繊研新聞社 小笠原拓郎が購入した2015年のベストアイテム10

 ファッション業界でも著名な繊研新聞社 小笠原拓郎氏が自ら購入したアイテムに注目する年末恒例企画「繊研新聞社 小笠原拓郎が購入した2015年のベストアイテム」。今年も2015年に買ったモノの中から、実際に愛用している"ベストアイテム"へのこだわりや選んだ理由などを聞きつつ紹介してもらいました。


①ヴァレンティノのセットアップ

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小笠原氏のベストバイ常連ブランドとなった「ヴァレンティノ」は今年デザイナーが初来日。ドーバー ストリート マーケット ギンザで開かれたイベントも注目を浴びました。「今最も面白いことをやっているデザイナーデュオだと思っているので、そこに敬意を表して」と15年春夏シーズンに購入したのが、シルクジャカードのセットアップ。「パリのお店に行った時にサイズ感と欲しいものが一致したんです。ウィメンズも勿論素晴らしいですが、メンズでこんな贅沢な素材、大胆な柄を使って作れるブランドは、今ないですよね」と、柄違いのシャツと合わせて購入したそう。「今年はオートクチュールのショーをローマで開催しましたが、その際にローマ市内を案内してもらいながら、彼らのインスピレーションを巡ったんです。ローマの歴史や建築、彫刻に着想を得ながらクラフトマンシップを活かした確かなものづくり、それを見せていくための潤沢な資金もある。今一番ノッているブランドですよね」。ちなみに秋冬はアウターを買いかけたとのことですが奥様の許可が下りず断念。代わりにパンツを買われたそうです。

②ニュートのパナマハット

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家族でハワイ旅行した際に購入したという「ニュート(NEWT)」のパナマハット。兼ねてから欲しかったアイテムで、「昔ハワイに行った時に買うかどうか迷ったんですが、その当時はハットにこの金額は出せなかったんです。今年は家族3人でせっかくハワイに来たんだし、ゆっくり過ごすには良いか、ということで買っちゃいました」と、幸せなエピソードを語ってくれました。1930年からボルサリーノ・スタイルと呼ばれ愛用されてきたクラシックなモデル「フェドラ」をご自身用に、レース模様が再現されたフェミニンなモデル「レース・フィノ」を奥様用に購入したそう。「お店にはいろいろなモデルがあるので、その中からお互いが似合うものを選びあったんですよ」。カップルや夫婦は真似したいペア選びのコツですね。

③ロエベのブルゾン


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以前から「ロエベ」とそのクリエイティブ・ディレクターを務めるJ.W.アンダーソン(J.W.Anderson)に注目している小笠原氏が、2015年秋冬シーズンに一目惚れしたというのがこのアイヤーズ(水蛇)ブルゾン。「パイソンのブルゾンもあったのですが、僕は断然アイヤーズの方が好きでしたね。色味は勿論ですが、パイソンの方は襟と袖口にリブがあったんです。それよりも、袖口までアイアーズレザーを贅沢に使っているこのブルゾンの方が好きでした。薄くて軽い、それに、暖かいんですよ。中はカシミアのセーターを着てこれを羽織れば、今の季節でも全然着れますね」と実用的に着用しているそう。奥様からコート禁止例が発令され、今年は必然的にブルゾンが増えたという小笠原氏の「ベストブルゾン」ということで、新連載「小笠原拓郎の聞かせて&言わせて」でも着用。

④ランバンのジャケット

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2015年、ウィメンズディレクターのアーティスティック・ディレクターを務めるアルベール・エルバス(Alber Elbaz)の退任が波紋を呼んだ「ランバン」ですが、「(メンズディレクターの)ルカ・オッセンドライバーも就任して10年近く経ち、同じことはしたくないからどんどん先に進んでいこうとしています。ランウェイショーとしては良いんですが、最近はアイテムとして着るには難しいものが増えてきていると思うんです」とメンズコレクションにも少しずつ変化が生まれている様子。そんな中、2015年春夏シーズンに小笠原氏が目をつけたこのブルゾンは、「M2Bをベースにしたようなデザインで、使い勝手がよかった。素材は光沢のあるビスコースを使っていて、ミリタリーとのコントラストが気に入っています」とデザインの妙を評価しました。

⑤シブリングのニット

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「やっぱり若手がいいですよね。ファッションにおいては、今一番勢いがある都市なんじゃないかな」と、昨年に引き続き依然変わらず熱を帯びているロンドンのファッションシーンから小笠原氏がピックアップしたのは「シブリング」。購入した春夏シーズンのニットは、「シブリングはニットのスペシャリストなので、できれば1シーズン一着は買っておきたい。ドットが途中からレオパードに代わっていくグラデーションがユニークで、全体に施されたクリアのスパンコールに遊び心が感じられます。2015年春夏シーズンはショー自体もすごく面白かったですよ、センスいいですよね」と高評価でした。

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