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NOT A HOTEL SETOUCHIの外観

Image by: Kenta Hasegawa

瀬戸内の海と多島美が織りなす圧巻のスケール 「NOT A HOTEL SETOUCHI」に泊まってみた

NOT A HOTEL SETOUCHIの外観

Image by: Kenta Hasegawa

 穏やかな海と多島美が広がる瀬戸内に、「NOT A HOTEL SETOUCHI」が開業した。舞台は広島県、瀬戸内海の中央に浮かぶ佐木島。島に点在する3つのヴィラは世界的建築家、ビャルケ・インゲルス氏率いるBIG(Bjarke Ingels Group)が手掛けたものだ。光と風、ゆったりとした時間の流れを贅沢に味わい、表情を変える海景と壮大な建築美に酔いしれる──五感を解き放つ、唯一無二の滞在をレポート。

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 専用クルーザーで向かう「NOT A HOTEL SETOUCHI」への旅路

 「NOT A HOTEL SETOUCHI」へ向かう旅路は、移動そのものがひとつのストーリーになる。東京からは羽田空港から約1時間半のフライトで広島空港に到着。空港に降り立ったら、レンタカーやタクシーに乗り換え、瀬戸内の海景を目指してまったりとドライブだ。チャーター送迎やヘリコプターなど、NOT A HOTEL専用のアクセスサービスも利用可能。道中は“ただの移動”ではなく、都会の喧騒から解き放たれるプロセスのよう。到着する頃には心も時間も、瀬戸内のリズムへとゆるやかにほぐされていく。やわらかな光と自然が広がる風景を横目に走ること、およそ40分。「NOT A HOTEL SETOUCHI」への玄関口である港が見えてくる。宿泊者専用のラウンジからクルーザーで直接向かうルートが用意されており、島への移動が非日常へと切り替わる瞬間なのだ。

NOT A HOTEL SETOUCHI
NOT A HOTEL SETOUCHI
NOT A HOTEL SETOUCHI
NOT A HOTEL SETOUCHI

 宿泊者専用のプライベートラグーンへはクルーザーで約10分。出発拠点となるのがこの「CLUB HOUSE SETOUCHI」だ。かつて地元の酒造として使われていた建物をリノベーションしたもので、空と海を近くに感じる開放的な空間に。フルオープンの窓からは瀬戸内海と佐木島へと向かう桟橋が見える。バーラウンジの奥には個室を完備。チェックイン前に到着しても、グラスを傾けながらゆるやかな時間を過ごすことができる。建物の中央には開口部が設けられ、海へと続く桟橋がまっすぐに伸びている。

NOT A HOTEL SETOUCHIの内部
NOT A HOTEL SETOUCHIの内部
NOT A HOTEL SETOUCHIの内部

 三角屋根の棟には特注のワインセラーと広々としたテイスティングルームを完備。扉の向こうには、最適な温度と湿度が保たれたワインセラーが広がり、厳選されたヴィンテージなどが丁寧に保管されている。植栽は瀬戸内の風土に呼応するように、海の風や光を受け止めながら、建築との調和が静かに保たれている。待ち時間さえも穏やかなひとときだ。

クルーザー
クルーザー
クルーザー

 これから始まる時間に思いを馳せて、ポーランドの高級ヨットメーカー、「サックスドール(SAXDOR)」のプライベートクルーザーに乗り込む。NOT A HOTEL独自の内装デザインを施したスペシャル仕様の一艇は、洗練された美意識と卓越したパフォーマンスを両立。船内は広々としたキャビンで、ソファとテーブルを備え、移動中も快適に過ごせる。キャビンドアを開け放てば、風と光をダイレクトに感じることができる。 

海から見た島の景色
NOT A HOTEL SETOUCHIの外観
NOT A HOTEL SETOUCHIの外観

 穏やかな水面がどこまでも広がる海を眺めていると、瀬戸内海に浮かぶ離島、佐木島がゆっくりとその輪郭を現す。島の大きさは周囲約18.2キロ、県道一周の距離は約10キロ。中心には大平山がそびえているのが見える。島の南西岬にはそれぞれ異なる眺望を生かし、角度をモチーフに「360」、「270」、「180」と名付けられた3つのヴィラが佇む。敷地面積は約3万2000平方メートルで、1棟当たりの専有面積は、テラスと中庭等を含む700平方メートル以上。各ヴィラごとにテーマが設けられ、「360」はエリア内で最も高い丘の頂に位置する。テーマは「火」。リング状の建物からは360°のパノラマビューが望め、先端のプールや中庭ではBBQや焚き火などが楽しめる。「水」をテーマにした「270」は、半島北東部の丘から瀬戸内海が一望できる設計に。ヴィラの外側には海景が広がり、建物の中心にプールを設けることで、ゆるやかな水の流れに包まれているような空間をイメージしたという。今回、宿泊するのは最北部の岬に佇む「180」だ。その全容は後述レポートしていく。

NOT A HOTEL SETOUCHI
NOT A HOTEL SETOUCHI
NOT A HOTEL SETOUCHI
NOT A HOTEL SETOUCHI
NOT A HOTEL SETOUCHI

 心地よい海風を受けながら約10分、滞在者専用のビーチサイドテラス「NOT A HOTEL SETOUCHI 90」に到着。砂浜を包み込むように穏やかな海が広がり、チェックイン前の時間さえも静かな余白へと変わる。海を望むサウナでととのい、軽食を楽しみながら思い思いに過ごすひととき。そして緩やかなカーブを描くファサードが視線を外へと導く。室内の床は畳敷で視点を低く保つことで海との距離が近く感じる設計に。五感を満たす「NOT A HOTEL SETOUCHI」での特別なひとときが幕を開ける。

NOT A HOTEL SETOUCHIの外観
NOT A HOTEL SETOUCHIの外観
NOT A HOTEL SETOUCHIの外観
インターホン
インターホン

 専用のカートで小径を進むなか、季節の植物に包まれた美しいアプローチが滞在への期待を膨らませる。本日宿泊するのは、「和」をテーマに掲げたヴィラ「180」だ。岸壁に沿うようにU字形に設計され、瀬戸内海の景色を余すことなく堪能できそうだ。エントランスはファサードで覆われ、コートヤードのような空間を演出。緩やかな曲線が地形と呼応しながらBIGならではの建築スケールを際立たせている。他拠点と同様、エントランスのドアホンにコードを入力するだけで、スムーズにチェックインが完了する。さらに滞在時の移動手段として「テスラ(TESLA)」の車両を用意。チェックイン前日の17時までにコンシェルジュへ予約すれば利用することができ、周辺の散策や買い出しなど、島での時間をよりアクティブに楽しむためのサポートが充実している。

NOT A HOTEL SETOUCHIの内部
NOT A HOTEL SETOUCHIの内部

 扉が静かに開き、一歩足を踏み入れた瞬間に感じるのは、思わず息をのむほどのスケール感だ。ふと右手に視線を向けるとガラス張りの壁面から外庭の植栽が絵画のように現れる。フレームを設えたかのように映し出される緑は、光の揺らぎを受け止め、外の空気感をそっと取り込んでいるようだ。

 そのまま進むとゆるやかに湾曲する回廊が現れる。視線の先はあえて全てを明かさず、少しずつ空間がひらいていく。壁面に用いられているのはラムドアースといって、佐木島の土を用い、職人が一層ずつ丁寧に締め固めて施工されたものだ。1日にわずか2~3層しか積み上げられないこの手仕事は、時間をかけながら震性を確保した強度に形成されていくのだそう。土を幾層にも重ねたその表情はダイナミックな存在感を放ち、均質な素材にはない深みを宿し、瀬戸内の風土を体現する素材として唯一無二の表情をもたらしている。

NOT A HOTEL SETOUCHIからの景色
NOT A HOTEL SETOUCHIからの景色
NOT A HOTEL SETOUCHIからの景色

Image by: Kenta Hasegawa

 開かれた空間へと抜けると、瀬戸内の海と山が一面に広がる。内と外の境界を限りなくシームレスに繋ぐことで、自然との一体感が生まれ、ダイニングにやわらかな光が差し込んでいる。半円形状に湾曲した窓はフルオープンに開け放つことができ、その風景までもが建築の一部のように感じられる。窓のカーブに呼応するようにデザインされたテーブルは「カッシーナ(CASSINA)」の特注品。チェアはデンマークを代表する家具デザイナー、「ポール・ケアホルム(POUL KJÆRHOLM)」でコーディネート。曲線のリズムが洗練された統一感を生み出している

NOT A HOTEL SETOUCHIの内部
NOT A HOTEL SETOUCHIの内部
NOT A HOTEL SETOUCHIの内部

 左奥のソファはBIGによるデザインで、体をゆったりと沈み込むようなロータイプに。掘りごたつのように一段下がる構造で、“和”と“洋”のエッセンスが心地よくマッチしている。マテリアルはやわらかなファブリックや木の温もりが取り入れられ、落ち着きのある空間に。大画面のテレビも備えられ、プライベートシアターのような没入感が楽しめる。キッチンは黒を基調としたミニマルなデザインで、空間全体のトーンと美しく調和。どの拠点にも共通してフル装備を整えているが、ここでは鉄板が組み込まれ、ライブ感のあるグリル料理はもちろん、広島風お好み焼きパーティーなんていうのも、この場所ならではの楽しみ方だろう。カトラリーや器も含め、機能美を追求したアイテムのセレクトもNOT A HOTELらしさだ。

NOT A HOTEL SETOUCHIの内部
NOT A HOTEL SETOUCHIの内部
NOT A HOTEL SETOUCHIの内部

 冒頭でも述べたように、3つのヴィラにはそれぞれコンセプトが設けられており、ここ「180」は“和”をテーマに据えている。中庭にはゆるやかな丘と苔の小径が連なり、歩みを進めるごとに静謐な空間が広がる。またリビングからは、壁面に切り取られた縦長のガラスが中庭を映し出し、掛け軸の役割を果たしている。四季とともに移ろう木々の表情を堪能することができる。

NOT A HOTEL SETOUCHIの内部
NOT A HOTEL SETOUCHIの内部
NOT A HOTEL SETOUCHIの内部
NOT A HOTEL SETOUCHIの内部

 中庭に面した空間は、隠れ家のような静けさに包まれている。海側のリビングとは対照的にプライベート性を湛え、コントラストを生み出しているのが特徴だ。スタディルームはポッド型で、傾斜のついたガラス天井からやわらかな自然光が差し込む。空調は足元から穏やかに広がり、快適性にも細やかな配慮が行き届いているのが嬉しい。エントランスを入って右手、海沿いに面した最初の一室はジム。海と緑を望みながらトレーニングができる贅沢な空間だ。

NOT A HOTEL SETOUCHIの内部
NOT A HOTEL SETOUCHIの内部
NOT A HOTEL SETOUCHIの内部

 建築に宿るディテールも見逃せない。瓦屋根をイメージしたファサードはソーラーパネルで環境への配慮もぬかりない。また室内リビングの天井には一枚ごとに寸法の異なる板材が用いられ、放射状に広がる構造にすることで視線を外へと導いている。照明はあえて存在感を抑え、空間をふわりと照らす程度に。床は天然石で、「180」のみ畳の割り付けをデザインに施し、和のコンセプトをモダンに落とし込んでいる。

NOT A HOTEL SETOUCHIの内部
NOT A HOTEL SETOUCHIの内部
NOT A HOTEL SETOUCHIの内部

 ヴィラの一番奥に位置するプライマリーベッドルームは、専用の露天風呂を備えた贅沢な空間に。ベッドまわりは「180」のみに設えられた小上がりの畳仕様で、和のエッセンスがさりげなく取り入れられている。ガラス越しには庭が広がり、右手には穏やかな海景が続いている。そのまま外へ抜けることができ、段差を活かしたプールへとシームレスにつながっていく。露天風呂の床には炭を敷き込むことで調湿や消臭に加え、自然素材ならではの落ち着いた佇まいを演出する。

NOT A HOTEL SETOUCHIの内部
NOT A HOTEL SETOUCHIの内部
NOT A HOTEL SETOUCHIの内部

 シャワールームやトイレなど、よりプライベートな空間は中庭がある内側に配置され、ポット型の円筒空間に収められている。ベッドルームは4室、いずれの部屋も海側に面している。シャワールーム、洗面台、トイレが完備され、滞在に求められる快適性と機能性を備えている。

NOT A HOTEL SETOUCHIの内部
NOT A HOTEL SETOUCHIの内部
NOT A HOTEL SETOUCHIの内部
NOT A HOTEL SETOUCHIの内部
NOT A HOTEL SETOUCHIの内部

 ダークトーンのタイルで統一されたバスルームは、広々とした洗面スペースからそのまま抜けると、海に面した浴槽が配され、外の景色が見渡せる。さらにその奥はサウナ室で「ハルビア(HARVIA)」のサウナストーブを導入。浴室からサウナ、そして屋外プールへとシームレスにつながる動線の先には水風呂も。風景と一体となって、ととのいの境地へと向かう。

NOT A HOTEL SETOUCHIのオリジナルドリンク
NOT A HOTEL SETOUCHIのオリジナルドリンク

 サウナでととのったあとは、夕食前に軽く一杯。キッチン内のコンビニからNOT A HOTELオリジナルのビールを手にとり、プールサイドでまったり音楽を聴きながらしばし余韻に浸ってみた。スピーカーは「バング&オルフセン(Bang & Olufsen)」。ポータブルサイズながら臨場感あふれるサウンドが楽しめる。瀬戸内産レモンの果汁を効かせたクラフトジンジャーエールは、国産のてん菜と黒糖をベースにしたシロップに生姜の風味を重ね、米酢の酸味ですっきりとした後味。温州みかんを丸ごと搾った果汁100%ジュースも風呂上がりにピッタリだ。尾道・向島のクラフトチョコレート専門店「Nahui Xocolatl」もラインナップ。ほんのりとした甘さが体にやさしく染み渡っていく。

コース料理
コース料理
コース料理
コース料理

 海が夕焼けに染まるころ、ディナーの時間がはじまる。今回セレクトしたのは、瀬戸内の豊かな食材を生かした和食のプライベートディナー。専属シェフが旬の食材を一皿一皿仕立てていく。一品目は「タコの酢の物」。佐木島で採れた甘夏を合わせた酢の物で、先付けにあたる一皿だ。白く艶やかなタコは細やかな隠し包丁を施し、表面だけさっと低温で炙ることで、やわらかな食感を引き出している。二品目は「甘鯛と筍のお吸い物」。広島・竹原で採れた筍と甘鯛を使用し、甘鯛は酒蒸しにして軽く炙ることで、ふくよかな旨みと香ばしさを引きたてる。続いて、「瀬戸内の穴子の焼き霜仕立て」。生の穴子に細やかな包丁を入れ、表面を香ばしく焼き上げながら、中はほんのりレア。仕上げに添えたキャビアの塩味が、穴子の旨みをいっそう引き立てる。サービススタッフのさりげない気遣いと、心地よい距離感がここでの滞在をいっそう豊かなものにしてくれる。

コース料理
コース料理
海

器は愛知県の陶芸家、河合和美氏の作品。

 四品目は「筍とウニの春巻き」。山椒と味醂、醤油でほんのり甘辛く仕立てた筍と、そこにウニと春の山菜、うるいを織り交ぜた一品だ。えぐみのない軽やかな味わいにウニの風味がやさしく重なり、和と中華の感性が溶け合う。続いて「マグロとクレソンのサラダ仕立て」。ソースは卵黄と醤油、味醂を合わせた黄身醤油。その上にエシャレットの醤油漬けを刻んで添えている。わさびでいただくことの多い刺身を、あえて異なるアプローチで野菜と魚をバランスよく取り入れた一皿だ。テラスに視線をうつすと、海と空はしだいに表情を変え、あたりは静寂に包まれていた。

コース料理
コース料理
コース料理
コース料理
コース料理

器は山下太氏の作品でダイナミックな造形が食材を引き立てている。

 コースはいよいよメインへ。主役は「世羅の牛」で、広島県・世羅町で飼育から加工・販売までを手掛ける、みのりフーズが育てたフィレ肉を使用。塩と胡椒のみでシンプルに整え、赤身の旨みがダイレクトに感じられる。

 続いて「和牛サーロインと筍の炊き合わせ」。薄くスライスした和牛サーロインはさっと火を入れてまろやかな食感に。仕上げに添えた花山椒は軽くボイルすることで、やわらかな香りとほのかな刺激が口のなかで広がる。シメは「土鍋で炊き上げた炊き込みご飯」。桜エビのやさしい甘みと筍のほのかな香りが重なり、思わず箸が進む。デザートは「宮崎の完熟マンゴーとミルクアイス」。マンゴーの甘みとほのかな酸味が重なり、なめらかな口当たりがやさしい余韻を残す。

 ごちそうさまでした。今回のコースを担当していただいたのは高橋シェフ。瀬戸内の食材を生かした和食を担当している。吉武シェフによる洋食コースも用意されており、滞在時にどのシェフが手掛けるかはその都度異なる。ほかプールサイドでのBBQなど、その日の過ごし方に合わせて多彩な食体験を堪能することができる。

NOT A HOTEL SETOUCHIの内部
NOT A HOTEL SETOUCHIの内部
NOT A HOTEL SETOUCHIの内部
NOT A HOTEL SETOUCHIの内部
NOT A HOTEL SETOUCHIの内部

 NOT A HOTELは拠点ごとに異なる建築やその土地ならではの体験を楽しめるのが最大の魅力だ。一方で、キッチンや設備のレイアウト、使い方は全拠点で共通しており、どこに何があるのか把握できる設えに。「クチポール(CUTIPOL)」のカトラリーや、「ガゲナウ(GAGGENAU)」のIHクッキングヒーター、「バーミキュラ(VERMICULAR)」の炊飯器、コーヒーメーカーなどキッチンまわりの仕様も統一。ハウス内のキッチンには有料コンビニやミニバーを完備し、その土地ならではのドリンクやフードも揃えられている。支払いはチェックアウト後にアプリ内で完結するため、面倒な手続きも不要だ。

NOT A HOTEL SETOUCHIの内部
NOT A HOTEL SETOUCHIの内部
NOT A HOTEL SETOUCHIの内部

 各部屋にはタブレットが備えられ、壁面のスイッチや温度調整、照明、カーテンの開け閉めまで、すべてコントロールできる。どの施設に訪れても同じ操作法だ。また各ベッドルームには持ち運べるポータブルスピーカーと「バルミューダ(BALMUDA)」のケトル、ミニ冷蔵庫を完備。クローゼットには、バスローブとして使えるパーカと「ノウハウ(NOWHAW)のパジャマを用意し、これらも全ての拠点で統一されている。場所が変わっても生活のリズムは変わらない。ホテルではなく“家”として、ハイエンドな空間に身をおきながらも、それが安心感につながっている。

NOT A HOTEL SETOUCHIの内部
NOT A HOTEL SETOUCHIの内部
NOT A HOTEL SETOUCHIの内部
NOT A HOTEL SETOUCHIの内部
NOT A HOTEL SETOUCHIの内部

 夜はふけ、いつの間にかあたりは群青色に包まれている。プールサイドがライトアップされ、水面が静かに音をたてている。テラスから望むと、室内の灯りがほのかに浮かびあがり、外と内の世界が溶け合うように穏やかな時間が流れていく。ガラス越しのベッドルームからこぼれる灯りをを辿りながら、テラスの奥に進むとプライマリールームの外庭へとつながっていく。ふと空を見上げると、空に浮かぶ月が海を静かに照らしていた。おやすみなさい。

海の景色
コース料理
コース料理
コース料理
海の景色

 佐木島の朝は穏やかだ。やわらかな光が差し込むと、海は淡いエメラルドグリーンに輝きはじめる。朝食のメインは引き締まった真鯛の刺身。潮流の速い瀬戸内海で育った真鯛は甲殻類や海老を餌にすることで、旨味をしっかりと蓄えている。すだちの清涼感と茗荷の香り、わさびのキレを添えれば旨みがいっそう際立つ。小鉢には、だし巻き玉子や柚子の香りをまとったイカの塩辛、北広島で採れた小松菜のおひたし、そして府中味噌を使った豚の味噌煮などが並ぶ。味噌汁は瀬戸内で採れた青さが使われ、磯の風味がご飯にあう。食後は瀬戸内の柑橘をミックスしたジュースを。なによりキラキラと降り注ぐ朝の光が、味わいを一段と引き上げてくれる。目の前に広がる海を眺めているとチェックアウトの11時が迫ってきた。ヴィラを後にし、クルーザーに乗り込むと景色はゆっくりと遠ざかっていく。振り返ればスタッフが桟橋に立ち、見えなくなるまで手を振り続けてくれていた。お世話になりました。

瀬戸内ならではの文化やアクティビティを体験

 瀬戸内の自然やカルチャーを体感できる「Experiences in SETOUCHI」も、ここでの滞在の楽しみのひとつ。プライベートクルーズやシーカヤック、SUP、船釣りなどアクティブな体験から、デニム工房でのオーダーメイドのほか、直島・豊島・犬島を巡るアートツアーまで、NOT A HOTELこだわりの多彩なラインナップを用意している。各種エクスペリエンスは、NOT A HOTELのコンシェルジュに事前予約しておくとスムーズだ。

海でのSUPの様子
海でのSUPの様子
海でのSUPの様子

 今回は夏の気配をひと足先に感じながら、瀬戸内海でSUP体験をしてみた。ポイントに向かう際は専用のカートで小道を抜けながら移動。瀬戸内海のポイントに到着したら、熟練のインストラクター付き添いのもと、パドルの漕ぎ方を丁寧に教わりながら浅瀬へと出ていく。パドルを漕ぎながら膝立ちでボードに乗り込み、感覚に慣れてきたら遠くの水平線や山に視線をうつしてまっすぐ立ち上がる。瀬戸内海は穏やかでSUP初心者でも挑戦しやすい。初体験ゆえの緊張も束の間、雄大な海と山々のパノラマに心がほどけてゆく。

デニム生地のサンプル
デニム生地のサンプル
デニム生地のサンプル
デニム生地のサンプル

 また、広島県・福山市は日本有数のデニム産地として古くから知られ、その歴史は400年以上前にさかのぼる。「NOT A HOTEL SETOUCHI」では、事前予約で地元のデニム職人によるセミオーダープランを用意。生地は5種類から選び、ボタン、リベット、タックボタン、約300種類の縫い糸、バックポケットなどがカスタムできるほか、茶道具で用いられる伝統の真田紐をピスネームとして選ぶこともできる。

デニム生地のサンプル
デニム生地のサンプル
デニム生地のサンプル

 オーダーする際は工場見学を組み合わせたプランや、職人チームが滞在先を訪れ、採寸から仕様のすり合わせまでを行う拠点にいながら完結するプランも可能。仕立ては半径20キロ圏内で完結し、縫製から仕上げまで一貫して行われるのは世界で福山だけだという。履くほどに馴染み、経年変化が楽しめるノンウォッシュデニム。翌日のチェックアウト時、特別なしつらえで納品されるのも楽しみだ。

 土地の文化や自然に触れながら、心と感性がゆるやかに解き放たれていく「NOT A HOTEL SETOUCHI」でのひととき。佐木島の美しいパノラマと壮大な建築美に包まれる時間は、唯一無二の体験だった。“世界中にあなたの家を”をコンセプトに、ハイエンドな別荘を年20泊などライフスタイルに合わせて購入することができるNOT A HOTEL。所有するハウスに加え全国の拠点を利用できるのも魅力だ。現在は国内に10拠点あり、今後も三浦半島や奥湯河原を始め全国各地への開業を予定している。

最終更新日:

ファッションエディター/ライター

尾竹めぐみ

Megumi Otake

女性ファッション誌の編集を経て、2012年INFASパブリケーションズに入社。季刊誌「WWD JAPAN マガジン」でエディトリアルを担当。2016年からフリーランスに。国内外のセレブリティインタビューをはじめ、トレンドファッション、ビューティ、ライフスタイルなどのコンテンツで執筆を行うほか、カタログ制作も手掛ける。20年以上に渡り全国各地のサウナを巡り歩き、コラムを執筆するなどプロサウナーとしても活躍中。

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