のレセプションが実現したというドーバー ストリート マーケットCEOのエイドリアン・ジョフィ(Adrian Joffe)氏も来場した。「(ケィティの前職である)POPマガジンで働いている時に彼女と出会い、スタイリストとしての評判も知っていました。彼女はユニークな個性とクリエイティビティな才能を持ち合わせています。固定観念にとらわれることなく、突破していく力がある。そこは川久保玲や私たちドーバーとの共通点でもあります。確立されたものを追うのでなく、賛否両論あることも恐れない。その姿勢が、彼女が世界のトップスタイリストである所以なのでしょう」と賛辞を贈る。

エイドリアン・ジョフィ コム デ ギャルソン・インターナショナルCEOとケイティ・グランド

 この10年で出版業界も大きく変遷を遂げた。編集長としての立場から媒体の方向性の舵取りをするのも彼女の仕事だ。あくまでも紙媒体であることを核に、新しい形での発信にも力を入れる。「今の時代、コンテンツを得る方法は雑誌以外にもたくさんあると思います。なので雑誌は特別でなければならない。手にとってもらい、私たちのクリエイションを好きになってもらうことが大事です。LOVEマガジンが読者にとって特別な存在であり続けることに全力を尽くしています。今は雑誌を中心に、ウェブやyoutubeチャンネルなどメディアの形態を広げています。デジタルチームは若いスタッフが多く、編集長は23歳なんですよ」。スチールだけではなく動画にも可能性を感じていて、これまでに挑戦したことのないファッションフィルムの制作も思案しているという。

 世界のトップスタイリストと言われるまでの地位をどう築いたのか。「とてもラッキーでした。30歳を前に雑誌のクリエイティブディレクターをやらせてもらい、多くのことを経験することができたのです。当時は今と違って、ブランドや業界人がリスクを恐れない姿勢だった。なので挑戦し続けることができました。それが成功の鍵でしょうか」。

ケイティ・グランド(Katie Grand)

イギリス出身の編集者兼スタイリスト。セントラルセントマーチンズを卒業し、ジェファーソン・ハックやランキンと共に「Dazed&Confused」の立ち上げに携わる。トップスタイリストとしてマーク・ジェイコブス指揮下の「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」、その他ラグジュアリーブランドのショーやキャンペーンのスタイリングを多く手がける。2009年にコンデナスト傘下のファッション誌「LOVE」マガジンを創刊。年2回刊行している。

 

最新の関連記事

Realtime

現在の人気記事

    次の記事を探す

    Ranking Top 10

    アクセスランキング