福祉リナ
Image by: FASHIONSNAP.COM

Fashion 注目コレクション

「マラミュート」が初のショーで見せたニットだけではないブランドとしての奥行き

福祉リナ
福祉リナ
Image by: FASHIONSNAP.COM

 小高真理が手掛ける「マラミュート(malamute)」が、立ち上げ4年目で初のランウェイショーを開催した。ニットから布帛、そして今回は新たにデニムのアイテムを製作。これまで発表してきた展示会やヴィジュアルでは表現できかった生地の動きや網目の繊細さを、客席とモデルが近い形のランウェイで披露した。

 

 デザイナーの小高は、文化ファッション大学院大学(BFGU)とここのがっこうで学び、2014-15年秋冬コレクションからマラミュートをスタート。「強さと柔らかさを併せもつ現代女性のためのライフウェア」をコンセプトに、ニットならではのテクスチャーやフォルムを活かしたものづくりでニューエレガンスを提案している。これまでは展示会をベースに、木村伊兵衛賞受賞の写真家 森栄喜が撮り下ろしたヴィジュアルでイメージを訴求してきたが、着用した時の服の動き伝える方法はないかと模索し、ランウェイショーを行うことを決めたという。

 クリストファー・ノーランの映画「memento」と川上未映子の詩「まえのひ」から着想を得たという、今回のコレクションテーマは「Re:」。10分しか記憶を保てない主人公が逆行する時系列で映し出されるストーリーと、何かが起こる前の日に着目して、不確かな記憶を手掛かりに過去の自分とのやりとりを具現化。ほつれやねじれといったディティールに落とし込んだ。

 ファーストルックのモデルは、ほころびを表現したローズ柄のジャカードニットを着用した福士リナ。デニムを解体して作ったスカートや、懐かしさを感じさせるボーダー模様のニットなどが続く。グランジからカジュアル、エレガンスといった一見すると統一感のないテイストだが、様々なカルチャーをミックスしてもなお軸がブレることがない女性のあり方を表現するため必然的だったという。ブランド初のデニムは、ストーンウォッシュ加工後にブリーチして古着のような風合いに仕上げており、湾曲したデザインが特徴のアクセサリーは、継続してコラボレーションしている「ソムニウム(soumnium)」と製作した。

 デビューから数シーズンはニットのみを展開してきたが、布帛もオリジナルで製作するようになり、コレクション構成に奥行きが出た。商品ラインナップが増えても、ニットブランドとしてのアイデンティティーという軸がブレないよう複雑な編みでデザイン性を追求。今後もショーを続けるかは未定で、小高は「コレクションテーマに合わせて考えていければ」と話している。

■malamute:2019年春夏コレクション全ルック
■ファッションウィークの最新情報:特設サイト

最新の関連記事

おすすめ記事

見逃し記事

Realtime

現在の人気記事

    Ranking Top 10

    アクセスランキング