UPDATE
【2022年12月22日更新】展開エリア・予約方法・乗車時の注意を追記。
Luupが展開する次世代電動シェアサイクル「LUUP」のアプリ内に、電動キックボードが追加されました。気軽に乗ることができ、服装を選ばないことから新しい移動手段として注目を集めています。本来、電動キックボードは原動機付自転車扱いとなるためヘルメットの着用が必須ですが、今回は政府の特例措置のもと、実証実験という形でヘルメットの着用が任意となりました。LUUPの利用方法や、使用する前に知っておきたい注意点をまとめました。
目次
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ファッション業界で支持される電動キックボードの魅力
ファッション業界では電動キックボードの利用者が多く、パリコレ期間中には多くの業界人が利用することでも知られています。渋滞の中でもファッションショーや展示会の会場間の移動が容易で、スケジュールの調整がしやすいことが理由の一つ。他にも、自転車と比べると気軽に乗れるため、スカートやワイドパンツ着用時でも利用できるなどコーディネートの自由度の高さから人気を集めています。
LUUPとは?
Luupは電動・小型・一人乗りのマイクロモビリティのシェアリング事業を通して、「街じゅうを『駅前化』するインフラを創る」を目標に掲げるベンチャー企業。2020年5月からアプリ「LUUP」で小型電動アシスト自転車のシェアサービスを展開しており、今回公道でのヘルメットの着用任意で電動キックボードのサービスを開始しました。
現在の展開エリアは、東京の15の区(渋谷区、目黒区、港区、世田谷区、新宿区、品川区、中央区、千代田区、江東区、墨田区、台東区、文京区、豊島区、中野区、杉並区)と神奈川県横浜市(神奈川区、中区、西区)、大阪府大阪市、京都府京都市と宇治市ですが、徐々にエリアを拡大しています。
利用料金は、ライド基本料金が50円で、時間料金として1分ごとに15円が加算されます。そのため、5分利用した場合には基本料金50円に時間料金75円を足した125円となります。利用には普通免許以上の免許証が必要です。最高速度は15km/hに設定されており、上り坂でも15km/hの速さで走行可能となっています。
これまでも様々な実証実験を重ねてきましたが、今回初めて「小型特殊自動車」扱いとなり、ヘルメットの着用が任意に。髪型の崩れなどを気にせずに良くなったことは嬉しいポイントです。今回のサービス開始から約5日程度で、利用者数および合計走行距離がヘルメット必須で半年間行った前回の実証実験の実績を上回っているそうです。
なお、万が一事故を起こした際には、利用者が保険適応者となるよう対人賠償保険や対物賠償保険に加入しています。
利用方法
1. LUUPのアプリをダウンロードし、会員登録を行う
会員登録では、名前や生年月日をはじめ、クレジットカード情報などを入力。
2.免許証の登録と乗車前の確認テストを受講
アプリ内で免許証のアップロードが必要。確認テストでは12問の○×クイズが用意されており、全問正解すると利用できるようになります。
3.マップから乗車開始ポートと、電動キックボードを選択
ポートを選択して利用できる台数や、機体の充電状況などを確認。
4.カメラでQRコードを読み込む
「ロック解除」のボタンを押すとカメラが立ち上がるので、QRコードを読み込むか5桁のIDを入力。アプリと連動すると、キックボードが起動します。
5.返却する目的地ポートの返却予約を実施
ポートの広さや収容できる台数が決まっているため、混雑を避けるために事前の返却予約が必要。マップから目的地周辺のポートに予約を行います。目的地ポートは途中で変更することが可能です。
また、LUUPは利用開始予定の10分前から予約が可能。アプリ内のマップで乗車ポート・機体・返却ポートを選択し、「ライドを予約」をタップすると10分間は機体と返却ポートを取り置くことができます。
6.電動キックボードの電源をオン
目的地ポートの選択後、利用規約などに同意すると自動的に電源が入ります。あわせてライトや速度表示も起動。
7.利き足を前に。助走をつけてアクセルを押すことで発進
乗車体制は利き足前が推奨。逆足で地面を蹴り、初速をつけます。ゆっくりとアクセルを押すことで加速します。
機体説明
機体全体はブラックをメインに、フレーム部分にLuupのロゴとコーポレートカラーのターコイズブルーをデザイン。
左ハンドルにはウインカーとクラクション、ブレーキを搭載。右ハンドルにはアクセルとブレーキ、サイドミラーがあります。ハンドル中央には起動時に使用したQRコードと速度を表示する液晶、スマートフォンホルダーを設置しています。
左サイドにはスタンドを用意。後輪部にはナンバープレートとウインカーがついています。「小型特殊自動車」扱いであることから、ウインカーの装着やミラーのサイズなどは規定によって決まっています。
機体はこれまでに何度も改良を重ねていますが、大きな特徴は、歩道と車道の間をはじめ、小さな段差でも安定して走行できるように車輪を大きく設計したこと。そのほか、シェアリングサービスであるため持ち運び用の折りたたみ機能をなくすことで、より安定性が向上しました。
乗車時の注意
LUUPを利用する際に必ず確認しておきたいのが交通ルール。電動スクーターは自転車や原付バイクとは道路交通法での位置付けが異なるため、ルールの認識が曖昧な状態で利用すると大きな事故につながりかねません。ここからは押さえておきたい3つの注意点と2024年以降の走行ルールについて解説します。
1.LUUPの分類は「小型特殊自動車」
LUUPは、特例電動キックボードとして、現行の道路交通法では実証実験下で「小型特殊自動車」扱いとされています。ヘルメットの着用は任意ですが、運転免許が必須になる乗り物です。
2.歩道の走行は禁止
乗車した状態での歩道の走行は禁止です。歩道では車体から降りて、手で押しながら歩く必要があります。ちなみにバイクはエンジンを切らなければ歩行者扱いとなりませんが、電動キックボードは電源を落とさなくても乗車していなければ歩行者扱いとなります。また、LUUPアプリの地図画面では、走行ができない「手押しゾーン」が赤い枠で囲まれています。このエリア内での走行は禁止されていますので、手押しで歩行するか違う道を利用する必要があります。
3.二段階右折は禁止
LUUPは原動機付自転車ではないため、二段階右折が禁止となっています。右折ラインに車線変更をして小回り右折をする方法が基本ですが、最大速度15km/hの機体で大きな道路を右折するのは事故に繋がる可能性が高いため、大きな道路では横断歩道を手で押して歩くことを推奨しています。
4.2024年以降の走行ルールについて
2022年4月に新たな道路交通法「改正道路交通法」が可決され、LUUPは「特定小型原動機付自転車」として位置付けられました。可決から2年後の2024年に施行される新法では、ヘルメットの着用が「努力義務」になるほか、車道での速度制限が15㎞/hから20㎞/hに、免許の有無にかかわらず16歳以上の乗車が可能になります。
事故が起きた時の対応方法
LUUP利用時に事故が起きたら、直ちに警察とLUUPのカスタマーセンターに連絡し、事故発生日時や場所、原因、状況などを伝えましょう。その場で届け出ずに後日事故が発覚した場合には、利用規約に基づいた違約金を支払うことになるので、注意が必要です。利用中の事故であれば損害保険が適用されますが、保険適用範囲外の場合には利用者に責任が問われます。
LUUPの今後の目標
1.駅から離れた不動産価値の向上に貢献
LUUPの岡井大輝代表取締役社長は、日本の特徴について「鉄道が発達しているため、駅徒歩10分までの物件に多くの市場が集中している」とコメント。電動モビリティーが移動手段として加わり、駅にポートと機体を用意することで、駅から離れた物件の選択肢が増え、不動産価値が向上すると考えているそうです。
2.街の活性化に貢献
指定した店舗やルートを利用することで、無料でLuupに乗車出来るなど様々なキャンペーンを構想中とのこと。商業施設や店舗と協力しながら、街の活性化に貢献します。
■LUUP:公式サイト
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